見出し画像

警官の景観

1024文字

景観とは… 日常生活において風景や景色の意味で用いられる言葉である。

この話は私の"実の兄"の"実の話"である。

私の兄は、子供のころ、親の離婚と思春期が重なり、見事ニューヨークヤンキースにドラフト6位で入団しました。

#ゴリゴリのヤンキー

たしか高校では2年生を2回やっていたと思います。酒を飲んで停学なんてこともあったり、ケンカや揉めごとは日常的。

私も"兄に続けー"とはならず、ヤンキース入りはしませんでした。
それどころか兄を"反面教師"として学んでいました。

そんな兄も高校を卒業し、どうにかこうにか就職に成功します。

家からそんなに遠くない、鳶職(とびしょく)の会社に入社しました。

そこの会社では、身なりなどの規則は自由なんでしょうね、髪を銀髪にしたり、鼻にピアスをしたり、日サロに通ったりと、そして、夏場は海と会社の往復だったりと、まあやりたい放題。たぶんモテていた思います。(仕事はちゃんとやっていた、はず)

#メンズエッグ状態

そんな兄ですが、なぜか"転機"が訪れます。

ギャル男も時を経て、28歳になります。

なんと…"専門学校"に通い始めました。
あの"資格を取るなら大原"でお馴染みの大原専門学校です。
公務員試験に向けて、昼間は仕事をしながら、夜間は学校に通い、勉強をし始めるんですね。

で、結局2年後の30歳の時に見事、警察官に合格したんです。いくつかの県警の試験を受けて、全てが不合格でしたが、最後に受けた、岐阜県警に受かってたんです。
警察官の採用は、30歳までと年齢制限があるため、何とか兄はヘッドスライディングで滑り込みセーフ。

そこから、今に至り、
43歳 市民の正義の味方 イケメン警察官をしております。

#あのヤンキークソ野郎めが

私が今、思い出して考えることは、兄は28歳の時に"何か"に気づいたと思うんですね。このままではダメだとか、何かを変えたいとか、どこかで感じてたはずなんです。

で、何かの拍子に、景観(モノの見方)が変わったと思うんですよね。

その"気づき"を得なかったら兄は何も変わらなかった。行動にも移せなかった。

そして29歳の時に気づいたとしても、時すでに遅し。警官にはなれていなかった。不思議なものです。

日常に、昨日とは異なる"気づき"を大事にしなきゃいけないんだなと。
そして、人生のターニングポイントは、おそらく何かの"気づき"から始まるんだと思います。

#チャンスを逃すな

いつか兄に逮捕されるかも知れない私から、共有いたします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?