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中之島美術館「長沢芦雪展」【大阪】

南紀奇岩の旅の途中なのですが、11月22日に訪ねた大阪の中之島美術館での「長沢芦雪展」を挟ませてくださいね。

中之島の秋景

中之島美術館は地下鉄「淀屋橋駅」を出て、土佐堀川に沿って15分ほど歩いたところにあります。その秋の風景がとても心和むもので……。
紅葉や黄葉の並木と冬薔薇の彩り、ベンチでくつろいでいる人や、のんびり歩いている鳩や雀。
高層ビルの窓ガラスにゆうゆうと空をゆく川鵜が映ったりもして、水のほとりの時間はゆっくりと流れているよう。私の歩調もつい緩やかになってしまいました。

土佐堀川をゆく観光船

中之島美術館「長沢芦雪展」

初めて訪ねた中之島美術館はとてもモダンな建物でした。
蒼海俳句会に所属していた頃は関西での句会「ひぐらし句会」を中之島公会堂で開いていたことがあり、てっきり美術館もレトロな感じだと思い込んでいたのですが、こちらは黒を基調とした近代的なフォルムです。

中之島美術館

今回展示されている長沢芦雪は和歌山県串本町にある「無量寺」の虎の襖絵がよく知られています。


私が訪ねた後期には残念ながらその虎は見られなかったのですが、迫力のある龍や深い藍色の目の黒牛、今にもころころと転げそうな子犬、名脇役の雀たちなど、生きていることの楽しさを写し取ったような絵が多く、展示を見てゆくうち、いつの間にか笑顔になりました。
自由自在にのびやかな線から「芦雪さんは本当に絵を描くことが大好きだったんだな」とも感じました。

中之島の美味

中之島では美味しいものにも恵まれました。
お昼ごはんは美術館近くの「リバーサイドビルディング」(国の登録有形文化財)の「吉々」で。ビジネスマンの間に入って相席でいただいた鰊(にしん)そば、お安くてとても美味しかったです。
おそらくお昼時にはお客の回転の早いお店なのですが、
「バタバタしてるけど、ゆっくり食べて行ってね」
と、お店の方が声をかけてくださり、お心遣いをありがたく思いました。

帰りには同じく「リバーサイドビルディング」の「Cafeカレン」でケーキセットを。
昭和レトロな趣の店内はカウンターのみの懐かしい雰囲気です。
「今週のスペシャルコーヒー」をお願いしたところ、イルガチェフェがマグカップで出てきたのでびっくり。しかもしっかり美味しくて、コーヒー単品だとなんと400円!(ケーキセットは800円です)
自家焙煎の珈琲店だったため、豆も購入して帰りました。

夕方までのんびりと中之島界隈を歩いて、秋を満喫した一日。
「長沢芦雪展」は12月3日(日)まで開催されています。ご興味があればぜひ足をお運びくださいね。

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