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Life skills

WHO(世界保健機構) では「ライフスキル(生活技能)」、文部科学省の学習指導要領では「生きる力」という言葉で、人間がより良く生きていくために必要な能力を定義しています。

これまでビジネス視点で対人関係を保つために必要な「ソーシャルスキル」との関連で「Skill sets」「Communication」「Critical thinking」「Logical thinking」などを取り上げてきました。

当然ながら「Life skills」と上記の各スキルには重なり合うところがあるのですが、WHO(世界保健機関)の定義でまず確認しておきます。
ライフスキルとは、日常生活で生じるさまざまな問題や要求に対して、
建設的かつ効果的に対処するために必要な能力である。


具体的スキルとしては、以下の10種類があげられています。

①意思決定(Decision making) 
いくつかの方法の中から最善だと考えられるものを判断し、選択する スキル

②問題解決(Problem solving)
問題やその原因を見極め、何が起こったのかを正確に予測、推測、判断できるスキル

③創造的思考(Creative thinking)
問題解決したりするときにどのような方法があるか、また、問題がない場合でも豊かな発想ができるスキル

④批判的思考(Critical thinking)
めまぐるしく入ってくる情報や経験を、客観的な方法で分析するスキル

⑤効果的コミュニケーション(Effective communication)
人をコントロールしたり、人にコントロールされたりすることなく、人間関係を損なわずに上手にコミュニケーションができるスキル

⑥対人関係スキル(Interpersonal relationship skills)
好ましいやり方で、人と人との良好な関係をつくったり、維持することができるスキル

⑦自己認識(Self-awareness)
自分の長所や短所など自分のことを認識した上で、イメージをプラスに捉えることができるスキル

⑧共感性(Empathy)
周りの人の意見、感情、立場、気持ちに対して「そのとおりだ」と感じとることができるスキル

⑨情動への対処(Coping with emotions)
自分や周りの人の不安や喜怒哀楽の感情を認識し、不安や苛立ちを振り払い、苦しい状況においても、落ち着いた対応ができるスキル

⑩ストレス・コントロール(Coping with stress)
ストレスを解消するための行動や、生活スタイルを変えたりすることで ストレスのもとを少なくしたり、緊張したときにリラックスする方法を学び、探し出すスキル

これだけ網羅されているスキルが身についていたら、生きていく上でまさに
鬼に金棒」と言えるでしょう!

もちろん習得するのは簡単なことではありませんが、項目が明確なら
家庭や教育現場、社会の中で、意識的に取り組んでいくことができます。

UNICEF(ユニセフ)のHPにも用語の定義が掲載されています。

"Life skills"
"Life skills" are defined as psychosocial abilities for adaptive and positive behaviour that enable individuals to deal effectively with the demands and challenges of everyday life. They are loosely grouped into three broad categories of skills: cognitive skills for analyzing and using information, personal skills for developing personal agency and managing oneself, and inter-personal skills for communicating and interacting effectively with others.

つまり、上記の10種類のスキルは3つのカテゴリーに分けて整理すると
わかりやすくなります。
①cognitive skills(認知技能)、
②personal skills(個人技能)
③inter-personal skills
(対人技能)

どのような仕事をするにしても、共通して必要なスキルをまず、理解する
ことがスタートです。



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