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止まらない 感動と拍手

こんにちは!この記事が公開される頃は日本は
午後2時くらいでしょうか
私の住んでいるカリフォルニア州、オレンジ・カウンティ(通称OC)は
夜の10時くらいです

さて、きょうはアメリカの子どもたちなら
誰でも知っているミスター・ロジャースのお話しです

ミスター・ロジャース(本名フレッド・ロジャース)は


アメリカで子ども向けの番組を40年以上続けてきた人です
彼はある日テレビを見ていて、パイを投げあっている人たち
や下品なジョークや意味の無い笑いが多いのに気が付きました
こんな事をしなくても視聴者が観てくれる番組は
作ることができるのではないかと考えました

そして、ミスター・ロジャースは自分がプロデューサー兼
番組の進行役として登場する子ども向けのプログラムを
作ったのです

Mr. Rogers' Neighborhood (ミスター・ロジャースのご近所さん)という
番組を知らないアメリカ人はいません
43年前に私が渡米したときはまだその存在を知りませんでした
まだ白黒の小型テレビが店で売っている時代、
時折ミスター・ロジャースの番組を観ていました
彼についての詳しいことはご自身でググってみてください
ここにサイトを紹介します

ミスター・ロジャースが学んでいたニューハンプシャー州の
ダートマス大学の卒業式で彼が話したエピソードです


Dartmouth College New Hampshire

ある日スペシャル・オリンピック


(日本ではパラリンピックと言うらしい)
が開かれました。そこで100メートル競争があり9人の子どもたちが
スタートラインに並びました

この競争の参加者9人は全員なんらかの身体的もしくは
精神的な障害を持っていました

よーい、ドン!の音で全員が走り出しました
スタートしてからすぐに男の子が転んでしまいました。
彼は膝を擦りむいて地面に座ったまま泣き出しました
その瞬間他の8名全員が走るのをやめて立ち止まり
泣いている男の子の方へあるき出しました

あるダウン症の女の子が泣いている男の子のおでこに
キスをして「これで良くなるよ。大丈夫よ。」を言いました

みんなが心配していましたが男の子は
力を振り絞り、涙を拭いながらゆっくりと立ち上がりました

そして9名全員が横一列にならんで腕を組み
ゆっくり歩いて全員が同時にゴールインしたのです

このシーンをじっと見守っていた家族や
観客席の多くのお客さんたちはその瞬間
全員総立ちとなって手を叩き、口笛を吹いて
ながーい間声援をいつまでも送っていました

今でもシアトルでは語り継がれている
素晴らしいストーリーです

誰の人生にも競争や勝ち負け
数字で判定を受ける事があるかも知れません
でも、そんな事よりももっと大切なのは
他の人にも勝つチャンスを与えることです
与えるという日本語の持つニュアンスには
微妙な響きがありますが、英語には
そういうものが無くてもっとストレートです
まあ、成功体験をさせてあげるとでも言いましょうか

決して上から目線ではなく
心からの思いやりの表現としてです

ある人の言葉にありました
「得るものよりも
与える物の方が多い人生は
必ず幸せだ」

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