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ラキヤの国のフドバル(スペルリガ スルビイェ22-23シーズン所属クラブ紹介)

ずべまりです。ツルヴェナ ズヴェズダというセルビアのサッカークラブを応援しています。

ズヴェズダが5連覇を果たした21-22シーズンのスペルリガ スルビイェ(モツァルト ベト スペルリガ)。いよいよ7月8日に22-23シーズンが開幕します。

ドラガン ストイコヴィッチ代表監督を筆頭に日本にゆかりのある選手や監督が多いセルビア、もちろん国内リーグにもそんな人物がたくさんいます。

それでは、今シーズンのスペルリガを戦う16クラブを見ていきましょう。



ツルヴェナ ズヴェズダ

創設:1945年
3文字表記:CZV
昨シーズン成績:スペルリガ 優勝、クプ 優勝、CL 予選3回戦、EL ラウンド16
本拠地:ベオグラド(スタディオン ライコ ミティッチ)

英語名の「レッドスター ベオグラード」としても知られる東欧最大のクラブの一つ。90-91シーズンにヨーロピアンカップインターコンチネンタルカップを優勝し欧州と世界の頂点に立った。近年は18-19シーズンと19-20シーズンにチャンピオンズリーグのグループステージに出場している。

17-18シーズンからスペルリガ5連覇中、20-21シーズンからはクプ スルビイェも制し2シーズン連続で二冠を達成している現在のセルビア最強クラブ。今シーズンの欧州大会はチャンピオンズリーグ予選3回戦からの登場で、3回戦もプレイオフもシード側に入った。3シーズンぶりのグループステージ進出は現実的な目標。

元横浜FMのミロシュ デゲネクが昨シーズン途中にアメリカのクラブに移籍したため元Jリーガーこそいなくなったが、ブンデスリーガで活躍したオーストリア代表アレクサンダル ドラゴヴィッチ、カナダ代表をワールドカップ出場に導いたキャプテンのミラン ボリャン、バレンシアから加入したイタリア代表クリスティアーノ ピッチーニ、バイエルンIIでゴールを量産した世代別セルビア代表ネマニャ モティカ、昨シーズンのノルウェー得点王オヒ オモイユアンフォ、5大リーグ挑戦を期待される若きセルビア代表DFストラヒニャ エラコヴィッチ、そしてリヴァプール戦の英雄ミラン パヴコヴ…と欧州の舞台でも十分に戦えるメンバーが揃っている。そしてズヴェズダの攻撃陣を牽引するのは「デセトカ(10番)」のアレクサンダル カタイとミラン戦で輝いたミルコ イヴァニッチ。監督はラツィオやインテルのレジェンドでもあるデヤン スタンコヴィッチ

ドラガン ストイコヴィッチ(名古屋、名古屋監督)、ドラギシャ ビニッチ(名古屋、鳥栖F)、ネナド マスロヴァル(市原、福岡)、ゴラン ヴァシリイェヴィッチ(市原)、ネボイシャ クルプニコヴィッチ(G大阪、千葉)、ミオドラグ ボジョヴィッチ(福岡、札幌コーチ)、アント ドロブニャク(G大阪)、ゴラン ユリッチ(横浜FM)…とズヴェズダの多くの選手が日本でプレイした。日本人選手では2006年に鈴木隆行が1年間在籍したが高額の移籍金からは期待外れの結果に終わった。ちなみに鈴木の通訳は木村元彦氏の書籍にも登場した富永正明氏。

お前もズヴェズダシュにならないか?

