日本画の発展を願った男
<富士雷鳴>
日本画なのに革新的
写実であり抽象
これは横山操の作品
彼は戦争に自分の青春を
塗りつぶされてしまった
戦後の彼の作品から、
怒りや死生感などの
情念が伝わってくる
横山の作品は、彼の叫びだ
と言われている
<塔>
<瀟湘八景 山市晴嵐>
伝統的な表現と
抽象的な新しい表現が
融合している
この作品は、たらしこみ
という伝統的な技法が
使われている
紙の表面を水で濡らし、
薄い墨で滲ませる
次は濃い墨を滴し、
それを筆で伸ばしていく
墨は黒でありグレーであり
時には茶色を帯びるなど
多彩な表情をもつ
墨絵が白黒の世界だと
単純な認識をしていた
私にとって衝撃だった
横山はこう語る
墨の色は深い
何百色もある
<瀟湘八景 平沙落雁>
ここにも新しい技法が
詰め込まれている
手前の草むらの部分は、
よく油絵などで使われる
ペインティングナイフで
表現されている
日本画に悪戦苦闘しながら
革新的な表現をもたらしている
彼の作品は叫びだと
言われている
しかし、彼にとっては
絵が情念をぶつけるだけ
ではなかったのだと思う
彼は絵を描くことを
心から愛してたと
私は思う
だからこそ、常に
日本画の将来を考え
革新的な表現を産み出す
ことができたのだ
日本画の将来はどうなる。
あとを頼む。
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