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【NETFLIXで英語】ホテルのドアノブにかけるアレ、「起こさないでください」?

先日、映画『スノーデン』を観ていて、気になった英語とその日本語翻訳があったので紹介したいと思います。

映画『スノーデン』の概要は以下。オススメです。気になった方はぜひ観てみてください。

『スノーデン』
原題: Snowden
製作国: アメリカ(2016年)
日本公開: 2017年01月27日
上映時間: 135分
ジャンル: ドラマスリラー

あらすじ
世界を揺るがした衝撃の実話。  
──全世界のメール、SNS、通話は、米国政府に監視されていた。
2013年6月―。英ガーディアン紙のスクープが世界を震撼させた。NSA(米国家安全保障局)の職員エドワード・スノーデンが、米国政府による膨大な個人情報監視の事実を暴露したのだ。ごく普通の29歳の若者だったスノーデンはなぜ、輝かしいキャリア、恋人と築き上げた幸せな人生を捨ててまで重大な告発を決意したのか―。

出典: Filmarks(スノーデンの作品情報・感想・評価・動画配信


僕が気になったのは、本編の2分38秒辺りに映る、ホテルのドアノブにかかっているサインプレートの英語とその翻訳です。

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【英語】
Please do not disturb

【日本語字幕】
"就寝中"

みなさんも、ホテルに宿泊したときに目にしたり実際に使用したことがあると思いますが、僕はこのサインプレートを目にする度に、もっとピッタリな日本語訳はないのかな~と考えてしまうんです。


disturb
= 邪魔をする/妨害する

Please do not disturb.
= 邪魔をしないでください。

直訳すると上のような意味になりますが、ホテルで実際に使われているサインプレートには「起こさないでください」という日本語が使われていることが多いと思います。
本作品の字幕翻訳では、「就寝中」という日本語訳が採用されていますが、これは表示時間による字数制限を考慮した翻訳だと思われます。


たしかに、「部屋で寝たいから清掃スタッフに邪魔されたくない」というようなシチュエーションでは「起こさないでください」がベストな日本語でしょう。

でも、たとえば仕事に集中したい場合、読書や映画鑑賞などをしたい場合、家族と電話やビデオチャットする場合など、ホテルのスタッフに邪魔されたくないシチュエーションって、実際には他にもたくさんあるはずです。実際にこの映画でも、部屋の中では米国政府の暴露話が行われていたんです。
そんなときに「起こさないでください」という日本語は合わないし違和感があります。(違和感を覚えているのは僕だけでしょうか…)

上記のようなシチュエーションには、「取り込み中」が合っている?
でも就寝中のときには「取り込み中」だと変…。

じゃあ、やっぱり「邪魔しないでください」が意味としては最適なのかもしれない。でも、このままだとちょっとぶしつけな感じがします。

ホテルによっては、「入室しないでください」という日本語を使っているところもあるみたいです。

どちらかというと「起こさないでください」よりも「入室しないでください」の方が、用途に合った日本語になっていると思います。ただ、"distrub" の本来の意味を考えた場合、「入室」はもちろんのこと、部屋の外から声を掛けたりすることも拒んでいるというニュアンスが含まれています。
厳密には、日本語の「入室しないでください」にそのようなニュアンスは含まれません。


ここで、別の角度から考えてみたいと思います。

他人の家や部屋に入るとき、日本語でなんていいますか?

お邪魔します。

これを英語に直訳すると、こうなりますね。

I will disturb you.

"Please do not disturb." とまったく逆のシチュエーションってことですよね?
この流れから、ホテルのドアノブのアレには、こんな日本語を作っちゃえばいいんじゃないかと考えました。

お邪魔はご遠慮願います。

日本語としてはかなり変ですが、いろんな状況に対応できる日本語になているのではないでしょうか?

みなさんはどう思われますか?

僕がただ日本語の未熟者なだけで、本当は他にもシチュエーションにピッタリの綺麗な日本語があるのかもしれません。「ホテルのドアノブのアレには、こんな日本語がいいよ」といったアイデアなどある方はコメントにて教えていただけると嬉しいです。


※ちなみに、スマホの機能に「おやすみモード」ってあると思いますが、それに対応する英語は"do-not-disturb mode"です。

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