パルティザン

創設:1945年
3文字表記:PAR
昨シーズン成績:スペルリガ 2位、クプ 準優勝、ECL ラウンド16
本拠地:ベオグラド(スタディオン パルティザン)

https://partizan.rs/

こんなクラブ紹介したくないわ

英語名の「パルチザン ベオグラード」としても知られる。65-66シーズンにはヨーロピアンカップ準優勝を果たした。15分だけ欧州王者。

3シーズン連続でスペルリガ2位、クプ準優勝という成績が続いているシルバーコレクター。ズヴェズダに敗れた直近2シーズンはまだしも、19-20シーズンはヴォイヴォディナにクプの優勝をかっさらわれた。今シーズンの欧州大会はヨーロッパリーグ予選3回戦から出場。

キャプテンはリヴァプールでもプレイしたラザル マルコヴィッチ。イスラエル代表ビブラス ナトホ、ベンフィカで活躍したリュボミル フェイサ、元アヤックスのクイーンシー メニフ、EURO2020のメンバーにセルビアのリーグから唯一選出されたハンガリー代表ホレンデル フィリプ、そして21-22シーズンのスペルリガ得点王リカルド ゴメスが所属している。監督はアレクサンダル スタノイェヴィッチ…だったが昨シーズンの無冠の責任を取り自ら辞任、アシスタントコーチのイリヤ ストリツァが昇格した。

Jリーグではブディミル ヴヤチッチ(神戸)、ゾルタン サボ(福岡)、ネナド ジョルジェヴィッチ(千葉)といった選手が活躍した。ズヴェズダよりは少ない。ただ最も有名なのは監督としてパルティザンを率い来日したイヴィツァ オシム(千葉監督、日本代表監督)だろう。実はゾラン ミリンコヴィッチ(鳥栖F)も監督を務めたことがある。

ちなみに日本でセルビアサッカーの印象を非常に悪くした浅野拓磨給与未払い問題は裁判沙汰になっているが、未だにパルティザンが頑なな姿勢を崩していないため解決の糸口は見えていない。ただ、パルティザンを擁護する訳ではないが給与未払いはバルカン半島(=旧ユーゴスラビア圏)ではありふれた問題である。ズヴェズダもよくやる、で毎回「円満」に解決する。

チュカリチュキ

創設:1926年
3文字表記:ČUK
昨シーズン成績:スペルリガ 3位、クプ 2回戦、ECL 予選3回戦
本拠地:ベオグラド(スタディオン チュカリチュキ)

近年安定した強さを見せ、ヴォイヴォディナからセルビア3番手の座を奪おうとしている注目のクラブ。14-15シーズンにクプを優勝している。

直近2シーズン連続でスペルリガ3位と欧州大会の出場権を獲得したが、昨シーズンのクプでは初戦の2回戦でプルヴァリガ(2部)のロズニツァに敗れた。今シーズンの欧州大会はヨーロッパカンファレンスリーグ予選2回戦からの出場となる。

キャプテンはマルコ ドツィッチ、元ズヴェズダのスルジャン ミヤイロヴィッチも所属する。若手ストライカーのマルコ ラコニャツもコンスタントにゴールを重ね、前半戦に大爆発したジョルジェ ヨヴァノヴィッチはイスラエル移籍とセルビア代表デビューを果たした。

ズドラヴコ ゼムノヴィッチ(鳥栖Fコーチ、清水監督、V市原監督、岐阜監督、讃岐監督)、スルジャン ペツェリ(清水)、アレン マショヴィッチ(町田)といった選手がいずれも短期間在籍した。

ラドニチュキ

創設:1923年
3文字表記:RDN
昨シーズン成績:スペルリガ 4位、クプ 3回戦
本拠地:ニシュ(スタディオン チャイル)

https://fkradnickinis.rs/

ユーゴスラビア時代からの古豪。81-82シーズンにはUEFAカップで準決勝まで進んだ。スペルリガでも安定して上位につけていた。

20-21シーズンは残留争いに巻き込まれギリギリで残留し、21-22シーズンは開幕前にネナド ララトヴィッチ監督が退任するなど大荒れだったが4位に躍進し欧州大会の出場権を獲得した。今シーズンの欧州大会はチュカリチュキと同じくヨーロッパカンファレンスリーグ予選2回戦から。

