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メガネ屋さんで考える大暴落ver 2

久しぶりに眼鏡を買い換えに行ったら、商品待ちの時間に、こりゃ専門家も大変で更に景気が悪くなりそうだと身にしみて感じました。

老舗の眼鏡屋さんなど何件かまわったら、疲れました。平日なのにけっこう人がいるショッピングモール中のプルーライトで有名な有名な店と、昔ながらのマンツーマン接客で金魚のふんのようについてくる私しか客のいない眼鏡屋さんにコントラストを感じずにはいられません。そこがわずか五千円で当日受け取りと、ガラスの中にあって直接触れない五万円からの眼鏡でデフレも感じてしまいます。またコロナの影響も、ひたすらディスプレイされた眼鏡にシュッシュとアルコール除菌をかける姿に、触ったもの全てを抗菌のフキンで拭く姿に感じますよね。汚いのか?俺の手?

コロナでこれまでそれほど景気が悪くなかったと言われて、今は国が必死につり上げているのでもう少し長いスパンでみてみると景気が低迷すると言っていましたがその訳を説明します。

大恐慌の金融危機と技術革新

その昔、と言っても100年ちかく前の大恐慌(1929)が10年近く続いていたことが、一時的な金融危機のはずが長期低迷でも長いよ!とずっと思っていました。

下記の図は東京証券取引所の図書館で見つけた株式指数の大暴落前後の推移です。

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左側から2マス目の1929年に大暴落がおき10年以上低迷した図です。黒い太字のアメリカ合衆国ニューヨーク株式取引所指数は大暴落から100を越えません。パリも同じくで五割減少です。大暴落の指数に戻ったのがベルリンは1935年 ロンドンは1933年 東京1932年ですがこの差も分かりませんでした。


このまえマイクロソフトの人の本を読んでたら、その長期低迷の理由を別の事象から説明しているのをみて、思わずひざを打ちました。

あの時期はちょうど馬が引く車から自動車に切り替わりがあったそうです。すると、馬の需要だけでなく家畜の餌の価格が大暴落して農家が大打撃を受けたそうです。技術革新による思わぬ余波ですね。

作付けしていたトウモロコシや大豆から別の商業的な作物に変換するためにこれだけ低迷の時間がかかったそうです。

馬車の餌に影響の大きな自動車社会と鉄道が整備されていたイギリス、ドイツのベルリンでは景気が低迷する割合が異なる。そもそも明治維新まで人力車だった日本だと更に影響が少ない。分かりやすい説明でした。

単純な金融危機と、技術革新による低迷がダブルできたのが長期低迷の原因だったそうです。ってあれ?時期に違和感。

ソフトバンクのプレゼンでニューヨークの図は1900年との対比だったと調べてみたら、馬車から自動車への切り替わりはもっと早くてガセでした。T型フォードが1907年とのことなのでやられました。

その昔の鉄砲伝来による騎士の影響もあったので、お馬さんは大変です。今だとウマ娘さんのお陰で競馬がブームとか?

たいぶ脱税したのですが、それでもこのまま進みます。コロナで景気が低迷する理由も経済支援しすぎという点と、コロナによる接触回避の点の複数の要因が考えられるということです。

コロナによる景気低迷

今回のコロナでも二つの意味で大きな影響があると思います。

1つ目として、良く言われる量的緩和のモルヒネ副作用です。これだけじゃぶじゃぶ資金貸与や補助金支給すると、色々な所に歪みがしょうじます。永遠に補助金を提供出来ないし、本来なら潰すべきゾンビ企業を支援して不況を長引かせたのはバブル崩壊後の日本です。住専とファニーメイ比べてみたら一目瞭然です。


2つ目としてこれが本題ですが、これだけ遠隔サポートが幅広く世間で許容されると、ホワイトカラーと専門家の業務縮小、価格低下が起こります。

平成になった昔から、アウトソーシングやオフショアなど社外に仕事をふってました。

それが今回のコロナで在宅勤務になり、伝票処理が全てパソコンで簡潔出きるようになりました。

サインや印鑑も無いと、これまで事務をしていた部署に派遣社員が入り、完全自動化に至ります。

ホワイトカラーの人が要りません。少子化だからこれで良いとか言いますが、エアコンの効いたホワイトカラーの事務仕事を奪われ、炎天下で汗をかく仕事が残っていきます。正社員だから、専門家だからといってウカウカ出来ません。

