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FOREST COLLEGE 受講note|6

INA VALLEY FOREST COLLEGEの受講ノート。

第五講目のテーマは「森と素材〜地域の木を地域で使うための製材所の可能性を探る〜」。

リアルタイムで受講したときは、内容が濃すぎて & 自分が薄すぎて、正直追いつけていなかったのだけれど、動画を見返してみて改めて、大切な課題やテーマが語られている回だなーと思った。


■ つなぐ役割

森(供給側)と街(消費者)をつなげる。これはカレッジの、というか林業全体の大きなテーマだと思うが、そのためにはやはり人と人がつながる必要があるんだなー、とつくづく思った。今回のゲストのお三方は、三者三様のやり方で、そのつなぐ役割を担っていた。

地域の木を地域で使う。文字にすれば10字で書けてしまうほどシンプルなことだし、いつかの日本では当たり前のことだったんだと思う。しかし現代社会では、どうやらこれがシンプルでも当たり前でもなくなってしまっているようだ、というのはこれまでの講座でも感じられた。

シェアウッズのヤマサキさんのカホンプロジェクトや地域材鉛筆の取り組みも、パワープレイスの谷知さんの地域材・地域業者と公共施設をカタチにしたタニチシステムのお話も、そんな林業の難しい状況を突破するアイデア、そして森と様々なプレイヤーをつなぐ力(コーディネート力?デザイン力?力技?武士道?)が感じられて、すごいなーと思った。

■ 製材所って大事

今回、個人的に気づけて知れてよかったと思ったのは、製材所めちゃくちゃ大事や、ということ。森(供給側)と街(消費者)を、住宅や家具といったモノ商品でつなげるには、丸太が木材にならないと始まらない。そして地域の木を地域で使うためには、伊那の有賀さんのところのような"地域の木にこだわる製材所"がなくてはならないんだ、ということにいまさら気づいた。

自分で考えてみても、複業で森の仕事を、と妄想したときにまずイメージしたのは、きこり。そしてその次は、キャンプ場といった場づくりだったり、木を活かすモノづくりだったりをイメージした。川上や川下の仕事については無知ながらも妄想することができたのだけど、その間、川中にある製材所という仕事については、妄想すらできていなかった。

でもゲストの方のお話や、有賀さんの「手間がかかっても大きい仕事でなくても、誰かにとって思い入れのある木を製材するのは面白い。いい材取れたよーと自分ごとのように喜べる」という言葉に触れたりしたことで、製材所って面白いかもと思えるようになった。

森と街、製材所という存在はまさにそのつなぎ目にある。森と街が上手くつながっているとはいえない現状で製材所を営むことは、経営的な難しさもあるのだと思う。しかし、つなぎ目にあるからこそ生み出せる価値もありそうだ。話題にも上がっていたが、カフェや屋台を併設して人が集めることができれば、そこから人と森とのつながりをデザインできるかもしれない。

そして人と森のつながりが元気になれば、それこそカフェなどを併設しなくても、製材所は製材所として、いろんなプレイヤーや価値が集う場になり得るのではないか。そんな風に思った。


■ 森×◯◯◯を生む方法論。

受講生同士のグループディスカッションでは、森と街がつながるには、人と人がつながるのが大事。では、どうやって森の人とそれ以外の人をつなげるのか、みたいな話になった。

今回のゲストのような、つなぎ役の人につなげてもらう。もしくは、このフォレストカレッジのような場をデザインしてつながりを生む。

他になんかないかなーと話したのが、(森の人にとっては)よくわからない職能をもった人材をバイトで受け入れてみる、というやり方。例えば、製材所がWEBデザイナーという職種を募集して雇うのは現実的じゃない気がするが、WEBデザイナーという仕事を抱えて移住してきた人を「製材の仕事を複業でやらない?薪も手に入るよ?」といって、バイトで雇うことはできる気もする。そこで仲間にしちゃえば、もしかしたら森×WEBの新たな価値が生まれるかもしれない。

そんな方法論、いい気がするのだが、どうだろう。というか、そんな入り口が、私は欲しい。

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