記憶の定着
・基本的に人間は忘れていくものである。短期記憶と長期記憶。
人はいったん覚えたものを短期記憶とし一時的に保管する。
すべてをずっと保管していると脳の許容量が足りないので、生きる上で不必要な情報はどんどん消してゆく。
なので、繰り返し覚える・何度も出力することにより、脳がこの情報は生きる上で必要なものだと判断し、
長期記憶として、長期間の保管をするようになる。
・反復回数とタイミング
1回目:1日後
2回目:1週間後
3回目:2週間後
4回目:1か月後
計4回の復習をこのタイミングで行うのが記憶の定着として最も効率が良い。
・「入力」よりも「出力」
暗記、勉強という頭に情報を取り込む「入力」作業よりも、取り入れた情報で問題を解くなどの「出力」作業のほうが圧倒的に記憶の定着効率が高い。
・勉強のサイクル
暗記などのインプットを短くし、すぐに問題を解くアウトプットをする。
このサイクルを短く、何回もする方が定着する。長々とインプット作業を行わない。
・アウトプット前提でインプットをする
このインプット作業は何のためにしているのか。アウトプットの目標を定めることが大事。
この情報を人前で発表する。ブログで発信する。〇〇さんに今度話す。などを決めておくと、
適度な心理的プレッシャーをかけると、ノルアドレナリンという物質が分泌され、集中力が高まり、記憶力、思考力、判断力が高まる。
この後テストすると伝えたグループAと、この後他の人に教えてもらうと伝えたグループBが同じ時間をかけて勉強し、テストをしたところBグループの方が平均点が高かったそうだ。
・記憶はいろいろな要素が結びつくことによって定着する
例えば「コーヒー」という単語を覚えようとしても、字面だけでは定着しにくい。
実物を視覚で、苦いと味覚で、コーヒー豆の匂いを嗅覚で、カフェで飲む雰囲気などを感じたりすることにより、
より鮮明に確実に「コーヒー」というものをいろいろな感覚を統合して記憶する。
・記憶の連合性
記憶は単独の知識だけでは成立せず、連合性の高い情報ほど定着する。
前知識を持っているほど、記憶は定着しやすいのも連合性が働くためである。
記憶力はその人の過去の情報量に左右される。
たとえば車の車種を覚える場合、車に興味のある人とまったくない人では「入りやすさ」が全然違う。
車に興味がなくて、車の知識もない人は丸暗記するしかない。しかし、車が好きで前知識がある人は
「去年のプリウスはこういう形だったから、ここをマイナーチェンジしたんだ」とすっと頭に入ってくる。
なので、学びたいものに関連する体験をしてみたり、興味を持てるようにすることも大事。
(美術館に行ってみたり、いろんなジャンルの本を読む。文化的な刺激をうける機会を作る。)
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