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断れる関係性を持つこと

「すみません、今回は見送らせていただきます」

こんな風に、仕事上断られたりすると凹む。でも、自分より年下だったり、後輩だったりする人に食事や遊びなどの誘いを断られると少し安心する。

個人的に、良い距離感の基準の一つが「相手も、自分も、断れるかどうか」。誘うことにも気力が必要だけど、「断る」もある程度の関係性がないと言いにくく、勇気がいるんじゃないかと常々感じている。特に目上の人に対して。

できればご一緒したい気持ちの方が大きいし、「残念だなぁ」とも思う。けど同時に「今回は……」と言われると、「あぁ、断れる関係性を築けている」とほっとするのだ。

社会人5年目になる。2年前くらいまで、周りは年上の社員しかおらず、どこか末っ子感が漂っていた。けれど、4年以上経つと状況も変わる。ライフイベントによる退職や休職をされた方もいるし、自分より年下の社員も入社した。先輩になった。

社会人になってからの、年下との交流はなんだか考えさせられるものがある。ジェネレーションギャップも存在し、それに驚くし、なにより距離感をいつも推し量っている自分がいる。

こんなことを書いていると、TBSアナウンサーの安住紳一郎さんのインタビュー記事を思い出す。

上長として、セクハラ、パワハラの指摘を受けないように注意も払っている。例えば後輩を食事に誘う場合、「本当に自分と話をしたいと思っているかどうか」を冷静に判断し、自分寄りになっているバイアスにも補正をかけて、誘うべきか否かを熟慮する。
「ほぼ三審制のような感じです」
その上で “ツアーのお知らせ”風な文章を作成し、LINEなどで送る。
「『千歳烏山駅から徒歩で15分もかかるそば屋なのに、すごく人気のある店があります。秘密を探りに、実際にその味を食べに行きませんか(おごり)。明後日の水曜日、午前11時、最少催行1名から』とか。なるべく断りやすい文言にすることと、穴場的なグルメで釣るように気を配っています(笑)」

自分は「団塊ジュニア世代の代弁者」――安住紳一郎が語る、令和のおじさん総括論

(インタビューの主題である『令和おじさん論』もめちゃくちゃ面白い。安住アナいわく、現代のおじさんは「昭和30年代のおじさん」「バブル期のおじさん」「団塊ジュニア世代のおじさん」の3世代に分かれるそう)

安住アナのように、細やかなお誘い文を作成したりはしていないけれど……この「断りやすい文言」というのが妙に頭に残っていた。

受け入れも断りも、いかに言いやすいかどうかが大事だし、その土壌を作っておくことが先輩の役割の一つなのかなぁ、なんてことを考えている。

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