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【ドラフト】『イニストラード 真紅の契り(多色+その他編)』

こんにちは、ぞんびです。

いよいよ佳境、今回もイニストラード 真紅の契りのカード評価をしていこうと思います。多色+その他編ですね。


前提となる序文はこちら
カード個別評価白編はこちら
カード個別評価青編はこちら
カード個別評価黒編はこちら
カード個別評価赤編はこちら
カード個別評価緑編はこちら



雑感

今回の多色カードは前回よりぐっと数が減りました。サイクル数が半分ですね。アンコモンにそれぞれ1枚の『アーキタイプを支援するクリーチャー』があります。レアもだいたいはアーキタイプ支援カードですが何枚か関係ないものが混ざっている感じですね。
傾向的には高い平均値となっています。アンコモンはどれもアーキタイプを目指すに値する効果を持っていて、専門性が高く早いピックにふさわしいですね。それぞれ、そのアーキタイプが強いかどうか、アーキタイプ以外でも活躍できるかどうか、それらをとらない場合でもアーキタイプが成立するかが評価軸になっています。
レアもアーキタイプに関連あるものは当たり前に強いですし、そうでなくてもゲーム破壊級のものがあります。
総じてピックして使用することが多いでしょう。平均点が高いこれらが全部クリーチャーなので、相対的にクリーチャー除去の価値が高まるとも思っています。また、緑絡みの多色で強いカードはタッチの観点から見て少し評価をあげていますね。今回はマナクリが強い分です。
土地は例によってコモンは進化する未開地しかなく影響がありません。アーティファクトも前回と同程度あるいはそれ以下の影響力に感じます。メインからアーティファクトを入れる動機にはならなそうです。




個別評価

今回も個別評価は以下の5段階で行っています。カードの直接的な強さの上下というよりは、ピックするタイミングや条件が影響している評価となります。特に1パック目での評価が軸です。

・ノータイム:初手級。色を変えてまでも使うべき強力なカード。
・優先   :1~4手目の、『進むべき色を探るタイミング』でその目安となるカード。時には捨てることもありますが、上からどういった優先カードが流れてきたかで立ち位置を考えることになるでしょう。
・次点   :3~6手目程度でデッキの中軸を担わせるために取っていくカード。ただし、最序盤の1~4手目では『色のあっている次点』よりも『色のあっていない優先』を取って積極的に立ち位置をアジャストしたほうがピックがスムーズになると思われます。
・抑え   :5~9手目あたりで保留として取ることが多そうなカード。一周させるほどではないが、今後の流れによっては使わない候補となる事も多いグループ。特定のアーキタイプでのみ強いカードをこの評価にしておき、とりあえず抑えて様子を見ることもしばしばありそう。
・見送り  :原則として積極的には取らないカード。色があっているほかのカードがあればそちらを優先するだろうというカード。最終的にデッキから押しくも抜けるレベルから絶対に使わないだろうカードまで混在しているが、『1週目では取ることがほぼなく、他に取るものが何もない』といった状況で取るだろうという共通点で評価をまとめています。

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次点
見た目では見落とすこともありますが、とりあえず自身が4/4/4でありその時点で合格点を超えているクリーチャーですね。緑黒にはそれぞれの色の記事で触れたようにコモンにタフネス偏重クリーチャーがある程度の数用意されており、それぞれが越境性の高さゆえにピックしやすくデッキにもある程度は入れやすいカード群となっています。そのため緑黒のカラーリングさえ守れば自然とこのカードを活用することはできるでしょう。最低保証が効いているカードでありピックしやすいと思います。
あとはタフネス偏重のアーキタイプ自体がやや不安です。一部のキーカードの枚数と引けるかに依存しがちになるのでそもそも狙うべきかという話ですね。とはいえ除去+クリーチャーをメインにしたいつもの緑黒でも、先ほど述べた通り最低限の強さはあるため間をとって次点としました。


