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【01Night】地銀から仕掛ける地域からのイノベーション

ゼロワンブースターでは、01Night というオンライン配信を積極的に行っていますが、今回は「地銀から仕掛ける地域からのイノベーション」のイベントレポートをお届けします。

具体的には、「山口銀行、鹿児島銀行の取り組みから考える Post COVIT-19の地方創生のあり方」をお話しいただきましたので、そちらをまとめました。

*前回のイベントレポート「起業の具体的なステップ」についてはこちらになります。これから起業をする、起業に興味がある方はぜひ御覧ください。

▼この記事はこんな方におすすめ
・地方銀行、金融機関の方
・地域行政の方
・起業支援者、社内新規事業開発担当者、社内起業家プログラムの運営者
・起業家および社内起業家(予定の方も含む)
・その他イノベーション活動にご関心がある方

*こちらの記事の内容はYoutubeでもご覧いただけます!
後日掲載

-----------------------イベント概要-----------------------

【オンライン・無料】0→1Night
●山口銀行、鹿児島銀行のイノベーション活動への取り組み(各5分)
●地方銀行から仕掛ける地方創生イノベーションについてのディスカッション(30分)
▼ 登壇者
【登壇者:スピーカー】
●㈱YMFG ZONEプラニング/㈱YMキャリア 松浦 裕志
大学卒業後、山口銀行に入行。山口県・広島県内の営業店での法人営業担当や、山口FG本部の企画部門において、グループ銀行及びグループ証券会社の店舗企画担当として従事。2019年10月より㈱YMキャリア・㈱YMFG ZONEプラニングに配属(兼務)となり、主にYMキャリアの営業企画・経営企画を担当。

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【登壇者:スピーカー】
●㈱鹿児島銀行 福岡支店 次長 山内 倫裕
1998年、早稲田大学卒業後、鹿児島銀行に新卒入行。2008年、東京支店配属になったのをきっかけにGLOBIS経営大学院に入学。
在学中の2009年、GLOBISの仲間と事業を立ち上げ、3年後にEXIT。その経験を生かし、故郷鹿児島にて2015年にスタートアップ支援団体「SMASH」を立ち上げ、「SMASH薩摩」、「Startup Dojo九州」、「Kagoshima Startup Birth Project」、「鹿児島未来創造コンテスト」など、起業家育成のためのイベント、ビジネスプランコンテストの企画・運営、コワーキングスペースの運営等を行う。現在は銀行員としての傍ら、SMASHの founder 、株式会社CHAIN-GEEのFIXER、支援先企業の社外CFOとしての立場でスタートアップのビジネスプランのブラッシュアップ、資本政策、資金調達支援などを行なっている。

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【モデレーター】
●鈴木 規文 株式会社ゼロワンブースター 代表取締役
カルチュア・コンビニエンス・クラブ㈱に入社し、コーポレート管理室長を経て、2006年アフタースクール事業「キッズベースキャンプ」を創業、取締役に就任するとともに、兼務にて㈱エムアウト新規事業開発シニアディレクター。2008年同事業を東京急行電鉄㈱に売却し、その後3年間における東京急行電鉄㈱子会社でPMI業務に従事。2012年3月㈱ゼロワンブースター創業し、起業家支援、企業向け新規事業開発支援事業、投資事業を行っている。


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-----------------------イベント概要-----------------------

鹿児島銀行・山内さんと、山口銀行・松浦さんの新しい取り組み

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今回は、各地域において、「産業を起こす、起業家を育てる」という取り組みについて、山口銀行の松浦さんと鹿児島銀行の山内さんのお話を聞いていこうと思います。

鹿児島銀行の山内さんからは、地方における人口減少と産業の推移を勉強されていた時に、県外に若者が出ていってしまうことがありました。

鹿児島を盛り上げるために、産業を鹿児島に作っていくことを考えて、SMASHという団体を立ち上げ、活動されています。

山口銀行の松浦さんは、山口銀行が中期経営計画に根ざした銀行業以外の活動を取り組む中で、地方創生をキーワードに人材業である「YMFG ZONEプランニング」にも従事しています。

バンカーズファームという取り組みもされており、「本わさび」の地産復活を目指し、地域の価値向上のために積極的な地域創生活動をされています。

地域銀行が取り組むイノベーションの課題

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上記のように、地域銀行としては、積極的に既存の銀行業ではない新規領域に取り組んでいるとのことですが、これはなぜなのでしょうか。