なんといってもラドニチュキの選手といえば日本人の道渕諒平。日本で色々なことがあってサッカーができなくなり、韓国に渡っても圧力で満足にプレイさせてもらえず、無所属になったところをララトヴィッチに拾われてセルビアに降り立った。ララトヴィッチはその数日後にサウジアラビアへと去ったが、道渕ラドスラヴ バタク監督の下で中盤のレギュラーを獲得した。ユニフォームネームの「ミチャ(セルビア人のポピュラーな愛称)」の名で応援クラブの枠を超えてセルビアのサッカーファンの人気者となった道渕はJリーグ時代と同様ピッチ全体を豊富な運動量で走り回りラドニチュキの躍進に大きく貢献、ついにはクラブにECL予選出場権をもたらした。ミチャ、いつかはズヴェズダに…

守護神フィリプ ドゥイモヴィッチはスーパーセーブを連発、司令塔ステファン ミトロヴィッチはまだ10代、得点源はミリャン シュクルビッチだった。元ズヴェズダのフィリプ カサリツァはRFKグラフィチャル(ズヴェズダのリザーブチーム)に移籍、永澤竜亮という日本人選手もいたがインドネシアのクラブに移籍している。

日本ではドラガン ストイコヴィッチ(名古屋、名古屋監督)の出身クラブとして有名、ドラギシャ ビニッチ(名古屋、鳥栖F)もラドニチュキで頭角を現した。近年ではネルミン ハスキッチ(大宮)がラドニチュキの選手として18-19シーズンのスペルリガ得点王に輝いている。また16-17シーズンの冬にはモンテネグロのルダルから日本人の野間涼太が加入し、19-20シーズンの冬に退団するまでの3年間でキャプテンも務めた。

ヴォジュドヴァツ

創設:1912年
3文字表記:VOŽ
昨シーズン成績:スペルリガ 5位、クプ 2回戦
本拠地:ベオグラド(スタディオン ヴォジュドヴァツ)

ホームスタジアムがショッピングセンターの屋上にあるという世界的にも珍しいクラブ。シーズンごとに上位と下位を行ったり来たりしているがスペルリガに定着している。

20-21シーズンは残留争いだったが21-22シーズンは5位と上位進出を果たした。ただクプではスルプスカリガ(3部、ベオグラド)のラドニチュキ ベオグラド(今シーズンはプルヴァリガに昇格)に敗れている。

昨シーズンまで元町田のアレン マショヴィッチが在籍していたがこの夏に退団してしまったが、一方で日本人の千徳有寛が加入している。千徳はコム、ポドゴリツァとモンテネグロのクラブで活躍しセルビアにステップアップを果たした。

アレクサンダル ジヴコヴィッチ(磐田)、ネルミン ハスキッチ(大宮)、ネデリコ ストイシッチ(仙台)といった選手に在籍経験がある。ゾラン ミリンコヴィッチ(鳥栖F)が監督を務めたクラブの一つ。

TSC

創設:1913年
3文字表記:TSC
昨シーズン成績:スペルリガ 6位、クプ 準々決勝
本拠地:バチュカ トポラ(TSCアレナ)

ここ数年で急激に力をつけた、セルビアで最も注目したいクラブの一つ。1980年代にはドルガリガ ユゴスラヴィイェ(ユーゴスラビア2部)にいたこともあるが、ユーゴスラビア崩壊後は財政難で3部以下を彷徨っていた。

16-17シーズンにスルプスカリガ(ヴォイヴォディナ)からプルヴァリガに昇格すると元福岡のゾルタン サボに率いられ18-19シーズンに優勝、クラブ史上初のトップリーグとなるスペルリガ昇格を果たす。すると昇格初年度の19-20シーズンにいきなり4位と快進撃、ヨーロッパリーグ予選出場を決めた。翌20-21シーズンはEL予選で2回戦進出を果たし、セルビアのサッカーファンからさらなる躍進が期待されていたが…

