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2024年7月の記事一覧

花火

花火

パッと咲く一瞬の花。
パチパチと花弁を散らして消えてゆく。

そこには美しさと儚さが共存している。

儚いものと知りながら、なぜあなたと見に行きたいと思うのでしょうか。

それはきっと、一瞬の美しさを、愛しさを忘れないため、とっておくためなのかもしれない。

いつか一緒に見に行きたい。
そう告げたとある夏の日。

遠く離れたあなたの家から見える花火。
そんなことを考えながら。

次に会う日のために

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傷つけあうこと

傷つけあうこと

傷つけてしまう。傷つけられてしまう。
それが本意でも不本意でも。

傷つけあうのは仕方のない話?

たくさん悩むんだろう、きっと。
いや、悩んできたし、
これまで傷つけたことも傷つけられたことも、
それで大切な関係を失ったこともある。

失ってしまった人たちへ。そして今の大切な人たちへ。

傷つけても、傷つけられても、
私はあなたのことが好きだよ。
今のあなたでいてほしい。ありのままでいてほしい。

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夏休み

夏休み

今年の夏休みの最初の日曜日。

夏休みってワクワク。でも大人たちはみんなまだ仕事をしている。

友達と遊ぶのも楽しいけれど、遠くへは行けない。
だから日曜日、どこかに連れて行ってもらおうと思うんだ。

だって、日曜日の次の日も、その次の日も僕らは休みだ。

夜更かししたらママやパパに怒られるかな。でも、そんなことも夏休みにとってはとりとめのないことだよね。

もう夕方だけど、花火やお祭りだってこれ

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にわか雨

にわか雨

あなたの声のしない部屋の中で、
にわか雨の雨音を聴く。

暗くなった空に、ひと時の沈黙の空気が纏い、
ぽつん、と雨が降り出せば、雨音が空気を満たす。

私はミルクティー片手に窓越しのその音をじっと聴いている。

じっと。

そうやっていると強かった雨音は次第に和らぎ、私もほっとする。
出かけもしないのに雨の強さでほっとするなんておかしな話だ。
でも、ほっとした。何故か。

空は明るくなり、日差しが

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記念日

記念日

大切な戦友が
想い人が
愛する人が

はれて恋人になって1ヶ月の日が過ぎようとしている(次の日を跨いだ投稿になってしまったのは私の凡ミス)。

時というものは嬉しいもので、はたまた残酷なもので。
きっと嬉しいこと楽しいことばかりではない。
でも、一緒に考えてくれる。悩んでくれる。

それほど尊いものはない。
尊く敬う。尊敬する。尊敬している。

その気持ちを大切に持っておきたい。

感謝、尊敬。愛

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アイスリープウェル

アイスリープウェル

微睡の戸を叩かれた。

また夢が覚めた。

ユーフォリア。幸福感。多幸感。

また夢を見たいと心は言う。
また良い夢を見るためにはどうしたら良い?
また眠る?
何か違う気がして、でも起きている元気もなくて、ときたまカフェオレを飲みながら、ベッドに寝そべって本を読む。

そして、ふと思い立ってこの文章を書いている。
プレイリストは
アイスリープウェルからポラリスに進んでいる。
眠り続けていたら、ポラ

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暗がりで黄昏の絵を描く

暗がりで黄昏の絵を描く

わたしは寝るしばらく前から部屋の電気を消す。
大切な人の声や息遣いを聞きながら黄昏れる。

暗がりに目が慣れてくると、ふよふよと何かが目の前を泳ぐ。
シーラカンスだろうか。深海。
呼吸の一つ一つが泡ぶくになって見える。

月の白がかった黄色。黄昏。
シャッターが閉まっていて見えないけれど、海原を淡く照らしている。
深海には届かない光でも、不思議なことに感じてしまう。

そんな絵を描いてみたい。ふと

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