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桜庭一樹/ブルースカイ

桜庭一樹さんの「ブルースカイ」を読破しました。

「???」でした。

親友におすすめされて読み始めたのですが、少女についての作品を多く書いている作家さんと聞き、少女に対する世界観を味わってみたく読み進めました。

主な主人公は3人?だと思われます。
それぞれ時代も国も違う世界線の3人。

物語に一番入り込めたのは、最初の大昔のドイツで暮らす少女のパートでした。
普段あまり読書をしないのでここ数年は数えるほどしか読破しておらず、
この部分のゴシックで魔女が登場するような世界観の物語は
自分では選んで読んでこなかったため、
新鮮で楽しかったです。

シンガポールでの場面は、ドイツの舞台の印象とは打って変わって
全く別の世界観でした。
こちらも近未来感が面白かったのですが、
ドイツでの展開では魔女裁判や危機迫る場面が多かったので
そちらに比べると割と淡々と感じました。

もう一人の主人公は最後の最後に明かされる鹿児島の少女です。
こちらは語り口調で描かれていて、女子高生の日記を読んでいるような気分でした。


この3つの世界が交わる部分は一体なんだったのわかりませんでしたが、
筆者が後書きで綴っていたように「繋がっていたい」というテーマは少し感じ取ることができました。

私にとって「繋がりたい」と思う瞬間は
さみしさからやってくる願いのようなイメージがあったのですが、
作品ではもっと壮大で、彼女ら彼らの意志とは反するもので、
少女性を持った体から無理やり引き剥がされていくようにも思え、
心理的な「繋がりたい」ではなく、
心と体を「繋いでおきたい」という願望にも感じました。

作中での死は作者が思う大人像になることなのではないかとも思いました。
(作者にとって大人になることに良し悪しはないのだと思いますが、さみしさや喪失感は感じました。)

そうであれば私はもう死んでいるかもしれません。
生き返るために今年は心を体に追いつけたいと思います。



今年の目標の一つで、『1ヶ月に1冊本を読む』があるので、
次の本を決めたいと思います。
1月分読破〜〜〜やったね。




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