2020年12月15日、サボ監督が新型コロナウイルス感染後の心臓麻痺で急逝した。

元セルビア代表監督ムラデン クルスタイッチがバトンを受け取り最終的にスペルリガは4位、昨シーズンはジャルコ ラゼティッチ(イタリアで活躍したニコラの弟、ミラン所属のマルコの叔父)の下6位に入った。シーズン途中には新スタジアムのTSCアレナが開場している。

得点源はステファン ヴキッチ。MFミハイロ バニャツは国内屈指の完成されたトップ下でビッグクラブも長い間注目している。

ヴォイヴォディナ

創設:1914年
3文字表記:VOJ
昨シーズン成績:スペルリガ 7位、クプ 準決勝、ECL 予選3回戦
本拠地:ノヴィ サド(スタディオン カラジョルジェ)

ツルヴェナ ズヴェズダとパルティザンに続くセルビア3番手プルヴァリガ ユゴスラヴィイェ(ユーゴスラビア1部)を制したセルビアの3クラブの一つで、65-66シーズンと88-89シーズンに優勝した。スペルリガ3位7回は最多記録、クプも2回優勝している。昨シーズンはヨーロッパカンファレンスリーグ予選に出場した。

元ズヴェズダのヴェリコ シミッチがチームの大黒柱。過去はブディミル ヴヤチッチ(神戸)、ゾルタン サボ(福岡)、ランコ デスポトヴィッチ(浦和)、ゴイコ カチャル(C大阪)、ドラガン ムルジャ(大宮、湘南)、ヴラダ アヴラモヴ(FC東京)といった選手が活躍した。ゾラン ミリンコヴィッチ(鳥栖F)が監督を務めたクラブの一つ。

ナプレダク

創設:1946年
3文字表記:NAP
昨シーズン成績:スペルリガ 8位、クプ 3回戦
本拠地:クルシェヴァツ(スタディオン ムラドスト)

80-81シーズンにUEFAカップ出場、99-00シーズンにはクプSRユゴスラヴィイェで準優勝した中堅クラブ。昨シーズンはレギュラーシーズン終盤に就任した元鳥栖Fのゾラン ミリンコヴィッチ監督の指揮で何とか上位8クラブのプレイオフに滑り込んだがそこで苦しんだ。

チーム得点王はキャプテンのサシャ マリャノヴィッチドラギシャ ビニッチ(名古屋、鳥栖F)がプロキャリアをスタートしたクラブでゴラン ヴァシリイェヴィッチ(市原)、ラディヴォイェ マニッチ(C大阪)、ブラティスラヴ プノシェヴァツ(福岡)、ネマニャ コイッチ(東京V)も所属してきた。

ラドニク

創設:1926年
3文字表記:RSU
昨シーズン成績:スペルリガ 9位、クプ 3回戦
本拠地:スルドゥリツァ(スタディオンFKラドニク)

中位が定位置のクラブ。史上最大の成功は20-21シーズンのクプ準決勝進出。昨シーズンのスペルリガではレギュラーシーズン10位で下位8クラブのプレイアウトに回り、クプでは3回戦でプルヴァリガのロズニツァに敗れた。ロズニツァが強い。

攻撃陣はウロシュ ミロヴァノヴィッチミロシュ スパシッチの2枚看板。中盤からはネマニャ スボティッチがチームを支える。ネシュコ ミロヴァノヴィッチ(広島)が監督を務めたことがある。

コルバラ

創設:1919年
3文字表記:KOL
昨シーズン成績:スペルリガ 10位、クプ 3回戦
本拠地:ベオグラド(スタディオンFKコルバラ)

