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華やかなりし「贔屓が居た宙組」の日々④

退団公演のお見送りで大事にしようと思っていた事の1つが

「私なりのファッションを楽しもう!」

贔屓を応援していた楽しみの中に「ファッション」があった。別にいつもオシャレしていた訳ではない。Tシャツデニムで観劇する日もあれば、大劇場の退団公演期間中はコーディネートを考えるのが面倒くさくて数着をローテーションしていた(笑)ブランドにこだわっている訳ではない。ユニクロやZARAとかだけど、その中で私が着たいなと思った服を着る。それだけの事。

お茶会やディナーショーがある時はネットで可愛いワンピースを探してきたり、ボーナスで奮発してデパートで組曲のワンピースを買ってみたり。贔屓を応援している間はそう言うオシャレを本当によく楽しめた。

今はお茶会が無いけどお茶会のワンピースはここでよく買ってたな。大きいサイズも豊富なのでおススメ。人と被らなさそうな所が好き。

・アクセサリー

minneとかCremaとかのハンドメイドのサイトが大好きなんですけど、退団が発表された直後に運命の出会いかな?って言うぐらいの、もうこれ私と出会うのが必然じゃないのかなって位に「まさに贔屓ぴったり」のアクセサリーを見つけたの。もう、まさに贔屓そのもの!贔屓の芸名ってよく誰とも被らなかったよねぇと感心する。芸名の漢字は二文字とも芸名に使われる漢字ランキング上位やん。贔屓の芸名+宙組の宇宙モチーフって探しやすくて「贔屓その芸名にしてくれてありがとう」と何度思ったか(笑)

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ギベオン隕石の欠片が散りばめられているのだ!

ギベオンの石の意味がいくつかある中で「意思を強くする」「地に足を付ける」は退団公演中の自分の心構えとして。まずは健康で雑音に心揺れる事なく楽しく最後まで過ごせるようにと言う意思。「新しい環境への順応」「価値観の変容」は、宝塚の男役でなくなる贔屓に対してもだし、贔屓が退団すると言う事を受け入れて前に進めるように、そして何より「新しい人生を踏み出す贔屓を応援する」と言う気持ちを込めて!

このアクセサリーは公演中ずーっと身に着けていて、千秋楽の開演直前にチェーンが切れたけど有楽町の交通会館でソッコーで修理してもらい最後までお見送りする事が出来た。有楽町で良かった~(笑) 最後の最後までギベオンパワーでお見送り出来て良かった。お気に入りのアクセサリーが壊れたら交通会館のアールジェイジュエリーサービスさんへ!

退団公演と言えば「千秋楽の白い服」について。

・大劇場公演のこだわり

大劇場公演の千秋楽は本当に観劇だけだったので、とにかく遊び心重視で行こう!と思って選んだ。1番こだわったのが実は靴(笑)

コンバースと言えば贔屓、贔屓と言えばコンバース。

ファンになる前に贔屓ととある場で観劇が被った事がありその時履いていた超個性的なコンバースのスニーカーが忘れられなくて!「どこでこんなスニーカー買ったんやろ?」ずっとそのスニーカーを見ていたぐらいに個性的なスニーカーだった。その超個性的なスニーカーの人が後の贔屓になるとは思わなかったけど(笑)贔屓=コンバースと言うイメージが強かった。同じものが欲しいと探した時期もあったけど、あれ履いて許せるのはタカラジェンヌであって凡人の私には到底履きこなせない。でも最後だからコンバースにしたいよね。ロゴに芸名入ってるしと言う事でコンバースのサイトや店舗で探してみた。

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白い3つの星が入った本革の高級感あるスニーカー。公演中はスニーカーの紐を組カラーにして遊び心をプラス。普段使いなら白orグレー、ベロの部分のゴールドに合わせた靴ひもにするかな。本革なので馴れるまでに時間が掛かったけど、公演中のヘビーローテーション。

服は、これまた見つけた時に「こんな都合のいいデザインが売ってるのだろうか」と笑ってしまった白いワンピース。その下に白いスカートの重ね履き。スカートを宙組カラーにしたいなと思いつき両方買った。千秋楽の前の夜に友人知人のLINEに「どっちがいい?」って相談しまくったのも良い思い出(笑) 様々な方のお知恵を頂いた結果「コーデとしては宙組カラーの差し色を入れた方がいい。でも千秋楽だから真っ白だよね」と言う事で、白いスカートを重ねて真っ白。

