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「験比べ ・弐」

『鳥獣戯画』・「丙巻」 第九幕の弐

かいのどうぶつえん 園長です。
今回は、鳥獣戯画「丙巻へいかん」、“動物戯画”第九幕目、名付けて「験比べげんくらべ」です。
百戦錬磨のサル修行僧を打ち負かそうと、応援団をかき集めて果敢に挑む新参のカエル修行僧。頭数も多く、巨大な扇子を振りかざして気勢をあげるシーンです。
”験比べ”は、霊山にこもって苦行を重ねた修行僧が、どれほどの法力を獲得したかを試す、いわば実力テスト。
日本古来の山岳信仰と仏教などが融合した”修験道”の、容赦なしの勝負でしたが、丙巻が描かれた鎌倉時代(建長5年・1253)ともなると、形だけの儀式に成り果てていたようです。
それを嘆いた絵師(僧)が、さらっと風刺したのかもしれません。

大扇子を振りかざすカエル僧
大珠数でサル僧を威嚇
大扇子でサル僧たちを威嚇

2003年の開園時より、貝たちとは「割らない」「塗らない」「削らない」と固く約束して制作しています。園長

            <貝の配役>
カエル
(僧侶/応援):アサリ/ヒメカノコ/ハツユキダカラ/タモトガイ/ヒメキリガイダマシ/フジノハナガイ
数珠:ヒメカノコ   (しゃく):パイプウニ  
大扇子:ホタテガイ+カサネカンザシ/パイプウニ/レイシガイ(ふた)
大地:ホタテガイ   

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