「冥土喫茶」幻想日記

池袋に来て「埼玉都心はパラレルパラレルパラレル」と口ずさんでいたらビラ配りのメイドに「いつからここが並行世界ではないと錯覚していた?」と迫られ、連れられたのは薄暗いメイド喫茶。

店内は血生臭く、厨房からは悲鳴が聞こえ、メイド達はケチャップまみれだった。パサパサオムライスが次々と量産され「エロイムエッサイム」の呪文でふわとろへと姿を変える。それを食べた客はもみ上げ白髪の老人からニキビ面の青年へと早変わり。

店の異様な雰囲気に耐えかねて「おらアキバじゃなくてブクロに来たんだ!東京さ嫌だ!」と店から駆け出すが、メイドの投げた猫耳が背中に突き刺さり崩れ落ちる。背後から「見敵必殺、ケチャップゲットだぜ」の声。消えゆく視界の端で見えた看板は「冥土喫茶」。




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