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絵本でほんのりカフェ気分【21】『昔話は昔話そのままに 』


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第21話(昔話は昔話そのままに)


世の中には、神話や昔話に隠された真実について考えている方達が、いらっしゃいます。
今回は「とつげき!天球おたすけ団【Ⅰ】おにが島」の話をしている時に、ある知人から、言われたことについてお話ししましょう。

★おに達がいたとしたら、どんな人達?

おに達は、当時国を治めた権力者に対して、敵対勢力というか反体制派の勢力ではないかとも言われています。
権力者が桃太郎と一緒に家来を派遣して、おに達を征伐したというものです。
家来としては猿・鳥・犬と表現されています。
そして持ち帰った宝物は、当時貴重だった鉄製品や製鉄技術ではないかと言われているのです。

★子どもたちへの影響はあるだろうか?

このような暴力と略奪の昔話に通じる絵本を、世に出しても良いのかというご意見をいただいたのです。
Maxのことを考えて、言ってくれていることは間違いありません。

★さらには、りゅうぐう城にも

更に、次作に決定している「とつげき!天球おたすけ団【Ⅱ】りゅうぐう城」の舞台になる「りゅうぐう城」は、贅沢な遊楽と酒宴の場所で、いつの間にか「うらしま太郎」は、我を忘れ時を忘れてしまって堕落したのではないかとも言われています。

★昔話は面白いから今に繋がっている

Maxは、昔話には真実が隠されているもので、「おに」にしても「りゅうぐう城」にしてもその可能性は否定しません。
ただ歴史の真実だけでは、昔話や民間伝承として残っていかないのではないかと考えています。
子どもたち向けの本もテレビもない時代に、真実を伝えるよりも、物語として面白くお話をした方が、記憶に残るのは間違いないと思います。

★どのように昔話と向き合うか

Maxが思っているように「笑える良質な絵本を制作したい。」というコンセプトに通じる面白い昔話であったからこそ、親しみを持って、今に繋がっているのではないかと思われるのです。
そして昔話しに隠された真実は、理解できる年齢になってから、必要に応じて考えれば良いのではないでしょうか。
ベースの昔話を知っているから、真実の探求にも興味が湧いてくるのではないかと思います。

★昔話は昔話のままに

これまでお話しましたように、Maxが絵本で取り上げる昔話は、隠された真実などを考えない単なる昔話として、創作していきたいと考えています。
そして、もっと現代に必要なテーマや、人生の潤滑剤「笑い」を伝えていければと願っています。


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