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「応援隊」

『鳥獣戯画』・「丙巻」 第六幕

かいのどうぶつえん 園長です。
今回は、鳥獣戯画「丙巻へいかん」より“動物戯画”の第六幕、名付けて「応援隊」です。
お祭り気分で、はしゃいでいる動物たち。
右側のサルが手にしているのは柄杓ひしゃくでしょうか?
大口を開けて叫んでいるカエルが持っている二本の棒は拍子木ひょうしぎ
その背後のサルが頭に乗せて運んでいるのは、ご飯が入ったおひつでしょうか?
扇子を片手に踊るキツネ。烏帽子えぼしをかざして跳ね飛ぶサル・・・。
動物たちが見つめ、声援を送っているのは、山車だしに見立てた大きな荷車です。
鎌倉時代に描かれたこの墨画が、何を象徴し風刺しているのか、よくわかりません。ただ、意味はわからなくとも、腰のすわった”遊び心”は素直に伝わってきます。
ちなみに、多くの動物が登場する「甲巻こうかん」(平安後期)とくらべると、「丙巻へいかん」(鎌倉時代)の動物たちは、動作やポーズなど、ずっと人間臭い表現になっています。
ちなみに、躍動感あふれる丙巻は全長9mを超える長い絵巻物。制作に、どれほどの時間を費やしたことか?今は想像するしかありません。

サルとカエルが大声で声援
頭にお櫃を乗せたサル
元気いっぱいな動物たち
鎌倉時代に書かれた絵巻物 

2003年の開園時より、貝たちとは「割らない」「塗らない」「削らない」と固く約束して制作しています。園長

           <貝の配役>
カエル
:アサリ/ヒメカノコ/ハツユキダカラ/フトコロガイ/ムシボタル他
キツネ:マクラガイ/イモガイ/スガイ/シマメノウフネガイ/フトコロガイ/ヒメカノコ他
サル:アマオブネガイ/スズメガイ/スガイ/ハナマルユキ/タモトガイ/ムシボタル
烏帽子:アワビ/ガンガゼ  扇子 :ヒオウギガイ お櫃:キサゴ 拍子木:アカウニ 



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