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2023年読んでよかった本10選

早すぎる。 2023年が終わる。 今年読んだ本のうち、「これはよかったぞ」というものを10冊紹介したい。 1. 人口大逆転「一冊だけ教えろ」と言われればまず間違いなくこれ。 ご存知のとおり日本は長らくデフレに悩まされ、その対策として、信じられない規模の金融緩和をおこなってきた。 さて結果はどうだっただろう。 株価やマンション価格の上昇のような「資産インフレ」は生じたが、肝心の「物価」については残念ながら思うような成果が得られずにいた。 他方、やっとのことで収束した(と

    • 晩婚化について調べていたら背筋が凍ってしまった

      「晩婚化」と聞いて、「ああ日本が苦しんでるやつね」ぐらいの印象は皆が持つようになった。それほど日本の少子高齢化は深刻であり、それに紐づく現象として広く共有されているのが「晩婚化」だ。 そんな中、日経新聞の初婚年齢に関する記事が話題となった。 記事の要旨は以下。 「晩婚化」つまり平均初婚年齢の上昇は、中高年の初婚が増えることで生じている 初婚でもっとも多い年齢層は27歳。20年前と変わらない 「みんな30歳くらいで結婚しているからまだいいか」は危険。30歳時点で7割ほ

      • 「青春の思い出バリア」で幸せな結婚をつかみとれ!

        結婚とは人生の墓場である。 こんな言葉を聞いたことがある男性も多いのではないだろうか。 なにを隠そう、現在の日本の婚姻制度において、男性は極端に弱い立場にある。いわば圧倒的弱者なのだ。どういうことか。 端的にいってしまえば、 「男性は結婚した瞬間に"財産"と"親権"を人質にとられる」ということになる。 一般論として、わが国では男性のほうが金を稼ぐ。 令和4年分の民間給与実態調査によると、成人男性の平均年収は563万円、女性が314万円となっている。なんと実に250万円ほ

        • 「夏にわいてくるハエ」のような文章を読むのはもうやめないか

          「文章を読むこと」について、 あなたは深く考えたことがあるだろうか。 本書は、 「人間と社会は文章に対してどう向き合うべきか?」を考え抜いた本である。 文章を読むとは何か・文章を書くとは何か・いい文章とは何か・読むべき文章とはどのようなものか・・・これらの問いを深くほりさげる。 これらの自問自答をとおし、 19世紀におけるドイツ文学がいかに腐敗しているかを辛辣に説いている。要は「こんなんじゃいかんだろう!みんな!」と説教しているのだ。 この本は1983年、なんと40年

        2023年読んでよかった本10選

        • 晩婚化について調べていたら背筋が凍ってしまった

        • 「青春の思い出バリア」で幸せな結婚をつかみとれ!

        • 「夏にわいてくるハエ」のような文章を読むのはもうやめないか

          係り受けを制するものはドキュメントコミュニケーションを制する

          “文章がうまい” 高度に情報化された現代社会において、これほど重宝されるスキルはない。 私たちサラリーマンの仕事は、 その大部分が文章の読み書きに関連するものだ。 ふつうのサラリーマンが日々行っているドキュメントコミュニケーションにおいて、 目指すべき文章とはなんだろう。 諸説あって然るべきだが、まず私たちが目指すべきは 「読み手がストレスを感じることなく完読できる文章」 ではないだろうか。 一般論として共有される 「書く技術」 は、この 「完読させる力」 をないがしろ

          係り受けを制するものはドキュメントコミュニケーションを制する

          住宅ローンはコンマ1秒で40年を選べ

          人生でもっとも高い買い物であるといわれる家。 家を買うときには、いくつもの難しい決断を下す必要がある。 マンションか戸建てか 中古か新築か ローンは変動か固定か・・・ 人生でもっとも大きな金を動かすからこそ、これらを投げやりに決めてはいけない。 ごくふつうのサラリーマンにとって、のちの財産にもっとも大きな影響を与える決断が「家をどうするか?」なのだ。住宅に関して賢い決断ができるかどうかで、老後の生活が大きく変わってくる。 本稿では、住宅ローンの借入期間にフォーカスして

          住宅ローンはコンマ1秒で40年を選べ

          マンションor戸建てで迷う余地なく戸建てを選択した話

          「人生でもっとも高い買い物」と言われる家。 買うときにいつも人を悩ませる話がある。 「マンションにするか、戸建てにするか」というものだ。 まわりは口をそろえて「マンションは資産価値が高い、将来売れる」と言う。 一方で、居住スペースの快適性や広さ、また価格の面では戸建てが一歩リードしているように思う。 住宅購入を考えていたわたしも、この問題に直面した。 結果としては、迷うことなく戸建てを選択した。 新築の建売住宅を選択した。 本稿は、住宅購入、とりわけマンションか戸建て

          マンションor戸建てで迷う余地なく戸建てを選択した話

          「子どもができると親に感謝するようになる」なんて大嘘だぞ

          「子どもが生まれました!母子ともに健康です!」 30手前にもなると、インスタのストーリーでこのような投稿を見る機会が多くなる。学生時代をともに過ごした平凡な友人たちが、だんだんと親になりはじめる年齢ということなのだろう。 つい先日の夏休み、久々に旧友たちと集まった。みんなそれぞれに結婚し、親になった連中だ。 毎日の育児に追われて疲れ切った三十路ファザー4人が、チェーンの居酒屋に嬉々として集まった。 学生時代の思い出を肴に、酒もまわってきたところで、気が大きくなった竹林くん

          「子どもができると親に感謝するようになる」なんて大嘘だぞ

          若者よ、さっさと親になれ

          以前のnoteでは、早期結婚のメリットを解説した。 大きなメリットは4つあり、その中で最も強力なものとして「さっさと親になれること」を指摘した。 本稿はその点について深く掘り下げたい。つまり「さっさと親になるメリットとはなんだろう?」という話だ。 私は24歳で結婚し、26歳で親になった。 世間一般的にはとても早く、もはや生き急いでいると言ってさしつかえないレベルだが、とくにこの「さっさと親になること」のメリットは、日を増すごとに痛感している。親になる年齢は、のちの親子の

          若者よ、さっさと親になれ

          若者よ、さっさと結婚せよ

          24歳で結婚、26歳で第一子出産。 これを見て、あなたはどんな印象をもつだろう。 「早いな」と思ったのではないだろうか。 厚生労働省によると、令和3年の平均初婚年齢は夫31.0歳、妻29.5歳。出産の平均年齢は30.9歳となっている。 「24歳で結婚、26歳で第一子出産」は早い。 生き急いでいると言っていい。 ・・・これは私のことだ。 とくに結婚と出産を急いだわけではない。自分なりのタイミングが早めに来たというだけなのだが、こうした早期結婚と出産は、図らずも自身の人生

          若者よ、さっさと結婚せよ

          DINKsは増えていない

          DINKsという言葉を聞いたことがあるだろうか? Double Income No Kidsの頭文字をとったもので、選択的に子どもを持たない夫婦を指す。 DINKsは、一般的には「増えている」とされている。 これらの記事で一貫して主張されるのは、「価値観が多様化し、子どもをもたない夫婦が増えた」である。 なるほどたしかに、最近は子どもを持たないことを選択している夫婦が、自分のまわりでも増えているように思う。 自由で身軽に、二人で稼いだお金を二人のためだけに使うライフ

          DINKsは増えていない