北米興行成績(BoxOffice)ランキングから見る2023年映画
明けましておめでとうございます!
改めましてデザイナーのナッカ・ザッカーバーグと申します。
あらすじを書かずに、製作の背景やアカデミー賞をはじめとした賞レースの結果、興行成績などを元にした映画の紹介などをしていますので、映画鑑賞がより楽しくなる助けになると嬉しいです。
さて、2024年を迎えたことにより、BoxOffice、つまり興行成績の2023年の数字がFIXしたことになります。
これを受けて、今回は北米(Domestic)の年間興行成績ランキングTOP10をご紹介します。
2023年に封切られた作品のみを対象としていますので、賞狙いなどで年末に公開された作品は不利なランキングなのですが、日本の傾向と比較するには面白いものになっていますので、是非作品選びの参考にしていただければと思います。
なお、2作品を除いてすべて公開済みです。(見放題配信のリンクつき)
- 100万ドル ≒ 1億4500万円
- 1000万ドル ≒ 14億5000万円
- 1億ドル ≒ 145億円
【1位】『バービー』
約6億3600万ドル($636,220,453)という驚異的な数字を叩き出しました。
なお、昨年の1位は『トップガン マーヴェリック』の約7億1800万ドル($718,732,821)。
こう聞くと、昨年より1億ドル以上の差があると思われるかもしれませんが、『バービー』の制作費が1億4500万ドルに対して、『トップガン〜』の制作費は1億7000万ドルです。
出てくる数字が大きすぎて、よくわからなくなりますが、その差は2,500万ドルで、日本円で35億円もの差があります。この差はとても大きいです。
なお、日本では正直全然ヒットせず、バーベンハイマーの影響だとか、日本ではフェミニズム映画はウケないからとか言われてますが、単純にバービー人形の人気が日本ではあまりないから、だと自分は見てます。
【2位】『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』
約5億7500万ドル($574,934,330)の大ヒット。ちなみに制作費は1億ドル。
『ゴジラ-1.0』が盛り上がっていますが、こちらも日本関連映画です。
製作会社は『ミニオンズ』シリーズなどを手がけてきたイルミネーション社と任天堂。
制作費は増えたものの、イルミネーション社の最大ヒットであった『ミニオンズ』を超える興行収入となりました。任天堂恐るべし。
ちなみにAmazonプライムで見放題配信開始されました。
任天堂といえば『テトリス』も昨年公開でしたね。
【3位】『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』
約3億8100万ドル($381,311,319)。こちらも制作費は1億ドル。
3位までキャラクターモノが占めることになり、最近めっぽう強いマーベル/DCコミックが出てこないな…と思ったら、この作品スパイダーマンだからもろマーベルコミックじゃん。
ストーリーもビジュアルも作品として作家性が高く、素晴らしいのでマーベルコミックであることを忘れるくらいの作品。
【4位】『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー: VOLUME 3』
そしてやはり出てきましたマーベルコミック(実写)。興行収入は約3億5900万ドル($358,995,815)。
ジョディ・フォスターがスーパーヒーロー映画を「長過ぎたブーム」と評して話題になりましたが、自分もほとんど観てないけど食傷気味…。
【5位】『オッペンハイマー』
日本での公開が決まった『オッペンハイマー』ですが、年内公開ということでそれがすぐのことなのか、年末のことなのか不明です。
夏までに公開したいであろうため、授賞式前後からGWまでには公開されると思いますが果たして…。
興行収入は約3億2600万ドル($326,093,985)。クリストファー・ノーラン監督作品ですと前作が『TENET テネット』で9位かつ約5800万ドル($58,504,105)だったことを考えると、超特大ヒットとなりました。
とはいえテネットがリリースされた2020年はコロナの影響もあり、1位の『バッドボーイズ フォー・ライフ』でも約2億600万ドルなので、比較すべきは2017年の『ダンケルク』かもしれません。
(なお、『ダンケルク』は1億8800万ドルでした。)
【6位】『リトル・マーメイド』
アリエル役がアフリカ系アメリカ人のハリー・ベイリーになったことで一騒動ありましたが、蓋を開けてみれば年間6位で約2億9800万ドル($298,172,056)の興行成績で、『アラジン』は約3億5600万ドルでしたからまずますの数字。
この作品が『バービー』になれなかったのは、主役がマーゴット・ロビー(白人)じゃなかったことではなくて、監督がロブ・マーシャルだったからじゃないかと思っています。
『SAYURI』と『NINE』をめちゃくちゃのしたのおれは忘れないからな…!
【7位】『アントマン&ワスプ:クアントマニア』
また出ましたマーベルコミック。DCはまだ出てきませんね。
興行成績は約2億1500万ドル($214,504,909)。
興味がなさすぎて何も言うことがない…。
【8位】『ジョン・ウィック:コンセクエンス』
みんな大好きキアヌ・リーブス。
興行成績は約1億8700万ドル($187,131,806)。
これは邦題に文句があって、原題に「コンセクエンス」なんて一切ついてないんですよ。
原題は2作目から"Chapter n"というのが入ってるんですが、3作目に「パラベラム」という副題がついてたもんだから、二匹目のドジョウならぬマトリックスを狙って『ジョンウィック:パラベラム』にしてしまい、ナンバリング表記を消しちゃったことが原因。
日本のマーケティングや広報ってセンスねえのにこういう余計なことするから信用できない。
(Netflixで2024/1/22より独占見放題配信予定)
【9位】 'Sound of Freedom'
まさかこの作品が9位に食い込んでくるとは衝撃的でした。そりゃドナルド・トランプが大統領になっちゃうわけだ…。
しかも主演のジム・カヴィーゼルだけじゃなくて、ビル・キャンプやミラ・ソルヴィーノ(オスカー女優でタランティーノの元カノとして有名)が出てるのを知ってビックリ。
とにかくコメントしづらい映画というか触れたくない映画…。
いまになって『遠い海から来たCOO』がヒットしたみたいな感じです。(めちゃくちゃ遠回しな表現で申し訳ない)
【10位】『テイラー・スウィフト: THE ERAS TOUR』
『キャッツ』でオスカーはともかく、ゴールデングローブ賞くらいは狙っていたであろうテイラー・スウィフトですが、ジュディ・デンチ先生も出演しているにも関わらず酷評となってしまい、映画では音楽ほどの地位を確立できていません。
レディー・ガガが『アリー スター誕生』であっさりアカデミー賞の候補を得たことを考えると、映画界への進出はうまくいっているとは言えません。
再度挑戦した『アムステルダム』もデビット・O・ラッセルだったのによい評価を得られなかった上、興行的に大失敗だったしな…。
ですが、このライブツアーの映画化は約1億8000万ドル($179,650,565)と特大ヒット。
でもなんだろう映画ファンとしてはこれがランクインしちゃうのってなんかもやもやする。
本日の一曲
テイラー・スウィフトは、そのマーケティング力というかビジネスの嗅覚がすごいという印象が強いです。
カントリー歌ってたのにいつの間にかマドンナみたいになってた。
カントリーもポップス移行後もあんまり好みじゃないんですが、この曲は結構好きでいまでもよく聴きます。
たぶん自分はあんまりお歌がうまくないシンガーが好きじゃないんだと思います。
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