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「八百屋さん」

記念作品シリーズ 第二回

「かいのどうぶつえん」では、2006年の開園以来、毎週1作品のペースで新作を制作してきました。

そして、100回目ごとの節目に、“記念作品”を制作し公開。
このシリーズでは、時間をさかのぼって記念の作品をご紹介します。

二回目は、2021年8 月に公開した第800回目の作品「八百屋さん」 (greengrocet)です。

約2年に1回、必ずめぐってくる記念作品のテーマ選定には、いつも悩みます。
ところが、800回記念はすんなり決定しました。

理由の一つは、新型コロナの感染拡大で、首都圏に緊急事態宣言が出され、イベントもワークショップも全てストップ。考える時間がたっぷりあったからです。

大きな看板、店名の読み方は?

加えて園長の遊び心で「八百屋さん」にしようと決めたものの、制作には驚くほどの時間がかかり、正直手こずりました。

諸説ありますが、青果をあきなう店を八百屋とよぶようになったのは、江戸時代とされています。今も街中で、「八百」や「八百」「八百」などと書かれた、昔なつかしい屋号看板を目にします。

日本の食文化の長い伝統を感じて、なぜかほっとしますね。

制作にあたって、店名は素直に「八百」としました。自慢は、野菜と果物の品ぞろえ。そして、太っ腹な店主のドラ声と、看板娘の親身なおもてなしです。(店名の読み方は、もうおわかりですね)

声が大きく、気前のいい店長
とても気がきく看板娘

残念なことに人間社会では、後継者不足やスーパーの進出で、地域に根ざした八百屋が減少しつづけています。

らっしゃい、らっしゃい。スイカが甘いよ

でも「かいのどうぶつえん」は大丈夫。これからもずっと、貝の生鮮青果を笑顔と一緒に、年中無休で提供します。

店頭には、カボチャやニンジン、スイカやメロンなどたくさん並んでいます。
いったい、何種類の貝を何個使ったか、おわかりですか?

お隣はネコの魚屋さん。鯛もイカも新鮮です

貝は「割らない」「塗らない」「削らない」の“3ない”ルール

    第800回 「八百屋さん」 使用した貝
店長(カエル):アサリ/ツメタガイ/ハナマルユキ/ムシボタル他
看板娘(ウサギ):カイコガイ/サクラガイ/スガイ/マクラガイ他
野菜・果物:イナズマカノコ/ゴシキカノコ/ヒメカノコ/キイロダカラ/チグサガイ/ザクロガイ/ノシガイ/タモトガイ/バフンウニ/カニモリガイ他
★店舗:マドガイ/パイプウニ/サラガイ/サギガイ他
看板(屋号):ヒオウギガイ/ヒメカノコ   ★床:ホタテガイ

「レンコンはありますか?」「はい、おいしいのを選びますね」


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