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ノータイム
吸血鬼のテーマでまとまった能力を持っていますが、そもそも吸血鬼が全然いなくても起動型能力だけで戦える優秀なレアですね。
生贄に捧げるクリーチャーは自身以外であれば何でもいいためデッキ内の吸血鬼の数も強く意識する必要がなく、使い勝手は大変いいです。2点ドレインはかなりの影響がある数字であり、最後のとどめを刺すにも、ブロックしながら生贄にして粘るだけでもいずれ勝ちにつながるでしょう。自身で最低1個は血トークンが出ますし自然に赤黒は血が並ぶと思うのでリーサルにつながる使い方のほうが多くなるでしょうか?
クリーチャータイプを選ばず、血トークンも自身で1つは作れるということは赤黒以外のデッキへのタッチ適正も高いですね。


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優先
こちらはエインジーよりは専門性がやや高いカードですね。2/3/2+血トークン1個とアンコモンにふさわしい高めのスペックと、血トークンの数に依存した除去能力を持っています。
スペックの方は概ね文句がないですね。血トークンの出し方としてはかなり上等であり中盤まで相打ちを狙えるサイズのクリーチャーが2マナで出てきて血を作るのはその後の展開が大きく楽になります。そのまま殴るにも、血トークンを後々使うにもですね。
そして除去能力もとりあえずはタフネス2点分、一個でも血を余分に作れれば4点分と今回の除去の弱さを思えばかなり範囲の広い除去となります。血トークンを積極的に出して大きいサイズの除去を意識したいですね。
サポートする側としてもされる側としても優秀なので赤黒デッキを決め打っていいレベルと感じます。


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ノータイム
全てのドローが事実上2倍になる効果ですね。序盤から出すと結果的に無駄ドローが増えることにもつながりますが中盤以降出すとたちまち手札差で押しつぶせると思います。自身のサイズも2/4と除去の強いサイズであるのがシステムクリーチャーとしての完成度を高めていますね。
ただし注意点が二つあります。まずは赤青というアーキタイプ自体の不安さですね。アーキタイプとして成立を疑うレベルに感じています。そのため、アーキタイプカードというよりは単に赤と青のカードとして扱いデッキを組みそうです。タッチカラーで使うのも視野でしょう。
その二は血との相互作用ですね血でドローすると2倍になりますが、そもそも捨てるための手札がなくなります。このカードがデッキに入っている状態で血トークンを生成したのであれば、捨てる用の手札を確保したり、血トークンをやや長めに保つなどして中盤以降に出したこのカードのために一気にカードを引ける体制を作っておくといいかと思います。プレイの際の注意点ですね。


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次点
イニストラード名産の伝説の化け物シリーズです。口から生えてる手がキュートですね。
書いてあることは強く、大きくアドバンテージを獲得する能力を持っています。能力が連動しており、切削されたカードを追放し、それらをプレイすることができるという能力ですね。
しかしまず青緑切削というデッキが狙えるかどうかという点と、そして青緑切削自体と噛み合っているかという点が不安です。今イメージしている青緑切削は微墓のヤスデを強く使うデッキとなりますが、グロルナクを併用してしまうと長期的には問題ないものの、短期的には墓地にクリーチャーが送られずヤスデがサイズアップできないこととなってしまいます。実はアーキタイプを乱してるんじゃないかと疑ってます。
そして第二に、グロルナク本体のサイズが3/3しかないため自身がアタックしづらいことですね。アタックした後に生き残っていないと結局カードがプレイできないのでサイズの小ささがネックになりがちだと感じました。そしてそれを補うために青緑の切削デッキの形に組み込むと前述した通りかえって不協和音にならないかという点がまた昇ってきますね。
それらを加味して次点としましたが、とはいえいざ動くと莫大なアドバンテージを獲得することは間違いありません。実際に使ってみたら大幅に評価が上がることはあり得ます。


