わたなべ・えいいち

線スケッチ講師。下書きなしにペンで線描、透明水彩で彩色。誰でも簡単に描ける方法です。 …

わたなべ・えいいち

線スケッチ講師。下書きなしにペンで線描、透明水彩で彩色。誰でも簡単に描ける方法です。 世田谷区, 立川、府中、新宿、調布でスケッチ教室を開催(詳しくはブログを参照)。 ブログ:http://sensketch.blog56.fc2.com インスタグラム:@wataei172

マガジン

  • 私のスケッチポイント/作品紹介あれこれ

    私が好んでいくスケッチポイント別に作品を紹介します。関連するよもやま話もあわせて載せます。

  • 「線スケッチ」の立場で本を読んでみた

    この読書感想シリーズは、通常の書評形式ではなく、以下のような方針で取り上げています。 <方針> 1.書籍全体の書評ではなく、「線スケッチ」の制作に役立つ部分を取り上げ紹介する。 2.「線スケッチ」の視点で、絵画全般について、自分が知らなかった見方、あるいは著者も考えていない見方を取り上げる。 絵画における「線」に焦点を当てた表現、考察を収集する。 3.街歩きスケッチ(都市、郊外)に関連する書籍で、これまでスケッチした場所、今後スケッチする場所の歴史、社会、建築、都市景観の考え方、見方を取り上げる。 以上の方針に従い、著者がその本で伝えたい全貌を紹介するのではなく、あくまで「線スケッチ」の立場から、私が気に留めた部分に焦点をあてるので、書評というよりは、線スケッチを描く上での参考としての文章の紹介と感想文が主な内容となります。

  • 線スケッチよもやま話

    「線スケッチ」に関する話、あるいは直接関係しない話も含め日々考えたことをまとめた記事です。 ■「美術展鑑賞記事、読書感想記事:思い付き、推論を検証するための考察、準備作業、その他 ■美術展以外の訪問記 ■日々の雑感など

  • <手帳人物スケッチ> 現代人間模様

    都会をスケッチでは人物は欠かせません。人物を描くのは大変難しく、モデルを描く機会は初心者にはあまりありません。手帳を使って、電車や公園、レストランで描く練習をしてきました。これまで描いたスケッチを紹介しています。

  • 「線スケッチ」の立場で美術展を鑑賞してみた

    訪れた美術展の感想文です。ただし、美術展全体の紹介や感想ではなく、「線スケッチ」の視点で鑑賞した内容に焦点を絞っています。視点としては、モチーフ、構図、線描、筆さばき、配色など技術的な面を中心に初心者にも役立つ内容をめざします。

記事一覧

固定された記事

なるとは思わなかったスケッチ講師

定年後 現在私は会社員生活を終えた後、東京、関西にてスケッチ講師をしています。もともと小学生以来、定年直前まで50年以上も絵とは無縁の生活だった私が、スケッチ講師…

<私のスケッチポイント/作品紹介あれこれ>府中・高安寺山門と枝垂れ桜、府中・Jタワーとこぶしの花

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鈴木春信「黒ベタと漆黒闇夜」の美、専門家の評価を発見:藤澤紫監修「鈴木春信決定版 恋をいろどる浮世絵師」別冊太陽、平凡社…

(かなり長文になります) はじめに これまでに私は下記の二つの記事の中で、鈴木春信の「黒ベタ」表現と、漆黒の闇夜の表現について私見を述べてきました。  要旨をま…

<私のスケッチポイント/作品紹介あれこれ>府中・寿中央公園の蓮池、府中・大國魂神社のくらやみ祭り

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<私のスケッチポイント/作品紹介あれこれ>府中・ル・シーニュ二階広場でのジャズ演奏会、府中・大國魂神社酉の市の飾り付け

 私が訪れた東京都区外の近郊都市、府中のスケッチポイントを下に示します。 府中・ル・シーニュ二階広場でのジャズ演奏会、府中・大國魂神社酉の市の飾り付け(1)府…

<私のスケッチポイント/作品紹介あれこれ>府中市・蔵カフェ、府中市・京王線高架と馬場大門欅並木

 私が訪れた東京都区外の近郊都市、府中のスケッチポイントを下に示します。  今回よりしばらく府中市の街歩きスケッチ作品を紹介します。 府中市・蔵カフェ、府中市…

<手帳人物スケッチ>376 阪急神戸線  2015

肩から腕にかけて薄物をまとっているように見えるのですが、丁度今の時期のように寒暖の差が激しかったのでしょうか?  前回の記事は下記をご覧ください。

「木村伊兵衛 写真に生きる」(東京都写真美術館):白黒スナップショットから街歩きスケッチを考える

(長文になります) はじめに 私のNOTEの記事のテーマは、「線スケッチ」に関連するものです。ですから表題を読まれた方はなのになぜ写真展なのかと疑問に思われるかもし…

