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ものはためし、YOSHIKIワインを飲んでみた 【2021年飲んだワイン 2月】

1月に引き続き、夫婦ともども在宅勤務。
仕事が終わり次第すぐ飲めてしまうこの状況でお酒とどう付き合っていくか長い目で考えないといけない気がして、先月比でほんのちょっとだけ消費量をへらすことに成功しました。

今月自宅で開けたワインは11本。
11本も飲んでますが、たかだか11種類です。
世界中の何千何万という生産者が毎年何種類もリリースうち、11種類なんてのは砂浜の砂の両手にすくったほどの割合でしかない。
気が遠くなりますが、せめて忘れないために今月も振り返っておきます。

選定対象
筆者がその月に自宅でボトル1本を2人で分けて飲んだもの。
※飲食店やワインスクールでグラスで飲んだものは除く

*この記事は「ワイン詳しくないけど試してみたい」という方を想定読者として書いています

🍷🍷🍷

今月のハイライト

惜しくもベストワインは逃したが印象的だったものを紹介します。

■Y by Yoshiki カベルネ・ソーヴィニョン 2018

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あのX JAPANのYOSHIKIが関わっているワインです。黒いジャケット姿のままカリフォルニアのブドウ畑で丁寧に手摘みするイメージが一瞬浮かびますが、YOSHIKIが関わっているのは最終工程に近いブレンドの部分。彼好みの味に仕上がっているということでしょう。
醸造はカリフォルニアワインの始祖の血筋・モンダヴィ家のワイナリーです。

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試飲するYOSHIKI氏(Y by YOSHIKI 公式サイトより)

こちらは5000円台の最もカジュアルなライン。決して安くないワインですが、公式サイトによれば一部ローソンにも売っているらしい。コンビニにそんな高価格帯のもの置けるんですね。

さて、いわゆるセレブプロデュース系のワインを飲むのは今回初めて。
値も張るし、期待値を高くも低くもできないところが難しいワインです。
自分の中の悪魔と天使が「ケッ、どうせYOSHIKIの名前に2000円くらいかかってるんだろ!」「だめだよ!カリフォルニアのちゃんとしたワインだから素直に飲まなきゃ!」と喧嘩してます。

さて、飲んでみると甘い。
赤ワインは甘みより酸味を強く感じることが多いですが、これはかなり甘いです。樽で熟成したことによって焦がした木由来のバニラの香りが移っていることも手伝って、とても甘く感じます。チョコレート、いちごジャムのような。
使われているぶどう品種、カベルネソーヴィニヨンといえば渋み(タンニン)を期待しますが、それもほとんど感じられない。
万人にとって飲みやすいワインだと感じました。5000円という金額は全然飲みやすくないですが!

2018年は気候に恵まれ、カリフォルニアワインにとって良い年だったみたい。日照条件の良いところで作るとブドウはよく熟し糖度が上がります。このワインが甘いのは、そういうことなのかな……?
これまでは数年に1回のリリースだったようですが、今年からは毎年出すぞ!とサイトに書いてあるし、毎年飲んでカリフォルニアの気候に思いを馳せるのもいいかもしれません。


■ドメーヌ・ド・ヴィレーヌ ブーズロン 2017 Domaine de Villaine Bouzeron 2017 

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フランス・ブルゴーニュのワインをネットショップで漁っていると気づくことがあります。「あのロマネ・コンティで醸造長をしていた◯◯氏の弟子」「あのロマネ・コンティの所有する区画の隣」のような売り文句が多すぎるのです。
世界最高のワインメーカー、ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ(通称DRC)のワインは相当なお金が余ってないと気持ちよく買えない価格帯です。ワインファンとしては、少しでもそのエキスを引き継いだワインを飲みたい。爪の垢を煎じて飲むみたいな感じ(?)

