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僕が熱中した本当の理由

「やりたいこと」がない子を考える(8)

フロイトの「快感原則」で僕の例を考えてみましょう。
高校生の時、僕はある哲学書に出会い「僕の考えていたことが書いてある!」と興奮し、それが人生の転機になったと述べました。
しかし、実は僕が興奮した理由はそれだけではなかったことに、最近気付きました。
実はその時、ちょうど父親と喧嘩をしていてずっとイライラしていたのです。
父親は理屈っぽく、こちらが何か主張するとすぐに言い負かそうとしてくる人なので、僕は(なんとかして言い負かすことはできないか)とずっと考えていました。
そこで出会ったその哲学書は、なんと「対話で相手を論破していく」という内容だったのです。
そう、僕は(哲学なら父親を言い負かすことができるかもしれない!)と考えたのでした。
つまり、僕には父親という「不快」があり、それを解消してくるツールとしての「哲学書」があり、その不快の解消で僕は「カミナリに撃たれたような衝撃」、つまり「快感」を感じたということです。

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