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ノータイム
マジックドラフト史に名前が残るレベルの強烈なレアであり、このカードの存在が環境の『システムクリーチャーに触れないデッキ』の価値を多く下げてると言っても過言でもないレベルです。レアなんで過言ですけれど、”システムクリーチャーが強い”という点を思い出させるには十分でしょう。
小細工なく毎ターンカウンターを2個クリーチャーに設置するだけでリミテッドというのは大体勝てるようにできています。おあつらえ向きに速攻までつくので攻めの速度が足りないこともほぼないでしょう。
そのうえでもフライヤーにすれ違われないように自身がレンジャー必修科目である到達と先制を持っているのが更に完成度をあげていますね。
タッチカラーをするべきレベルのカードであり、であるがゆえに見かけて取らないケースはほぼないと言い切れます。


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次点
プレインズウォーカーであるものの、本人の方向性が今回のセット内にテーマとして存在しない『トークン』に傾けられている結果かなり使いづらい1枚になっていると思います。白黒でクリーチャートークンを作るアンコモン以下のカード、で絞ると3枚しかありません。現実的ではない数だと思います。初手で取れる気はしませんね。
とはいえ奥義はいくら何でも強烈だったり、接死で訓練などを無理矢理攻めることもできるので役割がないカードではないですね。次点くらいがちょうどいいと思います。


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優先
ライフゲインアーキタイプ全体を意識したものというより本人の戦闘力が十分ある事+旅する聖職者を高く評価していることを評価の理由にしています。
3/2/3絆魂+ドロー能力は相手からしたら放置しておくわけにはいかず、殴るにも守るにも慎重になることを押し付けれます。すれ違うようならライフレースでもアドバンテージでもリードできるためですね。
その上で旅する聖職者、希望の鷺、退職の客人などピックも採用もしやすいカード群と相性がいいことを評価しています。デッキ全体がライフゲインに傾いていなくてもパフォーマンスが保証されているという判断で優先にしました。




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優先
ストリクスヘイヴンにいた戦闘学の教授を思い起こさせるカードですね。
あちらより警戒を失っており、一般的には下位互換にすら見える部分があります。パワーもあちらより1下がっている関係で2体に効果を与えれるという部分も自身を対象にもしするとあっちよりシンプルに弱く見えるからですね。
とはいえあっちが強かったのでこっちも十分強く、戦場が空の場合などはヘイスト分でダメージを稼げるので上位になれる部分もあります。
訓練などと絡めてアタックできる数/状況を大きく増やすことができるので、攻撃することで優位を積み重ねていきたい赤白にはしっかりあっています。
タッチカラー適性はない(タイミングよく出したいため)と思いましたが、それ以上に赤白の攻撃性を期待して優先としました。



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次点
人気のキャラクターですが、リミテッドにおいては無難程度の能力ですね。色を縛るとはいえ3/3/3のノーデメリットであることは今回評価に入れました。他に同じサイズ感でノーデメリットのクリーチャーが少なすぎるためですね。なんだかんだ信頼できるサイズ感です。
血トークンの生成は本人単独では1個も出ない、赤白は血を活用する色というわけではないなどマイナス要素が目立ちます。
それでもそもそもリミテッドにおける血トークンという存在自体が強いものですね。3/3/3であれば1~2個安定して産んでくれるのであれば十分仕事を果たしていると感じています。参照対象となるキーワード能力は2色に万遍なく広がっておりその程度なら無理なく埋める気がしますね。上振れするカードではないと思いますが無難な性能と感じ次点としました。レアなのにアーキタイプを決定するジャンルのカードでないのはやや取りづらいですね。


