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神社で盛大にすっ転んだ翌日、小さな新公ヒロイン誕生の吉報が届いた。

ここの所、プライベートでは春からの新しいスタートを切る準備に追われていたし、年末から休日出勤返上のハードワークが続いている。

その上で「言葉の難しさ」に直面し、発信の在り方を考えていた。

どんなに言葉を尽くしても全ての立場の人達に配慮はしきれない。宝塚歌劇の作品も100人が100人とも絶賛はしないし、賛否両論はあって当たり前。トップスターはファンも多いがアンチも一定数いる。あちらを立てればこちらが立たず。匿名となると人は人でなくなるんだなぁ、その言葉を直接本人の目の前で言えるのだろうか?と言う言葉を目にし気が滅入った。

頭では理解しているけど感情が追い付かない。SNSから距離を置きながら、気が付けばヒントになり得そうな本をいくつか手にしていた。私の落ち込んだ時のご自愛は読書だ。文章の向こうに生きる人々に思いを馳せる事が癒しとなる。

そんな日々の中、以前より予定していた京都府亀岡市にある出雲大神宮へ参りに行った。

雪化粧をまとった山々と真っ白い田んぼ道を通り抜ける。「今日はいい天気でよかったねぇ」と年配のタクシー運転手さんに見送られたが、タクシーを降りた途端に雲行きが怪しくなった。雪の中に厳かに聳え立つ本殿に身が引き締まった(気温的な意味で)

まぁ何と言うか、散々な参拝だった(笑)

最近の私のダメっぷりを総決算したかのようなダメっぷり。とにかく寒かった。天気が悪くて上に登れなかったし(社務所でたすきを借りて入るエリア)メガネが曇って視界を塞がれて、段差に気付かず前のめりに思いっきり転んだ。誰も居なかったがめちゃくちゃ恥ずかしかった…そこまで酷い怪我にならなかったのが幸いと言った所か。可愛いうさぎのおみくじには「今は何も控えよ」的な言葉が書いてあった。おまけに帰り際に猛吹雪になり、数分間晒されたのが堪えたのか自宅に戻った途端に喉が痛くなった。

でも、不思議と嫌な気がしなかった。

磐座と呼ばれるパワースポットの前で森林の囁きに耳を傾ける。しんしんと静かに降り注ぐ雪。とても心地よい時間だった。御蔭の滝と言う小さな滝を眺めている時間は、特にプライベートのごたごたを洗い流してくれるような心地だった。長年散々嫌がらせをして来たあいつにどう仕返ししてやるか。こちとら証拠揃えてるねんボケナス!震えて眠れ!とお口の悪い私に「もうええやんアホは放っておきなさい」と諭されたようでちょっと反省した。

クサクサした心がふわっと解けていく。そんな感覚だった。

寒かったのに、転んだのに、おみくじ微妙だったのに、即寝込むくらいにめっちゃ疲れたのに…全く嫌な気がしないどころか、もう少し暖かくなったら上に登れる天候の日にゆっくり参拝しようとすら思えた。

「神社で転ぶ」と言うのは吉兆の兆しとも言えるし、身を引き締めよとの戒めでもあると言う。どちらかと言うと後者だろう。余計な事をしないでただただ自分の心身を整えて時の流れに身を任せるか…

ちょ、待てよ!!

デルフィーヌって事は、潤花さんのお役と言う事は

新人公演のヒロイン!!!!!



ちょっともうそんなん!

そんなんテレサ・テンになっている場合じゃない!!時の流れに身を任せてられるかい!道埋まるまで雪は降りつむって待てるかーーー!!(おみくじに書かれていた言葉)

私、きっとこれ彼女に降りかかるであろう色んな事を身代わりになって転んだんだ!帰り際に猛吹雪に晒されて風邪ひきかけたのも、彼女がお稽古中に過労で風邪ひかないように私が身代わりになったんだ!おみくじ微妙だったのも、お気に入りの手袋片方失くしたのも(さっき気づいた)ぜーんぶ彼女の身代わりになったのだ。

そうに違いない!!そう言う事にしておこう、そうしよう。

私にとっての「縁結びの神様」は殿方よりも宝塚歌劇の娘役さんとのご縁を結びつけてくださるよう。出雲大神宮は美星帆那さんの活躍とそれを応援する私を見守って下さる神様なのだろうか。

神様どうぞ、彼女たちの新人公演を見守っていて下さい。