かきなぐり半フィクション別角度

不安になる。
誰よりも君のことを知っていたい。でもそれはわがままで。
誰よりも君の1番になりたい。でもそんな事は言えないのだ。
いつか終わりが来ると思ってしまって、SNSに君をあげられない。でも外の世界で楽しそうな君を見て思う。
投稿が1つもない君のSNSに、もし私じゃない別の君の居場所の投稿が先に上げられてしまったら。そこはきっと私の隣より楽なんだろうなって。
自分が載せていないクセにわがままだと思う。でもそんな不安はたまにどこからか分からずやってきて私を飲み込もうとする。
いつか、は来ないわけじゃない。来る事がきっと大前提だ。私はそれまでに幾つも幾つも予防線を引く。

好きになりすぎないように、浅い好きで、表面だけ見せられるくらいの好きでいようともがいてる。

好きの底はどこにあるのだろう。

この底なしの感情は私には恐怖でしかない。友達にならいくらでも深く好きと言ってられるし周りに言いふらせるのに、重すぎて負担になってしまって嫌われるのが怖くて、1番大切な君の前ではそれが出せない。
素直になれないから、ツンデレのような態度を取ったり知ってるのに知らないふりをしたりしてしまう。

隠したくて隠している事も、辿れば見つけられる時代。
そんな時代のせいで何となく勘付いてしまったことを、さりげなく聞き出そうとした事もある。

本当は、私の知らない君を、全部知りたいと思う。
どんな君でも受け止める、認められる、そういう覚悟で一緒にいる。

こんな私は重いのだろうか。メンヘラなのだろうか。
疑問に思う。女子が重いと「重い彼女は無理」として、ネット記事やSNSではネガティブに書かれる。でも「こんな彼氏いいよね」の記事には、重いくらいの彼氏の方が良いと書かれる。性別関係なく重いのが嫌な人は嫌だろうし、構わない人は平気なのではないか。けれど、この「重い」女子へのイメージは、女子である自分を、重いのはいけない事だとして自分を縛っていく。

だから今日も、私は私を隠して君の隣にいる。そんな思いを知る由もない君は、きっと私に全部を見せてはくれないまま。だから、いつか、近いうちに、終わりにしよう。
私は、私を出しても嫌われない、私と同じくらい、愛に対する真剣さを持ってくれる人を探しに行こう。

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