<手帳人物スケッチ>375 阪急神戸線  2015

 久しぶりの全身像。いつのころなのか若い女性の生足が当たり前の時代になりました。今回、色鉛筆で塗る時によく見ると、女性が小顔の割にはずいぶん頑丈で健康的、大きく…

お詫びいたします。「鈴木春信」2017(東京美術)の著者様

(長文になります) はじめに 表題を見た読者はおそらく一体何のことかお分かりにならないでしょう。  実は、4月26日に投稿した下記の記事の中で、私は浮世絵版画の専門…

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<私のスケッチポイント/作品紹介あれこれ>日野市・高幡不動のアジサイ(I)、高幡不動のアジサイ(II)

 私が訪れた東京都区外の近郊都市のスケッチポイントを下に示します。 日野市・高幡不動のアジサイ(I)、高幡不動のアジサイ(II)(1)日野市・高幡不動のアジサイ(…

2024桜スケッチ(4)町田市・芹ヶ谷公園のソメイヨシノ、国際版画美術館の企画展

はじめに ソメイヨシノが満開になった今年の東京は、あいにく雨模様や曇り空の天候が多くカラッとした青空に映える桜をみることができませんでした。  いつもなら、新宿…

2024桜スケッチ(3)皇居東御苑の桜

はじめに 前回の記事で東宝スタジオ入り口の桜と成城大学新入生家族の記念撮影風景のスケッチを紹介しました。食事会(ランチ)を終えた後、皇居東御苑にある三の丸尚蔵…

2024桜スケッチ(2) 東宝スタジオ入り口の桜、成城大学入学記念写真風景

はじめに 本格的な桜の季節になったある日の午前10時に、老兵ならぬ老企業戦士4名が小田急・成城学園前駅に集まりました。  当日は、近くの祖師谷大蔵に住むKさんの幹…

「サムライ、浮世絵師になる!鳥文斎栄之展」(千葉市美術館):なぜ国内に優品がないのか(泣)、驚きのその色彩と気品

(本記事は長文になります) はじめに 千葉市美術館で今年初めに開催された本展覧会が3月3日に終了し、それからすでに2か月近くも経っています。  私が訪問したのは2月…

なるとは思わなかったスケッチ講師

なるとは思わなかったスケッチ講師

定年後 現在私は会社員生活を終えた後、東京、関西にてスケッチ講師をしています。もともと小学生以来、定年直前まで50年以上も絵とは無縁の生活だった私が、スケッチ講師として、いろんな方に絵をご指導する立場になるとは、夢にも思っていませんでした。

きっかけ きっかけをお話しすると次のようになります。

 定年後「濡れ落ち葉」状態にならないよう、定年間近に何か趣味がないかと探していました。偶然、イラスト

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<私のスケッチポイント/作品紹介あれこれ>府中・高安寺山門と枝垂れ桜、府中・Jタワーとこぶしの花

<私のスケッチポイント/作品紹介あれこれ>府中・高安寺山門と枝垂れ桜、府中・Jタワーとこぶしの花


私が訪れた東京都区外の近郊都市、府中のスケッチポイントを下に示します。

府中・高安寺山門と枝垂れ桜、府中・Jタワーとこぶしの花(1)府中・高安寺山門と枝垂れ桜

 府中のスケッチシリーズで最初に紹介した旧甲州街道沿いの「蔵カフェ」から旧甲州街道をさらに西に300mほど進むと「高安寺」の入り口に出ます。

 境内は、旧甲州街道と府中崖線との間にまたがっており、山門も含めて江戸時代の建物の中を静か

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鈴木春信「黒ベタと漆黒闇夜」の美、専門家の評価を発見:藤澤紫監修「鈴木春信決定版 恋をいろどる浮世絵師」別冊太陽、平凡社(2017)

鈴木春信「黒ベタと漆黒闇夜」の美、専門家の評価を発見:藤澤紫監修「鈴木春信決定版 恋をいろどる浮世絵師」別冊太陽、平凡社(2017)

(かなり長文になります)

はじめに これまでに私は下記の二つの記事の中で、鈴木春信の「黒ベタ」表現と、漆黒の闇夜の表現について私見を述べてきました。

 要旨をまとめると以下になります。

 以上のように、鈴木春信の「黒ベタと漆黒の闇夜」について、推測を交えて私見を述べたのですが、同時に、鈴木春信の専門家がほとんど海外に流出した優れた作品を一般書で紹介していないこと、特に漆黒の暗闇について言及し

