眠たいけれど書いてみる

 私は今、かなり運動をして、お風呂に入り、ご飯を食べて、とても眠たい。疲れていて眠たい。だからか、頭も痛い。ここで書きたいのは「書く」ことと「読む」ことの一つの関係である。この関係は私の経験上、こういう疲れているときに強調される。それを書きたい。
 まず、前提として確認しておきたいのは、「読む」というのは健康を条件としているということである。そもそも健康でなかったら「読む」気も湧かないし、奇跡的にそれが湧いたとしても「読む」ことを続けられない。そして、続かない「読む」は結局「読む」ことをしていないのと同じであると思われるので、「読む」には健康が必要である。もちろん、「健康」はそれぞれで捉え方が違うかもしれないが、ここでは基本的に「疲れていない」ということを指しているものである。病気のときは疲れるし、他にもいろいろな問題を抱えているときは疲れる。疲れていなくても「読む」ことをしている最中に「ああ、あの問題未解決じゃん。」となって集中できないので「読む」ことは困難である。だから、ここで確認しておきたいのは「読む」ことには「疲れていない」必要があるということである。
 それに比べると、「書く」というのは「疲れていない」必要がない。もちろん、めちゃくちゃ疲れているときは書けない。身体を動かせないときもそうだし、精神的に参っているときにも書けないだろう。しかし、「読む」ことができなくても「書く」ことはできる、ということは事実としてあるように思われる。少なくとも私は「読む」ことができなくても「書く」ことはできる。もちろん、良いものが書けるかはわからない。ただ、書けないことはないが読めない、ということはありえるように思われるのである。そもそも、別に「健康」でも良いものが書けるわけではないが。
 おそらく、ここまで書いたことはみなさんもそうだろうと思う。もしかしたら違うかもしれないが、それはおそらく私が言っている「読む」や「書く」、「健康」がなにを指しているかが充分に伝わっていないからであると思われる。ただ、その誤解を一つ一つ解く気はない。疲れているからでもあるが、ここで書きたいのはそういうことではないからである。私が書きたいのは「書く」ときには少し前の文を「読む」のではないかということである。
 もちろん、一文書いてはそれを読み、また一文書いてはそれを読み……ということを言っているわけではない。ここで言いたいのはそういうことではない。と、書いてみて、結局私はなにが言いたかったのかがわからなくなってしまった。しかし、頑張って語ろう。
 私は冒頭で次のように書いていた。

ここで書きたいのは「書く」ことと「読む」ことの一つの関係である。この関係は私の経験上、こういう疲れているときに強調される。

 ここでの関係というのは端的に言えば「書く」ことは「読む」ことの一つの形態であるということである。そして、ここで言われているのは疲れているときには「読む」ができなくなってくるから「読む」と「書く」がほとんど重なることになるということである。
 あれ、不意に終わらせてしまった。ここで書きたいのは一つ前の段落で書いたことであり、それ以上ではない。ただ、おそらく前提となっている「書く」ことは「読む」ことの一つの形態であるということは少し説明が必要だろう。
 と、段落を移ったはいいものの、私はあまり定見がない。なんというか、「書く/読む」は対比されえないと思っているだけである。「読む」という基礎の上に「書く/読む」があると思っているのである。これは「書く/読む」を例えば「文章に関わる仕方」の上にあると思うのとは異なる仕方である。たしかに、「文章」は書かれたものであるから先後関係で言えば「書く」は「読む」に先行しているかもしれない。たしかにそうである。しかし、それは「文章」に限定しているからそうなのであり、「世界」にすれば「受容」が「表現」に先行しているだろう。そうか、私はおそらく「表現/受容」に「書く/読む」を重ねる仕方が好きなのだ。もちろん「世界」と「文章」は違う。ただ、それに関わる仕方において私たちは同様の関わりをしていると、私は思っているのである。
 説明というよりも勝手に納得する形になってしまった。し、修正する力が今の私にはない。なので、今日は「書く」ことは「読む」ことの一つの形態であるというのは勇み足であったことにして、とりあえず「受容」の二つの形態として「書く」と「読む」が存在していると考えて、その二つが疲れているときには同じ形態になると考えることにしよう。そう考えると、「書く」も「読む」も「表現」ではあるということになる。それはたしかにそうだ。と、私は思う。が、みなさんはどうだろう。私はそろそろ、体力が尽きそうである。眠たい。

疲れているときもなお、私は享楽したい。享楽というのは何者にも邪魔できぬのだと、私は宣言したいのだ!

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