鹿児島銀行の山内さん曰く、鹿児島銀行も春一番という農業生産法人も立ち上げています。

利ざやが超低金利「0.856」になってきている部分や、地方創生のためにどうスタートアップと連携していけるかを、本気で考えているのかもしれません。

銀行は地域においては、どのような強みがあり、エコシステムに貢献できるか、というお話もありました。

長年の地域企業への関係性や接着点が強みで、人材紹介業も、今までの接点のある企業様とのニーズの中で生み出していっているそうです。

また、地銀として、人材・コンサルを超えた展開として、「地域の課題を解決する事業を展開する」ことを重視しており、関係性がある部分については、色々な可能性があるということです。

鹿児島銀行の山内さんの個人的な見解では、「銀行が新しい取り組みをすると、地域の企業の皆様とバッティングする可能性があるので、金融・地域情報の活用が大事」とのことでした。

また、鈴木さんから、「スタートアップへの応援については、既存の事業のリプレイスになってしまうことも多い、どうしているのか」、については、今までも地域全体の企業を支援しているので、それがスタートアップに置き換わり、競合同士の応援になるのは仕方ないということです。

山口銀行の山内さんからは、スタートアップに対する目線として、カニバリゼーションは、起きざるをえないので、衝突に対する厳しい意見もあります。他方で、領域としては、地域の中でも解決ができてない・改善が必要な課題を地場の企業様と一緒に取り組むことも価値としてあるようです。

そして、スタートアップに対する連携の事業性評価はできるか、という点については、率直に「まだまだ勉強中」とのことでした。

他にも色々なご質問がありましたが、ぜひご興味ある方はYoutubeも御覧ください。

・日本は解決する課題が少なくなっており、これからは課題を探していく力が必要と思います。それについて地域でどのような取組みをしているでしょうか。
・農業生産法人で作った産品の販売先はどのように開拓されたのですか。販路の目途が立ってから、栽培を始めたのでしょうか?
・地域都市の経済活性化としてIR事業があるかと思いますが、地銀としてどのような関与がありますでしょうか?もし、関与がある場合、どのような期待がありますでしょうか?
・低金利ですが、やはりお金の貸し先の既存のお客様は重要な存在ですか?
・いくらお二人が頑張っても結局支店現場では保証協会付ばかりではないでしょうか。事業性評価を活かしてプロパー融資は増えているのでしょうか。部下がプロパー融資ばかり決裁に上げていたら判子押しますか?

終わりに

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地域銀行と地域の課題は、超低金利になってきていたり、融資の価値が下がってきていたり、決して楽観しては出来ない状況です。

このような状況がある中で、お二人は、地域のアクセラレーターや地域貢献への投資、ファンド出資、寄附講座、財務管理のバックアップなど、スタートアップに貢献できるところから取り組んでいっているそうです。

地域銀行のこれからについては、地域銀行のシンクタンクとしての強みを定義し直す、貢献できる文脈を紐解き、まずはやってみようという形で、取り組む姿勢を大事にしていきたいとのことでした。

また、最後の視聴者様へのメッセージとしては、下記の通りいただきました。

・山内さん:地域銀行のポテンシャルを変えて、地銀が地域を支えると言われるように活動していきたい。

・松浦さん:配属によって、今の役割になってはいるが、目の前の顧客のために貢献できることに対してはやりがいを感じる。ある程度自分自身の考え方については、楽しさを感じられると思うので、新しい取り組みをされている方と一緒に頑張りたい。

スタートアップとの連携の成否はまだまだこれからですが、「地域の現場から、新しい取り組みを試行錯誤されている」山内さんと松浦さんと一緒に地域を盛り上げるプレイヤーが増えると良いのではないかと思います。

*こちらの記事の内容はYoutubeでもご覧いただけます!
後日掲載

ご案内

以上で、「地銀から仕掛ける地域からのイノベーション」の01nightのレポートを終わります。

銀行、中でも地域銀行といわれると、業界の流れ的にも変化に対応しづらく、これからのあり方が問われている領域かと思います。

他方で、お二人のように、現場ベースで地域から新しいことを行う方が徐々にでも現れ、そして我々もサポートできると、より強い・新しいエコシステムが地域と日本で生まれるかもしれません。

さて、今後のイベントはこちらから、案内を御覧ください。

これまでのイベントの記録はnote、もしくはYoutubeでもご覧いただけますので、ユーザーフォロー&チャンネル登録のほど、よろしくお願いいたします!

ゼロワンブースターへのお問い合わせは、こちらのフォームからもしていただけますので、ご興味がございましたら、どうぞ宜しくお願い致します。

また、株式会社ゼロワンブースターでは、採用活動を積極的に行っています!

事業創造に興味がある方、ぜひ、お気軽にお問い合わせ下さい!

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Writer:Tomita Itaru(twitter@ItaruTomita7997):起業のご相談や事業の壁打ち、新規事業のご相談などお気軽にDMいただければと思います!






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