おおいしももこ

イラストレーターと昆虫作家。 子どもの頃、父とよく昆虫採集をしていました。詳しくはない…

おおいしももこ

イラストレーターと昆虫作家。 子どもの頃、父とよく昆虫採集をしていました。詳しくはないのですが、昆虫は好きです。フリーペーパー「虫のいどころ」を2020年春からスタートしました。ここではその内容を投稿していきます。 HP▶︎014momo.com

最近の記事

虫のいどころ(冬)

 寒いなあと思い始めた頃、誰かの家の壁や木にぶら下がっている彼らが視界に入っていた。  小さい頃みたテレビか本で、細かく切った折り紙を身体にくっつけて家づくりをしていた。手近にあるものをかき集めできた家は、とても愛らしかった。人間から見ると小さくてのんびりしてるけど、到底マネできない技を本能でやってるから昆虫ってすごいなあと思う。  風が吹くとピロピロと揺れるミノムシ。そういえば最近見かけない気がする。 (みえていないだけかもしれない。)調べてみると、どうやら絶滅危惧種ら

    • 虫のいどころ(秋)

       昼間きこえる蝉は暑さを助長させるけど、夕方きこえるスズムシやコオロギはどことなく涼しさを感じる。やんちゃなバイクの音はどんな時でも煩く感じるけど、電話越しからきこえるカエルの合唱や、テレビをみていたり勉強をして集中がふと途切れた時に耳から流れこむ虫たちの演奏は心地よい。これが風情ってやつなのだと思う。時折一匹だけ異様に主張してくる鳴き声に、なんて虫だろうねと話したりする。何気ないことなんだけど、そういうのを大切にしていきたいと思う。  前の投稿でお話した昆虫採集へ父に連れ

      • 虫のいどころ(2020年夏)

        小学生の頃の夏休みは、 毎年生きもの好きのいとこが我が家に遊びにきて、父が先陣を切って昆虫採集へ行っていた。日が暮れた頃長袖長ズボンに着替え、網がついた帽子をかぶって行った気がする。 父のおすすめ雑木林へいざ出陣。 真っ暗な林の中、懐中電灯の光だけで進んだ。当時は、わくわくな気持ちといけないことをしている(密猟とか笑)気分が入り混じっていたと思う。お目当てであるカブトムシとクワガタが居そうな木を光で照らしてみる。届かない高さにいるときは、父が思いっきり木を蹴っていた。 する

        • 虫のいどころ(2020年春)

          子供の頃のトンボの記憶、 シーズンが終わったプールに飛び交うトンボ。 速すぎて間近でみたことはないかもしれない。散歩しているときに草花や、地面でのんびり歩く虫たちはじーっと観察するのだけど。(そして立ち上がったとき立ちくらみするやつ) 捕まえに行ったことはある。と言っても子供の方(ヤゴ)だけど。父に連れられて行った沼で水辺用の網(タモって呼んでいた)をガサガサしてみる。みてみると、泥と一緒にいろんな種類のヤゴがもぞもぞしていた。平べったかったり、ものすごく小さかったり、

        虫のいどころ(冬)