揺れる身体、揺らぐ印象。

あなたはいま喫茶店にいます。目の前には最近仲良くなった友人。休日の昼下がりにティータイムと洒落込もうと意気込んでやってきた2人は、注文したコーヒーを待っています。店内にはいかにもカフェっぽいBGM。あなたはどう振る舞いますか。


僕なら間違いなく、BGMに合わせて身体を揺らします。

なぜそのような行為に及ぶのか。それは「BGMに身体を委ねて揺れている人は周りから印象良く見える」という僕の確信めいた何かです。音楽に乗せて思わず身体を揺らしてしまう人に悪い人なんていますか。いませんよね。なんですかその顔は。これまであまり意識してこなかったのですが、印象良く見えることを狙って身体を揺らしていることに気づいたときは恥ずかしさで発狂しそうでした。でも、最近はもう何も感じなくなっています。感覚がバカになってきているんですね。

ちなみに身体を揺らしているときは、口角をほんの少し上げることがポイントです。身体を揺らしているだけで既に印象がいいところ、口角をほんの少し上げて身体を揺らすことによって、もう1段階良い印象に、それはもう激烈に印象が良くなります。良くなります。

身体を揺らすことによる副次的な効果もあります。口角を上げて身体を揺らすことにより、最近仲良くなったという未だ微妙な関係性の友人の関心を惹くことができます。友人から「何やってんの?」と聞かれればこちらのもの。澄んだ瞳で応えましょう。「BGMに身体を委ねて揺れているんだよ」と。さすれば友人はあなたのことを「なんておおらかな余裕のある人なのだろう」と勘違いすることでしょう。ここで注意しなければいけないのは「身体を揺らせば周りの人からの印象が良くなる」とまで言わないようにすることです。印象が悪くなります。

また、口角を上げて身体を揺らしながらコーヒーをすすることも止めましょう。人は同時にいくつもの動きはできません。口角を上げて身体を揺らしながらコーヒーを口に持っていくと、漏れなくこぼします。漏れてないのにこぼすんだって。ははは。なんですかその顔は。

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