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優先
笑みが大変不気味な伝説の農民です。今回緑黒としては珍しく切削をメインとした能力を持っています。何らかのトークンを生成してくれるわけですが、切削+血トークン+タフネス偏重としてみると越境性が高いと言えます。やや半端でもありますが。
緑黒で微墓のヤスデを連打するデッキを目指したり、素直にタフネス偏重にしたりといったデッキを工夫する余地がその能力から生まれますね。もちろん、血トークンの活用などもでき緑黒という色に抵抗がなければピックに柔軟性と創造力が生まれるいいカードだと思います。ただし、緑黒本来のアーキタイプとはややずれるカードになりがちな部分をノータイムとはしませんでした。


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ノータイム
今回の事件の首謀者であり花嫁という主役のカードですね。
主役にふさわしくかなり強烈な蘇生能力を備えています。
まず、伝説の吸血鬼がいない時に追放するというのは基本的にはオリヴィア本人が除去られたら一緒に消えると読み替えていいでしょう。他の伝説の吸血鬼と同時に場に並べるのはちょっと現実的ではないです。
そしてメリット部分はとにかく強力ですね。6/3/4飛行速攻という攻撃しやすく、攻撃的なスペックと攻撃に参加させて蘇生するという部分が大きくかみ合っています。概ね何を蘇生しても相手を追い詰めてゲームを終わらせることができるフィニッシャーと言えるでしょう。マナコストが重いためいっそタッチしやすいのもノータイムにつながっていますね。


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次点
直接は訓練とは書いていませんが、事実上訓練クリーチャーのサポートとなり、それらにサポートされるカードです。
本体のスペックは4/4/4と上等なものに加えて緑白であれば比較的緩い条件でのトランプルと絆魂を獲得することができます。自身と訓練持ちがアタックすることで両方が脅威となる構図が基本となるでしょう。相手のブロックを消耗させることができ、有利な図と言えます。
起動型能力は、訓練したクリーチャーに主に使うことになると思います。起動できるということは自身もトランプルと絆魂を獲得している状態ということなのでダメージレースを大きく制することができる能力と言えます。ただし、訓練により育ったクリーチャーはそこまで大きいサイズでないことも多くこの能力の恩恵をどれほど受けれるかを不安視しています。微墓のヤスデを意識的にピックして対象を増やすことも重要でしょう。訓練すると相打ちが多くなるはずなのでヤスデとそもそも相性はいいですし。
不安なポイントがあることと、訓練を継続させるタイプの能力ではないため、本当に訓練アーキタイプの支援になっているかわからないと判断し次点としました。優先でもいいかと思いましたが、訓練デッキが強いのであれば逆にもっと訓練を推し進めるカードからとりそうな気がします。


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優先
他のクリーチャーの濫用に反応する今回唯一のカードであり、濫用を主体としたデッキを目指す唯一無二の影響力があると言っていいでしょう。
このカード単体では生贄に捧げたクリーチャーを2/2に変換する能力です。地味ではありますがしつこい標本や悪運尽きた造反者を濫用する動きは最序盤では十分なテンポを形成してくれると思います。
そして他の濫用クリーチャーと共に使うのがやはり本領ですね。ほぼ濫用コストを踏み倒していると言っていいでしょう。各種アドバンテージ系濫用で有利を拡大していけばどんどん戦線が硬直してさらにこのカードの能力を活用できるフィールドになるでしょう。
専門性が極めて高く、その高さに見合ったリターンがあります。このカードが回ってくるようなことがあれば一気に濫用を目指して一直線に走る価値があると思います。2枚とか取れたらもうハッピーですね


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ノータイム
訓練シナジーというよりはそもそも単独でかなり強いレアですね。クリーチャー呪文に1/1が付随してくれるわけですが、アタック時には事実上の2/2になっているとみなしていいでしょう、そうじゃない場合はアタックしないので。2/2トークンを生み出す能力とみなすとその軽さもあいまりかなり強力です。訓練デッキはクリーチャーの数が重要なのもあり誘発は簡単だと思います。
また、継続して訓練トークンを出してくれるということは、同じくデッキに多く入っているはずの『訓練を継続させるためのカード』が腐らないということです。総じてデッキの安定感を大きくあげてくれます。本人がそもそも3/3や4/4に成長して勝ってしまうこともありますしね。強力です。


