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生きがいと有限性

「やりたいこと」がない子たち(24)

僕たちはみんな死を迎えます。
ただ、そのことを忘れて生きているだけです。
なぜなら、そのことを考えるとやるせなくなってしまうからです。
しかし、何かしらのきっかけで死を意識したとします。
自分で死ぬ時のことを想像したり、寿命が宣告されたり、友人が亡くなったり。
そうすると、自分の人生というものがはっきりと見えるようになります。
今の地点から終わりまでが一本の道筋で見えます。
人生の「有限性」について認識します。
その時、人間は「快感の再現」を考えます。
つまり、「自分の人生で本当に自分が望むことが起こるか」ということを考えるわけですね。
すると、このままの人生を送っていては何も望んだイベントが起きないことに気づくわけです。
そうして、「このままじゃいけない!」と生きがいを求めるようになる。
これが死を迎えた人間が生きがいに目覚める理由なのではないかと考えています。
「やりたいこと」と生きがいにはこのような「有限性」の点で明確な差があるのではないでしょうか。

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