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4週間限定の宇宙

星雲みたいだ。

自分の右手の親指や薬指指にのせられていくブルーとブラウン、ラメを眺めながらそんなことを思う。

人生初のネイルサロンに行こうと思い至ったのは数日前。30分ほどインスタグラムとにらめっこして、地元の最寄駅近くの店にあたりをつけた。すぐ予約がてきて、当日までずっとわくわくしていた。

爪の形を整えてもらうなど下準備をしてもらっている間に、タブレットでデザインギャラリーを見る。もっと悩んでしまうかもと思っていたけど、事のほかあっさり決まった。それが冒頭の、星雲を彷彿とさせるグラデーションが特徴的なデザイン。

ネイリストの方が筆にジェルネイルをとってムラなく塗っていく様は、絵を描くこととほぼ同じように見える。しかも時折会話をしながら、はみ出すことなくスルスルと塗っていくので感心してしまう。対して話しかけられたわたしは、筆の運びに意識を取られて返事がワンテンポ遅れてしまう始末。

1センチ四方にも満たない小さな小さなスペースに宇宙が閉じ込められていくみたいだった。

出来上がったあと、こうして文章を打っている。スマートフォンで打つと、自然と爪が目に入った。親指の宇宙に自然と口角が上がる。傾けるとてらてらと輝いてうっとりする。

爪の伸び具合のこともあって、だいたい4週間が、デザインを変えたり、オフ(ネイルを落とす)する目安だそうだ。4週間限定の宇宙を、しばらく大切にしたい。

今日のヘッダーは、ネイル直後に撮影。ふとした時に眺めています

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