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優先
緑青切削系のデッキは常に懐疑的な立ち位置をとってきましたが、このカードをとれている場合だけは別だと思います。”軽い””単体でも優秀なステータス””切削と墓地活用を兼ね備えている”と、切削系のシナジーカードとして求めているものすべてを持っていると思います。微墓のヤスデや根囲いをかき集めるような青緑切削デッキを組む価値が十分あるように感じます。
4マナの起動型能力が肝ですね。全体除去はやや少ない環境なので、これでトークンを5体以上出してしまうと一気に地上が膠着しヤスデなどを出す土台として十分に感じます。切削を繰り返す言い訳になるでしょう。
前述した通り2/2/3到達と何もなくても自身のステータスも優秀であり切削シナジーが完成するまで耐えやすいのもいいですね。


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抑え
赤青非クリーチャー呪文に対しては一貫して厳しいスタンスで見ています。アーキタイプが成立しない当前提であり、そのためマルチカラーであるこれも他のアーキタイプ系カードと比較して大きく下げました。支援しているようで見えて、肝心の支援側のカードを探すわけではないので結局単発の効果になってしまいそうというのがありますね。
エルスと同じように赤青の除去呪文を軸にしたコントロールデッキであれば強いと思います。このカードを素早く取るというよりは、切削などの赤の強い呪文から入った場合に流れて取るカードとして意識したいです。


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優先
かなり悩みました。フライヤーを並べるのがあまり好きではないのですが、いくら何でも並びすぎると思って優先としました。
とりあえず自身を出すだけで1/1が合計2体。その後降霊系のカードを使うたびに1体という感じですね。攻めながら盤面強化を行うことが可能であり機能するとさすがに強そうです。
降霊面はややインパクトに欠けますがこれが軽いため他の降霊持ちと同一ターンに使いやすく、事実上『除去耐性を持つシステムクリーチャー』として十分振舞えると思います。アーキタイプの軸として考えたときにその部分がデッキの一貫性を高めやすく優秀と考えました。


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優先
アンコモンに収まらない強さのカードと考え、ノータイムにすることすらあり得ると思いました。
トークン生成能力を持ちタフネスが高く除去されづらいクリーチャーと、夜になると全体強化を持つアタッカーという性質が大変噛み合いがいいですね。
能力を使い無理なく戦力を増やしながら夜にし、次のターンから果敢に攻めれます。強化量自体は大きくないですが、範囲が全体であることと自身で作るトークンが実質3/2となり影響力が大きいことが偉大ですね。相手もかなりせめづらくなりそうです。
一点だけ難点としては能力を使うとほぼ確実に夜になってしまうため、トークンを生成し続けることが難しいことですね。そのため意外と膠着状態には強くないと言えます。とはいえ3/2+5/5がすでにいる状況で膠着させるのは難しいと思うので気にせず優先としました。
タッチカラーとしての起用が難しいので優先止まりですねやはり。


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優先
イニストラードに毎回出てきている『4/4飛行トークンを攻撃状態で出す』いわゆるトラフト系のカードです。
表面は2/4/4飛行という破格のサイズを持ちながらも、1回の戦闘で消えてしまうデメリット付きですね。自身のサイズが十分に大きいため、ブロックに回るのであればこのカードが戦闘に参加する=相手のクリーチャーが死亡するという事であり事実上の2マナ除去と言っていいでしょう。見た目ほどの損ではないですね。攻めるときは4点ダメージを与えて終わりになってしまうとややもったいないですが、他に飛行で攻めれているときであればダメージ量的には問題ないかもしれません。
そして裏面がやはり強力ですね。毎ターン4点のダメージが追加されると大体ゲームに勝ちます。
この能力につなげるためにさっさとせめて4点ダメージを与え、すぐに裏面で相手のライフを狙いに行ってもいいですね。相手もこれを警戒せざるを得なくなるので大きく行動を狭めることができると思います。安直にフルタップしようものならすぐにつけて殴りましょう。


