弱さを表明できるのは成長したから

私は今、57歳。
皆さん、57歳なんて本当にあっという間だよ。
悩んだり、迷ったり、楽しかったり、悲しかったり、怒ったり、笑ったりしていたら、いつの間にかもう57歳。
10代、20代の頃は57歳の男性なんて、もういろんな意味で遠い存在だった。
仕事以外なら自分に関係ない存在といってもいいかも知れなかった。
それなのに、いざ自分がこの歳になってみると、全然変わっていないことに驚くというか、呆然とする。
本当に、心の中はあの10代、20代の頃とそんなに変わっていない、、、と思う。そりゃあ、色々と経験値はあるわけだから、恐らくは全く変わっていないというのはムリがあるかも知れないが、少なくとも現在の自分自身は変わっていないと思えるほど変化かないのが正直なところだ。
もともと、生き方とか、人間関係とか、心の中のこととかについて、結構深く考える傾向があったのだが、その点、今もそれほど変化はない。
臆病でウジウジ悩むタイプだったが、その点についてもそんなに変わっていないと思う。相変わらずちょっとしたことでウジウジ悩んだりしている。
それでは、昔と比べて変わった点はあるのかというと、数少ないけどあるような気がする。
例えば、人の弱さやどうしようもない部分に対して、むやみやたらと責めたてることはなくなった。
また、うまく言えないが、屈辱や怒りなどいわゆる人生の悲哀を「そういうものだ」と単純に受け入れるようになった気がする。
こんな言い方をしても、若い人はなかなか理解できないのかも知れない。
当然だと思う。
私も理解できなかった。
でも、知らず知らずそんな風に変わっていった。別に何か努力したわけではないと思う。
経験というものは意外と人を変える。
その点、自分に対する理解が深まると、他人に対する理解もおのずと深まるものだとつくづく思う。

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