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動物病院を見てもらうことで伝えたいこと

“One World-One Health”、“人、動物、環境(生態系)の健康は相互に関連していて一つである”という盛岡市動物公園ZOOMOの理念です。これは2004年に野生生物保全協会(WSC)が提唱したフレーズですが、同様の考え方はさらに前から存在していたようです。最近では動物由来感染症であるとされる新型コロナウイルス感染症が流行ったことによりさらに注目を浴びています。

“One World-One Health”ってこんな感じ?

「新型コロナウイルス感染症」や「鳥インフルエンザ」などと聞くとなんとなく動物と人の医療や公衆衛生は関係しているのかもしれないと思える方もいるかもしれませんが、ただ偉そうに難しそうな言葉を掲げていても何が何やらわからない方の方が多いかもしれません。

我々が新しい動物病院で目指すのは「なんとなくつながっている」ということが感じられる方を増やすことです。

動物たちも人と同じように病気をしたりケガをしたりします。同じように風邪をひいたり、ガンになったり、骨折をしたりするのです。動物の種類や展示方法、病気の程度によって皆様から見える状態で治療をすることもありますが、寝室内に収容したまま治療をしたり、場合によっては入院することもあります。


重度の外傷のため入院治療をしていたニホンザルのオス“No.163”

獣医療の進歩もあってか、動物たちの高齢化は全国の動物園や水族館で問題となってきています。寝室や展示場を工夫して高齢になっても同じ場所で飼育を続けることもありますが、より重点的なケアが必要になるなどして入院での管理になることもあります。ヒトと同じように動物たちも年を取ったら脳や体の機能が低下したり、病気になりやすくなったりするのです。


高齢や病気に伴い自分で立ち上がることが難しくなったため病院でケアをしていたヤギのメス“ゆい”

ZOOMOでは病気やケガをして保護されてきた野生の動物を治療することもあります。保護された動物は事情によってはそのまま動物園の仲間に入れることもありますが、動物病院で治療をして回復したら野生に返すことを基本としています。


病院で治療を受ける保護された野生のハヤブサ

これらの治療中の動物たちやケアをしている動物たちの姿は今の動物病院では見ていただくことができません。少しでも多くの方に知っていただくためにSNS等での情報発信を心掛けてはいますが、百聞は一見に如かず。新しく動物病院が皆様に見ていただける場所にできた暁には実際にケアが必要な動物たちを見て、感じていただけることがあるはずです。保護されてきた動物たちを見て、彼らがなぜ保護されてきたのか考えるきっかけになるはずです。

より興味を持ってくれた方にはすこし踏み込んだお話ができる機会も設けられたら良いなと思っています。もっと興味を持ってくれた方はもっと難しい「なぜ」「どのように」つながっているのかも調べてくれたらうれしいです。自分が興味を持って詳しく調べたことはもっと他の人にも知ってほしくなると思います。そのような輪が広がってより多くの人が動物や環境に興味を持ってくれたり、彼らが抱える問題に目を向け、解決に向けて自分が出来ることから動き始めてくれるとなおうれしいです。

動物園は「自然への窓」や「野生を覗く窓」であるといわれます。我々はもう少し踏み込んで、新しい動物病院が「動物・環境の健康に触れる窓」となれれば幸いです。

動物病院チーム 獣医師 滝本

動物病院の建設のための寄付を集めております。ご協力よろしくお願いいたします。

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2024年1月14日(日)開催 動物病院応援ツアー※※