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ノータイム
白黒に配置された吸血鬼のサポートカードですね。とはいえ、このカード自身でトークンを生成できる関係上そこまで強くサポートカードとして意識するより単独で完結したカードとみなしたほうがいいと思います。
表面は4マナ4/4バニラといたって普通のスペックですが、死亡時に変身するのがこのカードの特徴ですね。3ターン後に復活はそのままであれば遅いですが毎ターン1/1絆魂が出てくるなら話は別です。ある程度安全にターンを稼ぐことができるでしょう。
そしてそのターン中に相手がこちらを強く攻めることができていなければ残ったトークンが2/2絆魂になって攻め返せるという形ですね。この動きをされると大抵負けてしまうので、つまり通常は『勝てる時以外でエドガーを殺してはいけない』という状況になると思います。それをかさに着てずっとエドガーで殴るなり、ブロッカーとして牽制し続けるなりすれば仕事としては十分でしょう。
濫用で生贄にしてしまってもいいですね。いずれにせよ、タッチカラーの価値があるノータイム級です。


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優先
条件を満たすとフィニッシャークラスのクラーケンを呼び出す吸血鬼ですね。
表面は3/1/4飛行と後ろ向きながらマナコスト的には上々のサイズです。主に盤面を固める方向での起用になるでしょう。ライブラリーの上への回収能力も、マナコストを問わず選べるため柔軟に使えます。血トークンで即座に引くというようなトリックもありますね。
そしてマナコスト6以上のクリーチャーカードを発見するとともに変身します。変身後はほぼ何も言う必要がありませんね。3/5飛行に、攻撃クリーチャーをコピーする能力がついているなら大体そのまま勝てます。うねる襲撃とのコンボとかもありますがほぼ気にしなくていいですね。何ならなんにもコピーしなくても強そうです。
最大の問題はマナコスト6以上のクリーチャーを確保できるかですね。今回の黒にはコモンにそれがいないのが大ダメージです。それどころかアンコモンにもいません。青にはコモンとアンコモンに1枚ずつはいますね。そう、足りていないと思います。そのためノータイムにできませんでした。
もしかすると、タッチカラーとして使うのが本領な気もします。特に緑黒に忍ばせるとタフネス参照カードの恩恵まで受けれていいですね。その使い方を前提にするともしかするとノータイムかもしれません。


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抑え
オリヴィアさんの気遣いフレイバーテキストが沁みてる1枚です。
とはいえこのカードをご自由にお取りするのはちょっと遠慮させていただきたいですね。
血トークンが出るとはいえ3/2/2のスケイズゾンビサイズは積極的にデッキに入れたいサイズではありません。近年はクリーチャーの質も向上しててこれに頼らなくちゃいけない色もないですね。
よほど血トークンを活用するギミックがあるけど肝心の血が全然作れない赤黒になって初めて一考ですがその場合でももっといいものが多いと思います。一応クリーチャーなんで抑えとしましたが気分的には見送りですね。


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次点
見た目以上に影響力が大きいバリケードですね。受ける戦闘ダメージが減るのではなく直接攻撃クリーチャーのパワーが下がるためブロックもしやすくなり相当アタックしづらくなると思います。クリーチャーサイズがお互い近いためですね。
4点以上のダメージを入れるためにはかなり状況を整える必要があり、不可能である場合も多いと思います。これ自身がデッキの方向性を決定しないカードなため積極的には取らないと判断しましたが概ね強いカードと言っていいと思います。