20-21シーズンのプルヴァリガを2位で終えクラブ史上初のトップリーグ昇格を果たすと、21-22シーズンのスペルリガでは10位と健闘した。

キャプテンは元徳島のニコラ ヴァシリェヴィッチ、地元コルバラの下部組織出身で19-20シーズン途中に復帰した。エースはモンテネグロ人FWウロシュ ジュラノヴィッチネナド ジヴコヴィッチ(鹿児島)も在籍した。ゾラン ミリンコヴィッチ(鳥栖F)が監督を務めたクラブの一つ。

ムラドスト

創設:1952年
3文字表記:MLA
昨シーズン成績:スペルリガ 11位、クプ 2回戦
本拠地:ルチャニ(スタディオン ムラドスト)

ユーゴスラビア崩壊前の89-90シーズンにドルガリガ ユゴスラヴィイェで戦った。14-15シーズンからスペルリガに定着し、17-18シーズンにはクプ準優勝でヨーロッパリーグ予選の出場権を獲得した。

チーム得点王はベテランストライカーのミラン ボヨヴィッチ、10番のネマニャ イヴァノヴィッチはプロレテルから加入した選手。プロレテル、つい先日消滅してしまった…昨シーズンまでスペルリガにいたのに…過去にはゾラン マリチッチ(鳥栖F)がプレイしネシュコ ミロヴァノヴィッチ(広島)が監督を務めた。

スパルタク

創設:1945年
3文字表記:SPA
昨シーズン成績:スペルリガ 12位、クプ 2回戦
本拠地:スボティツァ(グラズキ スタディオン スボティツァ)

旧ユーゴスラビア時代の61-62シーズンにクプ ユゴスラヴィイェを、新ユーゴスラビア時代の93-94シーズンにクプSRユゴスラヴィイェを準優勝した。09-10シーズンと17-18シーズンにはスペルリガで4位となりヨーロッパリーグ予選出場を果たした。昨シーズンのクプでは2回戦でスルプスカリガ(東)のドゥボチツァに敗れている。

攻撃陣の絶対的エースラザル トゥフェグジッチはビッグクラブからの関心も報じられてきたがついにこの夏ブルガリアに旅立ち、プレイアウトで爆発したネマニャ ニコリッチもヴォイヴォディナに移籍、残留組ニコラ スレチコヴィッチルカ ビイェロヴィッチのパフォーマンスが鍵を握るか。一方、守備陣の主軸は日本人の志村謄。モンテネグロでプロキャリアをスタートした男はベラネ、モルナル、ボケリ、スティエスカと渡り歩き17-18シーズンからスパルタクに在籍、2019年の町田へのレンタル移籍を挟んで21-22シーズンに100試合出場を達成し、今やキャプテンマークを巻くまでになった。また、ツルヴェナ ズヴェズダからGKミロシュ ゴルディッチがレンタル移籍している。

ネナド マスロヴァル(市原、福岡)がキャリアをスタートしたクラブであり、ランコ ポポヴィッチ(大分監督、町田監督、FC東京監督、C大阪監督)が選手としても監督としても在籍したクラブである。日本人では山本奨も短期間所属した。ちなみにポポヴィッチ監督の後任はゾラン ミリンコヴィッチ(鳥栖F)だった。

ノヴィ パザル

創設:1928年
3文字表記:NPZ
昨シーズン成績:スペルリガ 13位、クプ 準決勝
本拠地:ノヴィ パザル(グラズキ スタディオン ノヴィ パザル)

1980年代にはドルガリガ ユゴスラヴィイェに所属したクラブ。昨シーズンは入れ替え戦プルヴァリガ4位のIMTをアウェイゴールで下し残留を決めた。ホームページがなくなっていた。

得点源だったボスニア人FWアルミル アガンスパヒッチが冬にチュカリチュキに移籍すると決定力不足に苦しんだ。新エースとしての期待がかかるのはステファン ディミッチか。今夏には昨冬の大宮退団以降無所属となっていたフィリプ クリャイッチが加入している。スルジャ クネジェヴィッチ(長崎)も在籍経験がある。

