四声の豆知識〈中国語〉

中国語を学ぶ上で難しいと感じるものの一つが声調です。

現代の中国語では、1声から4声の4種類。加えて「軽声」があります。

昔の中国語では、平、上、去、入の4種類がありました。今回は、昔の中国語の四声についてです。

四声の対応

現代の中国語では、1声、2声、3声、4声と数字を使って呼びます。昔の中国語では「平声(ひょうしょう)」「上声(じょうしょう)」「去声(きょしょう)」「入声(にっしょう)」と、漢字の呼び名がありました。

対応関係があります。

平声は、1声、2声になりました。

上声は、3声になりました。

去声は、4声になりました。

入声は、消滅しました。広東語には残っているようですが、普通話では、存在しません。ただし、これは漢字が消滅したわけではなく、発音自体が変化して、1~4声に分類されるようになりました。

それぞれの漢字について

平声は、1声、2声です。そして「平」は2声です。つまり、「平声」です。

上声は、3声です。そして「上」は通常、4声です。ただし、辞書を引くと、3声と4声があります。通常は4声で使いますが、「上声」という意味で使う場合は、3声です。つまり「上声」です。

去声は、4声です。これは、初級の中国語で習いますね。「去声」です。

入声は、4声です。ただし、「入声」です。漢和辞典を引けば、四角の右下に印があるのがわかります。入声の漢字の特徴は、子音で終わることです。現代の音読みでは「フツクチキ」で終わります。

入声のもっともわかりやすい特徴は、日本語の熟語で「っ」が入るものです。「学校」「発信」「達成」「結婚」「復興」など、熟語になったときに「っ」になるものが入声の漢字です。

「入」の音読みは「ニュウ」ですが、歴史的仮名遣いでは「ニフ」です。だから、「入声」は「にっしょう」と読みます。

まとめ

昔の中国語の四声は、「平、上、去、入(ひょうじょうきょにゅう)」に分類されます。その漢字それぞれは「平」は「平声」、「上」は「上声」「去」は「去声」「入」は「入声」であるというのが豆知識です。

専門用語についての名づけ方にも工夫が見えて面白いですよね。


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