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寝たくない男ナンバーワン

 私は寝相が極めて悪い。
 
 寝る時には右向きで寝ているのだが眼が覚めたら布団の上にいないことはざらである。

 ひどい時は足があった方に頭が来ていることもあり、そんな時には見える景色が違うので一瞬ここがどこなのかわからない時もある。

 今は妻と寝室が違うので自分の独り相撲で済んでいるが、同棲したての頃に狭いアパートで暮らしていた時は六畳の部屋に布団を並べて寝ていた。

 お休みと言って眠るのだが妻が言うには私は眠っている間中ちっともじっとしておらずゴロゴロと態勢を変えているそうである。

 妻の布団の方に転がることもよくあったのでその度に妻は私の手や足が振ってきてドスッとなって目が覚めてたまらないと言っていた。

 さすがにこれはかなわないという事でわりと早い段階で寝室を分けてほしいと言われた。
 
 そこで物置部屋にしていた四畳半のとっても狭いスペースに自分の布団を敷いて眠るようになった。

 布団一枚がギリギリ敷けるくらいのギチギチの部屋で眠るようになったが寝相の悪さが治るはずもない。

 草木も眠る丑三つ時にガチャン、バシャンと小部屋の中にある荷物にぶつかる音が聞こえてきてイライラすると妻から苦情を言われた。

 そうは言っても寝相の悪さはいかんともしがたく長年の困りごとだった。

 今の一軒家に移ってからようやくお互いの部屋を離れた場所で確保できるようになって問題はかなり解決した。

 それでも妻からまだ言われるのはイビキがうるさすぎるという事がある。

 私は子どもの頃からイビキがひどくて三人兄弟で一つの部屋で寝ている時もお前と寝るのはもう嫌だと兄から言われたものである。

 どのくらいうるさいかと言うと小学生の特に修学旅行で同室になったクラスメート全員からイビキがひどすぎるとめちゃめちゃブーイングを食らったことがある。

 一日目でそのあまりのうるささに辟易された私は二日目の夜には押し入れに閉じ込められてドラえもん状態で寝たくらいである。

 今でも私が先に寝ると妻がテレビを観ていても重低音のイビキが聴こえてくると言われる。

 一度妻にいびきを録音してもらったことがあるがなるほど、こんな奴が隣にいたらとてもじゃないが寝られないなと思うひどさだった。

 寝相の悪さとイビキの二冠王で私と一緒に寝てくれる人はいない。

 幸いこれまで入院生活と言うのを経験したことはないが、その時は同室の方のストレスにならないように個室を取ろうと心に決めている。

 なんだかんだ言って本人は快眠なので周りのひんしゅくを買うのだろう。

 直したい癖?として気にはしている。

 ずっと同じ態勢で一晩すやすや眠れる人が羨ましい。

 そんな事を考えながら昨日の晩御飯の話を。

 昨日はシラスが安く買えたのでこれをメインに。

 ご飯を二合研いで炊く

 豚の薄切りロース肉を四等分に切り分ける。

 ほうれん草を根っこまでよく洗ってざく切り。

 フライパンに火を点けて豚肉を入れる。

 色が変わるまで炒めたらほうれん草を投入。

 味付けは塩麹とうま味調味料。

 良く炒めたら溶き卵を流しいれる。

 軽く揺すりながら卵に火を通す。

 お皿に移して仕上げに鰹節を振ったらポークチャンプルーの出来上がり。

 もう一品は実家から頂いた冷凍のカキフライをトースターで温めた。

 ご飯が炊けたらどんぶりにふんわりよそってその上にシラスをたっぷりのせる。

 真ん中にくぼみを作って卵黄を乗せる。

 大葉を刻んで上から散らしたらシラス丼の出来上がり。

 ぬか漬けは人参。

 よしこんなもんでしょうと思って妻を呼ぶ。

 ではいただきます。

 ビールをツプシュとプルタブを起こしてトットウトと注ぐ。

 乾杯してグラスをツビーッ。

 んんんんん、今日も元気だビールが美味いと思いつつ肩の力が抜ける。

 ではチャンプルーから食べる。

 塩麹で味を付けているので味に深みがある、うま味調味料も鯵のバランスを取るのに貢献している気がする。

 踊るかつお節がまた可愛らしい。

 お次はカキフライ。

 今年の冬は牡蠣を食べる機会が何度かあったが、やはりカキフライは美味しい。

 妻は無類の牡蠣好きなのでザクザクと食べていた。

 二本目のビールを飲みつつシラス丼を食べる。

 醤油をチラリとかけて卵を崩して全体に馴染ませて食べる。

 ねっとりとした卵のコクとシラスの塩味がたまらない。

 散らした大葉が全体をさっぱりさせており生臭みを抑えていた。

 ぬか漬けをポリリと齧りつつモサモサとどんぶりを掻き込んだ。

 どんぶりを食べるとお腹いっぱいになっておかずが残ってしまった。

 残りは朝ごはんに回すとしてご馳走様。

 後片付けをして早めに就寝。

 さぁてようやく週末。

 今日はとても暖かったので土日で桜が咲くかもしれませんね。

 妻と近所の河原にでもお散歩してみようかな。

 咲きはじめの可憐さもまたいいものですよね。

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