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<私のスケッチポイント/作品紹介あれこれ>府中・寿中央公園の蓮池、府中・大國魂神社のくらやみ祭り

<私のスケッチポイント/作品紹介あれこれ>府中・寿中央公園の蓮池、府中・大國魂神社のくらやみ祭り


 私が訪れた東京都区外の近郊都市、府中のスケッチポイントを下に示します。

府中・寿中央公園の蓮池、府中・大國魂神社のくらやみ祭り(1)府中・寿中央公園の蓮池

 京王線府中駅の北西500mほどの距離に寿中央公園があります。
 公園の南にひょうたんの形をした池があり、6月になると池一面の蓮にピンクと白い花が咲きます。
 ピンクの花は、古代蓮として有名な「大賀蓮」、白い花は「舞妃蓮」という種類です

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<私のスケッチポイント/作品紹介あれこれ>府中・ル・シーニュ二階広場でのジャズ演奏会、府中・大國魂神社酉の市の飾り付け

<私のスケッチポイント/作品紹介あれこれ>府中・ル・シーニュ二階広場でのジャズ演奏会、府中・大國魂神社酉の市の飾り付け


 私が訪れた東京都区外の近郊都市、府中のスケッチポイントを下に示します。

府中・ル・シーニュ二階広場でのジャズ演奏会、府中・大國魂神社酉の市の飾り付け(1)府中・ル・シーニュ二階広場でのジャズ演奏会

 京王線府中駅の南側は、かつては細い路地が入り組んだ住居と商店の混在する街でした。再開発により平成29年に第一地区のビルが完成し一変しました(府中市ホームページ)。そのビルの名前が「ル・シーニュ

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<私のスケッチポイント/作品紹介あれこれ>府中市・蔵カフェ、府中市・京王線高架と馬場大門欅並木

<私のスケッチポイント/作品紹介あれこれ>府中市・蔵カフェ、府中市・京王線高架と馬場大門欅並木


 私が訪れた東京都区外の近郊都市、府中のスケッチポイントを下に示します。

 今回よりしばらく府中市の街歩きスケッチ作品を紹介します。

府中市・蔵カフェ、府中市・京王線高架と馬場大門欅並木(1)府中市・蔵カフェ

 旧甲州街道と、府中市役所前を通る都道9号線(稲城市、川崎市までの都道、川崎街道と云われるようですが、府中付近は府中街道?)との交差点の北西の角に創業1860年の酒屋さん(酒座 中久

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<手帳人物スケッチ>376 阪急神戸線  2015

<手帳人物スケッチ>376 阪急神戸線  2015

肩から腕にかけて薄物をまとっているように見えるのですが、丁度今の時期のように寒暖の差が激しかったのでしょうか?

 前回の記事は下記をご覧ください。

「木村伊兵衛 写真に生きる」(東京都写真美術館):白黒スナップショットから街歩きスケッチを考える

「木村伊兵衛 写真に生きる」(東京都写真美術館):白黒スナップショットから街歩きスケッチを考える

(長文になります)

はじめに 私のNOTEの記事のテーマは、「線スケッチ」に関連するものです。ですから表題を読まれた方はなのになぜ写真展なのかと疑問に思われるかもしれません。そこで最初にその理由を説明します。

写真と私

 中学、高校時代、私は義理の伯父の家に寄宿していたのですが、伯父はなぜか毎月かなりの数の雑誌を定期購入していました。その中に、今は無き「LIFE」、「アサヒカメラ」があり、毎

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<手帳人物スケッチ>375 阪急神戸線  2015

<手帳人物スケッチ>375 阪急神戸線  2015

 久しぶりの全身像。いつのころなのか若い女性の生足が当たり前の時代になりました。今回、色鉛筆で塗る時によく見ると、女性が小顔の割にはずいぶん頑丈で健康的、大きく立派な脚の描写で驚きました。
 あえて言い訳をすると、通常真正面に突き出た手や足を描くのは難しいのです。この場合、きちんと描かなければと意識し過ぎて大きくなったのかもしれません。

 前回の記事は下記をご覧ください。

お詫びいたします。「鈴木春信」2017(東京美術)の著者様

お詫びいたします。「鈴木春信」2017(東京美術)の著者様

(長文になります)