こちらのワインの売り文句は「ロマネ・コンティの共同経営者が手掛け、その魅力を世界に知らしめた『金のアリゴテ』」(by エノテカ

ブーズロンはブルゴーニュの村の名前です。かつて見向きもされなかったこの土地に、アリゴテというブドウを植えて素晴らしいワインを作り出したのが後のロマネ・コンティの共同経営者、ヴィレ―ヌ氏でした。通常ブルゴーニュの白ワインといえばシャルドネ種から作られますが、その素晴らしい出来が認められ、ブーズロンは例外的にアリゴテで国が認めた上級ワイン(AOC)をつくることができます。
世界最高級ワインの作り手の過去にそんなエピソードがあったなんて、素直にいい話だなと感心してしまいます。

注いでみるとグラスの中でキラキラします。香りは強くないですが、飲んでいると口いっぱいにほどよい酸と苦味が広がります。夏みかんや文旦のような、時々しか食べない柑橘類を思い起こさせる味わいです。

以前少しだけいただいたブルゴーニュの高級白ワイン(ムルソー)より個人的にはこっちの方が圧倒的に好み。南の方の比較的安価なシャルドネも、このアリゴテ同様渋酸っぱい柑橘味が立っているので気候や土壌による風味なのかもしれませんね。


今月のベストワイン

■ザ・ヘス・コレクション パンテラ シャルドネ ロシアンリヴァーヴァレー2017  The Hess Collection Panthera Chardonnay Russian River Valley

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キンキラキンです。エチケットもワインも。
カリフォルニアの有名生産者、ザ・ヘス・コレクションの中級キュベ(中くらいの価格帯商品)です。カリフォルニアにいくつも畑を持ち15ドルのデイリーワインから185ドルの高級ラインまでつくるヘス・ファミリーの手掛けるボトルにはすべてライオンが描かれています。(余談ですが日本での売値はほぼ2倍です、トホホ)
アメリカでもレストラン需要が冷え込むこのご時世、比較的安価で日本に輸出されているらしい。でもすみません、アメリカワインって正直勉強不足で、全体的に大味に感じちゃうから安くても買おうとは思わないんですよね。

今回のめぐり合わせは楽天のワインショップの福袋のおかげ。

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https://item.rakuten.co.jp/cellar/hb2019n5/

高級スパークリング目当てで購入したのですが、今回のパンテラちゃんも普通に買えば1本9000円の超高級白ワイン。白でこの価格帯ってなかなか手が出ないです。

バナーの中で「リッチシャルドネ」と呼ばれていますが、これは「樽熟成したシャルドネ」という意味です。ブドウ本来にはない香り成分が溶け込み、バニラ、トーストといった「もったりした」風味がつきます。もちろん美味しいのですが、程度がすぎると胃もたれするので嫌う人も少なくありません。私も嫌いじゃないけど、グラス1杯でもういいかな……ってなります。

往々にしてアメリカ人はわかりやすく味の濃いワインを好むと言われているので、アメリカ人のつくる「リッチシャルドネ」はクドすぎるんじゃないかと身構えてしまいます。

が、パンテラちゃんは全然そんなことない!樽香はしっかりあるものの、白ワインらしい爽やかな果実味を殺さない程度。イキイキしていて飲み疲れません。
畑のあるロシアンリヴァーヴァレーはその名の通り(?)カリフォルニア・ソノマ群の中でも冷涼な産地。カリフォルニアといえば年中ポカポカなイメージを抱きがちなので意外でした。
余談ですが寒いところではブドウがゆっくり生育するのでワインに複雑な味わいをもたらすとのこと。温暖化が進む昨今、ドイツ、カナダ、チリの南端など、冷涼産地は世界中で注目されてるみたいです。

好みだとわかっているワインをお店で狙い撃ちして買うのも楽しいですが、詳しく知らない産地のものとの思いがけない出会いも楽しいもの。楽天通販のワインセットには今後もお世話になりたいと思いました。

🍷🍷🍷

ぼちぼちワインエキスパート試験の勉強を始めたので、飲むことも勉強のうち……なんてますます酒量が増えないか心配な今日このごろ。
勉強しても初心を忘れず、わかりやすい感想が書けるよう心がけたいものです。

それではまた来月、よろしくおねがいします。


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