水瀬 文祐
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写真小説家~歌姫の断片~
■あらすじ写真を撮るように、目の前の景色や出来事を書き記す「写真小説家」。それを生業とする私は、依頼人から依頼を受けて、様々な出来事を書き記そうとする。不思議な魅力を兼ね備えた歌手のライブ。最後の舞台に挑もうとするヒーロー。そして、その写真小説家自身。
写真小説を通じて浮き彫りになってくる、「私」の抱えた問題。出会った人々に触れて、「私」の問題への意識は変わっていき、それと向き合おうと決心すること
イステリトアの空(第6話)
■これまでのお話はこちら■本編 春洋は右に跳んで、右方向に走る。長曾根がそれを見て方向転換するために動きが遅くなった瞬間に春洋は懐から鋼の礫を出して投げつける。
長曾根はたたらを踏んでよろけ、やっとのことで礫を仕込み杖の柄で受けて弾く、その間に春洋が間合いを詰め、低い姿勢で刀の刃を返して上向きにし、長曾根の懐に潜り込むと刀を振り上げる。だが、長曾根の革靴の底がその刃を受け止める。
春洋は舌打ち
マガジンに追加していただいた作品について
■マガジン追加していただいたnoter様うちらぶ様の「お気に入り・おすすめ記事」に「波間に揺れる」を追加していただきました。
うちらぶ様、ありがとうございます。
■追加していただいた作品はこちら
こちらの作品は完全に行き当たりばったりで、プロットも何もなく書き出したものでした。「貝」というアイテムだけがぽんとアイデアにあって、それ以外の登場人物なんかは書きながら考えていったものになります。
イステリトアの空(第5話)
■これまでのお話はこちら 殺すのも、殺されるのも怖い。だが、と春洋は弟がかつてしていた話を思い出す。弟の秋継は不思議な夢ともつかない白昼夢のようなものを垣間見ることがあった。
それは、ここではない、どこか遠くの世界の話。
その世界の街では、西洋風の建築物と日本風の建築物が混在しており、中にはそのどちらにも属さないであろう奇抜な建物もあるという。街は発展する一方で街の周囲は広大な原野だったり森林
イステリトアの空(第4話)
■これまでのお話はこちら■本編 その夜も犠牲者が出た。殺されたのは道場主で小学校の教師である山吹と、一緒に巡回していた二人の門下生だった。
山吹はさすが兵法家であったと見え、正面から斬り結んだ跡が見受けられた。門下生二人は背中をばっさりと斬られているところから、逃げようとして斬られたのだと窺える。
人気のない村外れだった。一本砂利道が東西に走っているだけで、周囲は雑草が繁茂している。少し道を外