はじめに 表題を見た読者はおそらく一体何のことかお分かりにならないでしょう。

 実は、4月26日に投稿した下記の記事の中で、私は浮世絵版画の専門家に対して挑発的な内容を書いてしまい、内心言い過ぎたと後悔していたのです。

 それは、鳥文斎栄之作品の海外流出に関連付けて、鈴木春信の優れた作品も同様に海外流出されていることにふれ、新たな節「鈴木春信の海外所蔵の作品と「闇夜」の黒

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<手帳人物スケッチ>374 阪急神戸線  2015

<手帳人物スケッチ>374 阪急神戸線  2015

 最初にこの男性を見たのはほぼ10年近く前なのに、今でも印象が強く残っています。
 改めて人間の顔について思うと、誰一人として同じ顔がないことに驚きます。しかし、基本的に顔の構成は目、鼻、口、耳、頭髪など、全く同じですから、わずかな差を人間は見分けているわけです。
 しかし、それは人間に対してで、お猿さんや、ワンコ、猫にはまったくその見分ける能力がなくなるのも不思議です。

 前回の記事は下記をご

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<私のスケッチポイント/作品紹介あれこれ>日野市・高幡不動のアジサイ(I)、高幡不動のアジサイ(II)

<私のスケッチポイント/作品紹介あれこれ>日野市・高幡不動のアジサイ(I)、高幡不動のアジサイ(II)


 私が訪れた東京都区外の近郊都市のスケッチポイントを下に示します。

日野市・高幡不動のアジサイ(I)、高幡不動のアジサイ(II)(1)日野市・高幡不動のアジサイ(I)

 5月も終わればもうすぐアジサイの季節になります。その季節は高幡不動のアジサイを見に毎年訪れてスケッチしています。しかし、線描だけで終わった気持ちになり、いつも色塗りをしていないままです。今回の2枚も線描のみの紹介になります。

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2024桜スケッチ(4)町田市・芹ヶ谷公園のソメイヨシノ、国際版画美術館の企画展

2024桜スケッチ(4)町田市・芹ヶ谷公園のソメイヨシノ、国際版画美術館の企画展


はじめに ソメイヨシノが満開になった今年の東京は、あいにく雨模様や曇り空の天候が多くカラッとした青空に映える桜をみることができませんでした。
 いつもなら、新宿御苑や千鳥ヶ淵、中目黒など典型的な桜の名所に出かけるのですが、今年は丁度知人の七宝展がこの時期に町田市で開催されるので、七宝展を見た後に昔行ったことがある町田市・芹ヶ谷公園のソメイヨシノが見られるのではないかと思い4月5日に出かけました。

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2024桜スケッチ(3)皇居東御苑の桜

2024桜スケッチ(3)皇居東御苑の桜


はじめに 前回の記事で東宝スタジオ入り口の桜と成城大学新入生家族の記念撮影風景のスケッチを紹介しました。食事会(ランチ)を終えた後、皇居東御苑にある三の丸尚蔵館に向かいました。午後3時に予約をしていたからです。

 三の丸尚蔵館の最寄り駅は大手町駅です。小田急線は千代田線に乗り入れているので、成城学園前駅から乗り換えなしに大手町駅まで行くことが出来ます。ですから、食事会を終えた後でも余裕で予約時

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2024桜スケッチ(2) 東宝スタジオ入り口の桜、成城大学入学記念写真風景

2024桜スケッチ(2) 東宝スタジオ入り口の桜、成城大学入学記念写真風景


はじめに 本格的な桜の季節になったある日の午前10時に、老兵ならぬ老企業戦士4名が小田急・成城学園前駅に集まりました。

 当日は、近くの祖師谷大蔵に住むKさんの幹事で例年恒例の食事会(ランチ)をすることになっていたのです。しかもランチ前の腹ごなしとして、仙川沿いの桜並木の花見つきです。

 幸い、天候にめぐまれソメイヨシノの花見をすることができました。現場でのスケッチはできないので、今回のスケ

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「サムライ、浮世絵師になる!鳥文斎栄之展」(千葉市美術館):なぜ国内に優品がないのか(泣)、驚きのその色彩と気品

「サムライ、浮世絵師になる!鳥文斎栄之展」(千葉市美術館):なぜ国内に優品がないのか(泣)、驚きのその色彩と気品

(本記事は長文になります)

はじめに 千葉市美術館で今年初めに開催された本展覧会が3月3日に終了し、それからすでに2か月近くも経っています。
 私が訪問したのは2月1日で、前期後期による大幅な作品入れ替えがあるため、再度訪問する予定でしたが、事情が生じ訪問出来ませんでした。
 終了直後に記事を書き始めたのですが、未完のまま放置してしまったのです。遅くなりましたが記憶をたよりに記事を完成させたいと

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