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見送り
好きなタイプの装備品ですがちょっと装備コストの重さと修正値がかみ合ってないと思いました。効果はどちらかというと潤滑油的な効果でありこのカードのみで大きく有利になるタイプのカードではないと思います。そういう装備品に2マナはちょこちょこ払えるかは怪しいと思いました。
パワー1上昇+血トークンの生成自体は悪いわけではないですね。飛行持ちや先制持ち、あるいは血に狂った社交家などにつくと大きく有利になれます。社交家とはコンボに近いですね。それらが2枚以上入ったデッキやタフネス偏重過ぎて攻めづらいデッキなどに1枚入れてみてもいいかな?と思っていますが積極的には絶対取らないので見送りとしました。他のどうしようもないカードよりは上ですね。


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ノータイム
アーティファクトで強いレアは、どんなデッキでも採用できると言いう意味で点数が上がりがちです。そしてつまりそれはこのカードのことなのでノータイムとしました。イニストラード特有雰囲気目ちゃこわレアですね。
毎ターン墓地のクリーチャーをトークンとして蘇生することができます。最初はサイズが小さいですが、繰り返し起動し続けることで段々とサイズが上がる仕組みですね。システムクリーチャーや回避能力持ちの蘇生などから始めた後にアタッカーをじわじわ増やしていけるとそのまま勝てそうですね。
速攻付与も結構大きいです。サイズが後々上がってくるとさらに影響がありますが最初のうちでも訓練持ちなどを蘇生する場合に意味がありますね。
繰り返しですが無色であることもありデッキタイプを選ばずにとれます。取るべきです。


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抑え
真夜中の狩りに欲しかったマナアーティファクトですね。普通のマナアーティファクトのコスト効率に加えてある程度軽い墓地追放能力を持っています。
降霊以外には今回墓地追放が効きづらいですがないよりはましですね。もっともコストはそこまで軽くもないため気軽に使うのも難しいですが。
マナ加速としては必須となるアーキタイプこそないものの自然とタッチカラーを許容してくれるためある程度の価値はあります。多色のレアが軒並み強かったりするのでそれらが後々パックから出てきたとき用に1パック目の2週目などであればしれっと取って備えておくのはアリだと思います。


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ノータイム
起動はやや重く、ドローできる量も不安定ではあるもののそれが許容されるほど強力なドローカードですね。
どちらか多い方の数を参照してくれるため中盤であれば概ね3個以上はカウンターを乗せることができるでしょう。盤面を膠着させながら出すことが出来ればさらに多くのカウンターが狙えます。一度着地さえしてしまえば2マナドローは結構軽いですね。出すタイミングを欲張りすぎず2マナ自然に使えるタイミングで出したいです。それにこれ自身を生贄に最後捧げることもできドロー枚数はやっぱり確保しやすそうですし。
環境がアグロに傾倒しないのであれば非常に強力なカードと言っていいでしょう。他のドローより強いと思います。
ただしある程度クリーチャーがいないといけないため2ターン目に出すことはほぼできない関係上『他の軽いカードがないけどこのカードでドローできるからキープ』というドローカードがあるからできるキープ判断が出来ないのは使用上の注意ですね。あんまり関係ないですが。


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見送り
名誉ある家宝の項目で墓地追放についてほとんど触れなかったのでつまりそういうことです。追放だけを軸にしたカードはほぼ取らないと思います。
キャントリップがついているため無駄にはなりにくいものの、どうせ血トークンで手札を入れ替えたりするのでそこまでの利点にならないでしょう。このカードを1枚入れてデッキ圧縮を謡うよりは土地を18枚にして血トークンを活用しやすくする方がいいとすら思います。筆者は使わないカードです。


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抑え
好きではあるんですがかなりわからないカードですね。
とりあえず吸血鬼デッキでないと基本的には使わないカードとして判断しています。2マナ1ドロー+ブロックされないは一見強いんですけれどそれよりは他の色での戦闘支援カードのほうが柔軟性が効くと思いました。
吸血鬼であれば絆魂がつくため結構上等なカードには見えます。とはいえ吸血鬼は全体的にサイズが小さくどこまで効果があるかわかりません。極端にサイズ修正を賭けるカードもありませんし。実際に使ってみないと判断できないカードですね。可能性は感じます。
もしかしたら緑黒とかでもアーキタイプカードを探しながら古きもつれ樹+不浄なる密集群のワンパンを目指すデッキとかもあるかもしれません。