じわじわこういう変化が来るので実感しずらいですが、組織図の人員削減、異動を10年前と見比べたら驚くぐらい事務員さんが減っていました。

さてここでは事務員さんがターゲットでしたがコロナで専門家もピンチなのを眼鏡屋さんで感じました。

眼鏡業界の省力化

色々まわって視力検査をコロナの感染防止から?リモートする店で結局購入しました。

画面越しの専門家が視力検査の装置を遠隔サポート、操作しています。元データは購入時につけていた眼鏡から取り寄せたデータ。これも機械に載せたら自動的に取れます。

店の店員さんがそのデータを画面に打ち込み予約システムにアポイントメントを取ります。しばらくすると画面に専門家。赤い二重丸◎と緑の◎どちらがはっきり見えますか?次は1.0の文字はなんですか?0.8読めますか?最後に来店した店員さんが登場します。

眼鏡の度を変えるレンズ三枚を直列に重ねた、牛乳ビンの裏のような厚い眼鏡もどきを作るタイミングで販売員が来れば何も困りません。
ディスプレイを四分割された画面には四名がスタンバイしていました。

眼医者さんは、あぶれてしまった人でも可能かも?場所を問わないためリモートでド田舎在住基準の安い料金でも困りません。コストカットですよね。

またこれまでの一店一専門家から一ヶ所にまとめれば、人件費は抑えられます。

難しい人の目の間隔などは以前から使っているレンズを自動分析すれば、違和感は減ります。

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左側のお店はQR コードで度数変化無しなら直接買えるそうです。D2C ですね。

あのLINEのお友達登録してと言われて、しばらくはやらないと面倒ながらのiPadに手で入力

知財から

眼鏡特許としては複数主体の話で有名な訴訟がありました。

眼鏡レンズ供給システム事件
平成16年(ワ)第25576号特許権侵害差止等請求事件

発明の実施行為が誰かは、構成要件充足の問題とは異なるとの判示しました。つまり支配管理が誰かの問題であるので、この場合は、被告が支配管理していると判断され、差し止め、損害賠償が認められました(支配管理論)。

レンズ供給モデルを採用する際,眼鏡枠を眼鏡店の手元に残したまま,眼鏡枠形状情報,眼鏡レンズ情報等の情報のみを眼鏡店から加工工場に送り,加工工場は,眼鏡枠なしに当該情報のみでレンズの加工を行い,その加工済みレンズを納入できるという区切りでした。

隔世の感があります。上が以前の訴訟時で下が今回購入したインターネットの区分です。工場まで、店内に移動しわずか二十分で持ち帰れました。

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複数主体の話はアプリ制作と

AWS やazureなどのクラウド サーバーと

ユーザー端末が個人のスマホと

閲覧する画面

特許を取るときも何処まで外に行くのか考えてクレームしないといけません。サブコンビネーション問題です。スマートウォッチを例に別途説明します。

ちなみに出羽の守としてメガネ販売のD2C と言えばワービー·パーカーです。家に五種類の好みのメガネを配達してもらい欲しいのだけを購入するそうです。(残りは返却する。)またバーチャル試着も可能です。売上からメガネ1つを発展途上国に寄付する社会貢献込みになっています。

今回は仕事をネットに取られる件に限定です。

包袋の由来である紙の封筒に中間処理のデータを束ねておいて、事務員さんが管理をされていました。それがインターネットのクラウドに格納されたら担当がポチポチ入れて行きます。これが事務員問題です。

専門家問題は同じ場に居なくてよくなることによる立地問題です。

更にリモートで選ばれる専門家は第一人者です。またはお知り合いです。

副業禁止なので、あれですが完全無料で2、3件受けてみたいと思いますね。


眼鏡屋さんで感じた知財の話

そういえば眼鏡市場は老眼が進んで遠近両用レンズになったら一度買おうと思います。レンズ込みにこれも含むのは、トータルコストで安い料金設定だと思います。見える、見えるまだ老眼じゃあないと言い聞かせています。ここにはおじいちゃんとその奥さまが来ていて懇切丁寧に説明するのをみてコンサルタントの道を感じました。素人相手にしっかり説明するのを目指したビジネスモデルは商品とあってます。

同じ鯖江ブランドの眼鏡でも店によって倍近い値段の差がありました。差が分かる人には高い方が良いのかもしれませんが、ブランドで買う私のような素人なら安い店で買う気になります。貧乏性だからね。商標に化体した信用も感じるお買い物でした。


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