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君たちはどう生きるか

7月14日は誕生日でした。誕生日ということもあり、妻から1日の主夫業お休みと映画の座席予約のプレゼント。

なんと公開初日のジブリ映画「君たちはどう生きるか」のチケットをもらうことができましたので、観てきました。

映画館は平日昼間にも関わらず満員です。グッズやパンフを購入しようかと思っていたのですが、用意されていたグッズはクリアファイルやポスターなど僅かなものだけ。そしてパンフは現在のところ未発売ということで、いずれ公式から案内があるらしいです。

内容については、なかなか難しい。面白いかどうかと言われれば、個人的には楽しめたのですが、人に対して圧倒的にお勧めできる映画かというと、そうではないです。

帰宅して妻にどんな映画だった?と言われて、筋を追いながら細かく説明したのですが、それも難しい。実際に映画を見ている最中も、最初は『風立ちぬ』のような、リアルな世界のお話なのかしらと思いながら観ていたら、急にファンタジー世界の冒険活劇に変わったので、映画の中に没入するのが難しく、半ばになって「あ、これは細かく筋を追うのではなく、筋は大きく捉えて、場面場面の面白さにフォーカスした方が楽しめるな」と脳を切り替えました。

妻に一番の主張はなんだったの?と聞かれて答えに窮していたのですが、思い返して咀嚼しながら考えてみると、歳をとり不安定な積み木を重ねている大叔父が主人公に伝えた「お前の手で争いのない安定した世界を作りなさい(合ってるかわからないけど概ねそういう言葉だったような気が)」というようなセリフが、映画を見ている若い世代への宮崎駿監督からの直接的なメッセージだった気がします。

また、作中に出てくる「君たちはどう生きるか(作:吉野源三郎)」の単行本がとても印象深く残りました。

そして妻に純文学みたいだねと言われたのですが、まさにそのような感じで、この映画は受け手に楽しんでもらおうというエンターテイメントではなく、宮崎駿監督の内側から出てくるものを詰め込んだ純文学なのだなと思いました。

視聴後の感覚として、今まで観てきた宮崎作品の中ではハウルが最も近い気がします。ハウルも初見の時はそんなに面白いと思えなかったのですが、繰り返し見ているとだんだんとその面白さを感じることができるようになったので、この作品もいずれ円盤で購入して繰り返し楽しんでみようと思います。

既に40代半ばを過ぎた私としては、もう自分の人生設計もだいぶ定まっており、今になって生き方を変えようとは思いませんが、若い世代にとってはそれを考える良いきっかけになるかもしれません。

いずれにせよ、自分の誕生日に公開初日を迎え、それを映画館で楽しむことができたという点でとても思い出深い作品になりましたし、愛していきたい作品となったことは間違いありません。

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