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優先
一見弱めのマナクリーチャーですが3ターン後にサイズが巨大化してくれます。別に何の用途がなくてもマナを出せば変身が近づいてくれるので結構スムーズに行けますね。
変身時にアンタップしてくれるのが実はかなりのチャームポイントです。そのためブロックに参加する用途であれば実質2ターンで変身するということになります。5ターン目に5/5がマナ加速しながらブロッカーとして君臨するのはかなり影響が大きいと言っていいでしょう。タッチで使いたいレアのことも思い優先としました。


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抑え
全部まとめちゃいますし、真夜中の狩りの時の感想をコピペします。ただ、前回よりボムレア環境になっている可能性があり、その観点からタッチカラーを受けるためにやや評価が上がっているかもしれません。
土地としては優秀なものの、まだ色が決まってない頃に取るカードではなく、色が決まっていたとしても次点程度のカードより優先することはないと判断して抑えとしました。もうカードがあふれつつあるときなどには取りやすいですね。
色による差異はほぼ感じません。


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次点
これも真夜中の狩りからのコピーが基本です。
色が決まっていない頃であればレア土地より取りやすく、また他に色マナサポートが薄いことからレア土地よりも評価を上げました。
レア土地と同じく、タッチカラー受けに使う可能性はあるのでピックスタイルでは次点の中ほどかもしれません。


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抑え
血トークンの生成と色マナサポートを行うカードです。
とはいえまず色マナサポート能力はあんまり使いたくないですね。ライフ1点払う上に吸血鬼にしか払えないのは普通にリスクです。赤黒純正吸血鬼でも色マナのためとしては入れたくなく感じます。無色マナしか出ないことへの保証という立場の能力でしょう。
血トークンの生成は、赤黒以外でも欲しいことがある能力ですが、ちょっと重すぎますね。赤黒ではこれを使わずとも十分な血がありそうで、赤黒以外ではこれを満足に起動すらできないと思います。これを起動するために土地を置いて入れ替え用の手札がなくなるとかすると本末転倒ですし。
厳しい言い方をしましたが、1パック目での評価ベースの話ですね。自分がもう赤黒吸血鬼だとわかっていれば、他に候補がないタイミングでは問題なく取りますし入れます。あんまり期待せずに使う形ですね。


以上で多色+その他編及びイニストラード:真紅の契り全体のカード評価の終わりとなります。前回よりはスピーディーには終わりました。大型イベントやワクチンで遅くなったのは許してください!
今後は自分でもリミテッド解禁となるので、暇なタイミングでピック譜や重要なプレイングの場面などを解説する記事を出していきたいですね。前回出せなかった分!




最後に宣伝ですが、意見交換やドラフトを一緒に観戦したり交流する場としてDiscordのサーバーをこの度立ち上げました。

まだ立ち上げたばかりでこれから活動をしていく感じですが、もしよければどなたでもお気軽に来ていただいて一緒に活動やご意見いただければMTGAのドラフトを楽しみやすいと思います。この記事を読んでいただいたことをきっかけにドラフトを始めてみたいという方もぜひ!

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また、今回の記事は無料公開としています。が、もし記事読まれたかたでご厚意でサポートしていただける方がいましたら是非今後のMTGAでの活動や主催しているMTGA大会企画『まじ☆すと』の運営資金とさせていただきます。つい先日、なんと50名を超える参加をいただき勢いもあります!

こちら以下公式アカウントになりますので良ければご覧ください。

https://twitter.com/mtgastreamer

それでは、ドラフトの世界でお会いしましょう。

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