ラドニチュキ1923

創設:1923年
3文字表記:RKG
昨シーズン成績:スペルリガ 14位、クプ 2回戦
本拠地:クラグイェヴァツ(スタディオン チカ ダチャ)

69-70シーズンのプルヴァリガ ユゴスラヴィイェで伝説的な時間を過ごしたクラブ。アウェイでパルティザンに大勝した試合でサポーターが作り出した雰囲気がオールド トラッフォードのそれに似ていたとして「ツルヴェニ ジャヴォリ(赤い悪魔)」の愛称をつけられ、スタジアムで試合を観戦していたペレ率いるサントスがパルティザンとの親善試合をキャンセルしてクラグイェヴァツに行った為に一週間後に行われたラドニチュキ1923とサントスの親善試合では5万人の大観衆が詰めかけたホームで撃ち合いの末に4-4と引き分けた

昨シーズンは途中に元鳥栖Fのゾラン ミリンコヴィッチ監督も率いた中で入れ替え戦に回ったが、プルヴァリガ3位のジェレズニチャルを1点差で破り残留した。ここまで書いてて思ったのがミリンコヴィッチの指揮クラブが多すぎる。

レギュラーシーズンではマルコ ミリッチが孤軍奮闘し、入れ替え戦では冬に加入した34歳のストライカー、ヴォヨ ウビパリプが第1戦に2ゴールを決め残留の立役者となった。この夏には元横浜FM、昨シーズン限りで徳島を退団していたドゥシャン ツヴェティノヴィッチを獲得。かつてはイヴァン チャブリノヴィッチ(鳥栖F監督)とスルジャン バリャク(札幌)も所属した。

ムラドストNS

創設:1972年
3文字表記:MLG
昨シーズン成績:プルヴァリガ 優勝
本拠地:ノヴィ サド(スタディオン ムラドスト)

17-18シーズンに5部で5位だったノヴィ サドの小クラブは、18-19シーズンから4シーズン連続でリーグ優勝を果たし、21-22シーズンのプルヴァリガ優勝でついにクラブ史上初めてトップリーグで戦うことに。今シーズンのスペルリガ最注目クラブの一角。ホームページは元々なさそう。

仕方のないことだがプルヴァリガ得点王ミラン ヴィダコヴはヴォイヴォディナにレンタルバックしてしまった。残留組で最もゴールが期待できるのはニコラ ポポヴィッチか。ツルヴェナ ズヴェズダからレンタル移籍のMFアンドリヤ ラドゥロヴィッチとFWイリヤ バビッチは期待の若手。

ヤヴォル

創設:1923年
3文字表記:JAV
昨シーズン成績:プルヴァリガ 2位、クプ 3回戦
本拠地:イヴァニツァ(グラズキ スタディオン イヴァニツァ)

15-16シーズンにクプで準優勝している。20-21シーズンにスペルリガから降格したものの、昨シーズンはプルヴァリガ2位で1シーズンでの復帰を成し遂げた。クプでは3回戦でヴォイヴォディナに敗れたもののPK戦までもつれこませた。

エースのパヴレ イヴェリャ、元パルティザンのブラジル人エリオマール シウヴァ、若手韓国人MFキム ムンヒョンなどメンバーは個性派揃い。ニコラ ヤキモフスキ(名古屋)がこのクラブでプレイした経験を持つ。


スペルリガはズヴェズダが5連覇なるか、それともパルティザンが阻止するか、はたまたオビリッチ以来25シーズンぶりの第三勢力か…クプではズヴェズダの二冠に注目、欧州の舞台ではズヴェズダのCL出場なるか…ワールドカップイヤーでオルロヴィことセルビア代表の活躍にも注目、と今シーズンもセルビアサッカーの楽しみは尽きなさそうです。

それでは、まもなく開幕する22-23シーズンでお会いしましょう。

あなたもラキヤの国のフドバルに、酔ってみませんか。

参考文献:Wikipedia、Transfermarkt

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