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『サンマの丸かじり』を読んだよ

どうも、草村です

シーナさんが東海林さんのファンだということを知ってスグに読みたくなった。ウチの母も昔から東海林さんの大ファンで頻りに勧めてきていたが、私はなんやかんやで今まで読んでこなかった。しかし、シーナさんが推しているということを知った途端読む気になったもんだから、母はフクザツな気持ちらしい。

で、実際読んでみてどうだったかと言うと、そりゃアもう、文章が読みやす過ぎてビックリしてしまった。ここまで読みやすい文章をかける人はそう居ないだろう。もう一度読み出すと止まらなくて、一気に読み終わってしまった。

文章そのものも面白いのだが、内容自体もとても面白い。丸かじりシリーズというのはどれも食べ物に関する話をまとめたものだが、よくもまア、食べ物という主題だけでこれだけイロイロなことが書けるナアと感心してしまう。しかもその着眼点が一々面白い。
例えば、コンニャクについて書いた章を引用する。

「自分とコンニャクはどういう関係にあるだろうか」ということを一度でも考えた人はいるだろうか。

イキナリこれである。なんというか、私だったらコンニャクについて書けと言われたら、味噌田楽が好きなので、その美味しさについて書いたりだとか、あとは小学生の頃の修学旅行でのコンニャク作り体験について書いたりするだろうが、東海林さんは予想の斜め上、いやもっとそれより上らへんからイキナリ切り込んで来る。
嬉しいことに、この本の解説ページの担当はシーナさんだったのだが、シーナさんも、このエッセイは食がテーマなのに「うまい」とか「おいしい」とかには殆ど触れず、最早東海林さんが書くエッセイは哲学的だったり、自然科学や動物行動学に関わるような場合もあると言っている。
普段何も考えずに「うめうめうめ」と言いながら食事している自分がなんだか平凡すぎてつまらなく思えてきた。東海林さんのように色んな角度から食べ物に向き合ってみると新しい発見が見つかるかもしれないし楽しそうだなと思った。

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