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水で育てたものと土で育てたもの

最近、青梅で無農薬野菜を栽培しているファームを訪れてきた。本当に圧巻と言わざるを得ないほど、手間と愛が込められた素晴らしい作物ばかりだった。太陽もかんかん照りではなく、雲がちょうど太陽を隠してくれて涼しい中で作業ができた。これほどまで有意義な休日だと感じる事ができたのが久しぶりだった。

お手伝いさせて頂いたのはコリアンダーの収穫前の雑草取り、スナップエンドウの収穫、ビーツの収穫、レタス苗の定植、そしておまけに梱包作業。太陽の中で作業しながら、雑草と間違えてコリアンダーをもぎってしまい、どうしようかと思っていたら、そのまま食べていいよと言われたので食べてみたら驚いた。

こんなにも濃い、噛むたびにしっかりとした土の味が口の中に広がる感覚は初めてだった。

食べながら隣でコリアンダーの豆知識も話してくれるので完全にわたしのQOLは全開で向上していた。

水耕栽培について聞いてみた。

実際にところ、ここまで無農薬で、土にこだわって作っている人にとってアクアポニックスのような最新の生産方法の受け入れ具合はどうなのかなと思い、聞いてみた。反応としては、水耕栽培と聞くと養分液で育てているイメージが強いので、それだと正直良くない印象を持っているそう。

しかしアクアポニックスは水耕栽培の仕組みを使っているが養分が魚の排泄物になるので、全く異なるポジションになるとおっしゃっていました。

たしかにその通りで、化学肥料を使用すると当然魚たちは死んでしまうのでその誤認だけは避けたいところ。

最後は、美味いかどうか、それだけ。

結局のところ、基準はシンプル。美味いかどうか、それだけなんだと思った。ファームの方もおっしゃっていたし、オーガニックがどうたらこうたらの宗教じみた主張は一理あるけど、本質はそこじゃない。

最終的には、美味いかどうか。

ここに限る。最近は少し迷ってしまう場面が多かったけど、ちゃんと消費者に美味いと言ってもらえるものを作らないといけないなと気が引き締まった。

テクノロジーで人類100億人の腹を満たす。

これが今掲げているミッション。誰でも何処でも栄養を摂れる。そんな世界を作っていきたい。

単純な話、100億人が毎日350g(0.35kg)の野菜を摂取すれば十分な栄養を取れていると仮定すると、日量35万トンを生産すれば人類の腹を満たすことができるんだよ。不可能とかそういうのを飛び越えて、もうワクワクする。みんながスタンダートな栄養を摂取できれば農家さんは、本当に美味しい作物のブランディング化が激しくなる。競争を生むと産業はまた一段上のステージへ行ける。農を営むってクールなことだよね!という認識が広まっていけば、就農なんて言葉は古くなるはずだと信じてる。

明日からまた頑張ろう。bye.






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