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シャンプーを詰め替えたよ

シャンプーのボトルが空っぽなのを忘れたまま、風呂場に入ってしまうことが多々あります。前日の夜にカラになったことに気付くのですが、風呂から出た後、それはもうすっかり忘れてしまいます。皮脂汚れとともに記憶もきれいさっぱり。そうして、翌日のお風呂タイムに悲劇が起こります。

風呂場へエントリー早々、まずはシャワーのつまみを捻り、温水を浴びます。(余談ですが、我が家のシャワーのつまみは、温と冷が別々になっているタイプなんです。あのタイプ、温度調節がめちゃめちゃデリケート。乳児の体調くらいデリケート。1ミリひねっただけで熱!冷!となります。あの繊細さはAIには代替できませんわな。うん。)

それからシャンプーのポンプを押すのですが、全く手応えがありません。昨日の記憶がよみがえり、愕然とします。なぜ詰め替えを忘れてしまったのか。「ボーッと生きてんじゃねーよ!」と頭の大きい女の子の声が遠くから聞こえてきます。

我が家における、風呂場の位置とシャンプーの詰め替えが置いてある位置は、少し離れています。取りに行こうにも、すでにシャワーを浴びてしまっている僕。ずぶ濡れのまま詰め替えを取りに行こうものなら、部屋中が水浸しに。

ましてや、風呂場を出た時に突然空き巣が入ってきたら、、、
空き巣は全裸のずぶ濡れ男と鉢合わせてしまうことになり、慌ててポリスに通報するでしょう。全裸のずぶ濡れ男である僕は、身体に付いた水滴を拭くことも許されぬまま、猥褻物陳列罪でパクられてしまう。全裸のままパトカーに押し込まれ、女性警官の方に怪訝な目で見られ、そして僕は叫びます。「それでも僕はやってない」。
それだけは避けたい。てか、猥褻物を陳列するってなに。生鮮食品じゃないんだから。

パトランプが脳裏でけたたましい音を立てて回る中、なんとか今ボトルに残っているシャンプーだけで急場をしのぎたい僕。必死にシャンプーのポンプを押します。シャカシャカシャカ、ピーポーピーポー、シャカシャカシャカ、ピーポーピーポー、、、

出てくる量が全く足りない。全く。この量で満足に洗髪できるのは、野球部か海老蔵くらい。仕方がないので、ボトルのフタを開け逆さにし、シャンプーが落ちてくるのを待ちます。床を打つシャワーの音の中、待つこと数十秒。ゆっくりとシャンプーが手のひらに流れてきます。鋭い眼光で一点を見つめ、じっとしているだけで、何だか職人の趣が醸されてきます。ちなみに中腰の全裸です。

意外と、これで十分な量が確保できるものです。あとはいつもの流れのまま洗髪しフィニッシュ。今後は詰め替えを忘れまい、と固く心に誓い、風呂場を後にします。ちなみにここでも全裸。

しかし、翌日のお風呂タイムに再び悲劇が起こります(本文2段落目からループしてお楽しみください)



追伸

何度かループした後、ついに詰め替えに成功しました。

シャワーを浴びる寸前で思い出すものだから、すでに全裸。詰め替えの容器からゆっくりとボトルにシャンプーを流し込みます。自重でボトルに落ちていくシャンプー。それをじっと見つめる僕。いったい全裸で何をやっているのだろう。詰め替え作業はAIに代替してほしいと切に願う。

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