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レンジでいけるんです

 昨日は梅雨の晴れ間で気温が三十度を軽々と超えた。
 
 この時期にしてはかなり暑い。

 基本半そでで過ごしているがエアコンが欠かせない。

 特に寝る前はムシムシするのでピッとスイッチをオンにする。

 今の設定温度は二十六度にしているがそれでも十分涼しくなる。

 うっかり風邪をひいてしまわないようにタイマーをかけるのは忘れてはいけない。

 そんな蒸し暑い日の晩御飯はあまり長い間火を使う料理はしたくない。

 なので電子レンジやトースターを駆使してコンロをなるべく使わないようにしている。

 昨日は長年使っているタジン鍋を引っ張り出した。

 冷蔵庫から豚肉とキャベツ、ニンジンを取り出して全て一口サイズに切り分ける。

 それをタジン鍋にキャベツ、ニンジン、豚肉の順に並べてお酒を振ってフタをしてレンジで十分加熱。

 その間にタレを作る。
 
 ニンニクとポン酢を合わせてごま油を混ぜたスタミナ満点のタレを拵えておく。

 次に厚揚げを半分に切ってトースターでこんがりとするまで焼いていく。

 大根をすりおろして上からどっさりかけたら江戸の時代から連綿と続く懐かしい惣菜の雪虎の出来上がりである。

 後はキュウリがそろそろ食べないといけないので叩きキュウリにして刻んだ梅干しと塩昆布で和えて梅キュウリにした。

 汁物は大根のきれっぱしとキャベツの芯を使った節約味噌汁を用意した。

 ある程度料理が終わる頃にレンジがピーピーと鳴りだすのでタジン鍋を取り出して火が通っているか確認する。

 メインは豚肉なのでしっかり熱を通したい。

 よく確認して煮えているようだったので特製ダレをかけて食卓に運んだ。

 他の料理もいそいそと準備して晩御飯の始まり始まり。

 いただきますをしてビールのプルタブを開ける。

 プシュッと炭酸の抜ける音がする。

 グラスにトットットッと注いで一気にクイーッと飲み干す。

 いやぁこの瞬間は何にも代えがたいなぁと口開けのビールを堪能する。

 さてではとタジン鍋から豚肉と野菜を一緒に取り出してハクッと口にする。

 アチチとなりながら噛んでいくとニンニクの香ばしさとごま油のコクが合わさってかなりイケル。

 レンジで加熱したので野菜から美味しい水分が出ているのでそれだけでも美味しいスープになっている。

 人参もこうやって食べると青臭さもあまり感じないでホクホクの根菜として食べることができる。

 モグモグと一心不乱に食べているとあっという間に半分食べてしまったので落ち着いてペースを落とす。

 お次に箸を伸ばすのは厚揚げの大根おろし乗せ、通称雪虎である。
 
 真っ白い大根おろしに醤油をターッとかけてパクリと食べる。

 そのまま食べるとやや油が強い厚揚げだが大根おろしのおかげであっさりと食べることができる。

 熱々の厚揚げに冷たい大根おろしの組み合わせが乙で江戸の人は何とも洒落たものを考えるものだと感心する。

 ここで二本目のビールを取ってくる。

 箸休めに梅キュウリを食べると梅干の酸味と昆布のうま味が合わさっていてなかなか嬉しい味である。

 ショリショリと食べてビールを流し込むとこれまた相性が良い。

 合間に味噌汁も忘れずに飲む、半端な野菜を使っているが味はちゃんと美味しい。

 ビールは二本で止めにしてそこからはウイスキーの水割りにチェンジした。

 クピッとウイスキーを飲んでタジン鍋をつつくのは気分が良かった。
 
 雪虎はちょっと量が多かったので食べきるのにやや苦戦した。

 ゆっくりと時間をかけてお弁当分を残しておいたが大満腹になった。

 ごちそう様をしてそのまま横になって胃が落ち着くのを待った。

 片づけはガス台を使わなかったので汚れものが少なくて楽ちんだった。

 暑い日はレンジを活用するに限るなと思った。

 ふぅお腹いっぱいだ。

 さぁ、今日は何を食べようかな。

 

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