石の上にも三年目の挑戦[3]
オードリー・ヘップバーンの映画を観て思った。ペアで踊るダンスを始めよう、と
いやな夢をみているような数日間を過ごした。激しい自己嫌悪や人生への迷いを持ったまま5日ほど会社を休んだわたしは、またゆるやかに日常へと戻り、ふらふらと現実に適応を深めていった。金髪で復帰したが、会社の人たちは相変わらず親切だった。誕生日を迎え、ひとつ歳もとった。
怪我の治療代は保険から出るし、おまけに慰謝料といって、通院の日数に応じてお金が出るらしい。こういうものがあるためにわざと車にあたりに行く