・東京公演の千秋楽の服

とある日の大劇場から出た瞬間、大好きなアパレルショップのお姉さんから電話があった。あーまたどうせ夏のセールですー!って奴やろなって思いながら電話に出たらいつもの様子とは違った。

「長い間お世話になりました、実は私8月で退社する事になりました」

えーーーー!!と、花のみちの真ん中で声を上げてしまった。

「お姉さん、最後のお願いがあるねんけどいい?白い服を探してるの。白いジャケットとインナーシャツも白。出来たらジャケットに似合うかっこいいパンツ。とにかく全部白色で揃えたい。私に似合いそうなやつ。」

全部白ですか?何でですか?結婚式?じゃないですよね…何のイベントですか?電話口で驚くお姉さん。白いジャケットが欲しい、それに合わせたコーディネートがしたいではない。全部白いのだ。何事?ってなるよね。

「何で全部白か?詳しい事はまたお店に行く時言います。お姉さんのセンスなら私に似合うかっこいいコーディネートを決めてくれると信じてる。私に似合うものをお取り置きしておいて欲しい。最後のお願いね!」

私に似合うやつね!で、お任せできるぐらい、長い付き合いかつそのセンスに全幅の信頼を寄せている店員さんであった。

お茶会の服を買ったのがきっかけで、親身に試着に付き合ってくれたお姉さんとは長いお付き合いだった。お茶会の服ばかりでなく普段の服も「これヅカポタさん好きそうだよね~」と取り置きしておいてくれる。最低5年は着るぞ!と奮発してカシミヤのコートを買った事もある。本社宛に「○○店の対応がとても良かった」と送ったくらいだ。

そんなお姉さんが用意してくれていたのは、白いシンプルなジャケットに中は白いフリルの付いたTシャツ。パンツだけはいいのが無かったけど...と申しわけなさそうだったが、まずは上半身で思い描いていた最高に素敵なスタイルが出来た。何で白かって理由を話したら「そう言う事でしたか~」と笑っていた。パンツは通販で買ったものが気に入らなくて急遽有楽町のマルイに駆け込んで買った。結果、思い描いた150%の最高にカッコいいコーディネートが出来上がった(自称) 千秋楽にお会いした人達に「かっこいいやん!」「男役のOGさん味ある」と言われた(笑)

有楽町のマルイと言えば宙組公演の時期に「PAPILIO」の出店があった。宝塚OGさん達のポップアップで元宙組の桜音れいさんが立たれている日に観劇が重なった。千秋楽の観劇に着けるアクセサリーを選んで頂きたくて足を運んだ。

長年宙組で親しんで来た桜音さんが居た。「千秋楽の観劇に付けていくアクセサリーを選んでください!」とお願いするととても喜んでくださった。舞い上がり過ぎて何を言ったか覚えてないけど「贔屓の退団公演で同期さんにアクセサリーを選んでいただけるなんて光栄です!」みたいな事を言うと、横にいらした元花組の美花梨乃さんが「分かる~~」みたいな顔をして何度も頷いてくださった(笑) 

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「宙組カラー」からネックレスを。上記のギベオンのネックレスと重ね付けでもいいですよとの事。これ可愛くて普段使いしてるの!先日は黒のハイネックのシャツに合わせて星組観劇のお供に。

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もう1つはヘアアクセサリー。これは千秋楽だから白ですよね~と言う事で白。ポニーテールに刺すだけと言う使い勝手の良いもの。千秋楽の日、東京でいつもヘアセットをしてもらっていたサロンに行き「これが映えるセットにしてください」とお願いした。嬉しかったな~久しぶりのちゃんとしたヘアセット。「素敵なジャケットですね」「パンツスタイルに合わせてかっこよくしましょうね」何気ない会話さえも嬉しかった。

自分のこだわりで自分の好きなファッションで千秋楽をお見送りをする事が出来た。最高に楽しくて最高に幸せだった。

あの日あの超個性的なスニーカーを履いていた贔屓と観劇が被っていなければ。被っていてもあのスニーカーじゃなかったら「あぁ観劇が被ったな」としか思わなかっただろうな。あのスニーカーあれ以来見た記憶がないもん。贔屓のお茶会きっかけで通い始めたショップ、全幅の信頼を寄せられる店員さんに出会えた事。退団が決まってから運命のように出会ったアクセサリー。観劇スケジュールと桜音さんが店頭に立つスケジュールが重なった事。

全てが運命の糸で繋がっていて、最高の形になったと思っている。