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新型コロナウイルス(COVID-19)にまつわるシリコンバレーの生活事情 2

第1弾はこちら。前回記事を書いてからも、たくさんのことが起こったので、そろそろ記事にまとめておく

トップの画像は、呼吸器系の疾患に弱いマウンテンゴリラを守るためアフリカの国立公園が観光ツアーを中止しているという話から。ゴリラ可愛い


3/22(月)~4/5(日)に起こったこと


3/22(月):アメリカから日本への入国者に自主隔離を要請 by外務省
帰れなくなりそうだね、とは話していたけど、じわじわ来た

日本政府は22日、米国からの入国者に14日間、自宅やホテルなどで待機するよう要請する方針を固めた。


・同じ日:日本への不要不急の渡航取りやめを勧告 by CDC(米 疾病対策センター)
レベル2とか3とか、各国で基準が同じなのかどうかもよくわからないし、どちら側からも勧告が出ると混乱するよ。。。特段の理由がない限りは日本に行くな、日本にいるアメリカ人は帰って来なさい、という勧告


・3/25(木):4/7までとなっていた全学校の休校措置を5/1まで延長 by郡政府
日を追うごとに感染者が増えている状況なので、再開はできないだろうなと思っていたら案の定な通達が来た。近場の大学はオンラインへ移行して全ての授業を予定通り開始する模様


・3/26(金):郡内の感染者数の状況が見られるダッシュボードを公開 by郡政府
カリフォルニア州全体でのデータは数が多すぎてあまり参考にならず、一方で狭い範囲で情報を公開しすぎて差別を誘引する例もあるらしいので、郡の単位ぐらいで発表してもらえるのは規模としても良い

ちなみにカリフォルニア州の人口は約4,000万人、Santa Clara郡は約200万人、含まれている各市の人口はSan Jose(95万人)を除くと、15~数万人程度である

最近はよくこのダッシュボードを眺めている。4/2にアップデートがあって、感染者数に加えて病院、病床数や検査の状況も見られるようになった

病床や人工呼吸器にはまだ余裕があることや、毎日500件ぐらいの検査をして陽性が10%程度であることがわかる。ニューヨークでは感染爆発が起こって病床・人工呼吸器が足りず野外にベッドを置くためのテントを張っている、なんていうニュースが毎日届くので漠然と不安だったが、この辺はまだなんとかなりそう


・3/29(日):米中韓からの外国人を入国拒否する方針を発表 by外務省
方針についての報道が出たのがこの日、この後結局4月1日に国家安全保障会議での決定を以って、特段の理由がない限り米国人は日本への入国を拒否するとなった

日本国籍者は入国できるが、①入国時のPCR検査の義務付け、②陽性だった場合の隔離措置、③陰性でも14日間自主隔離、というのが指示されている

4月1日付の外務省発表(抜粋)
◆検疫の強化(厚生労働省)
(1)14日以内に入国拒否対象地域に滞在歴のある入国者について、PCR検査の実施対象とする。
(2)全ての地域からの入国者に対し、検疫所長の指定する場所で14日間待機し、国内において公共交通機関を使用しないことを要請。

◆到着旅客数の抑制(国土交通省・外務省)
検疫の適切な実施を確保するため、外国との間の航空旅客便について、減便等により到着旅客数を抑制することを要請。

(出典)外務省海外安全ホームページ


・3/29(日):コロナ対策ガイドライン適用期間の延期を発表 by大統領
当初4/12のイースターまでに抑え込むぜと豪語していた大統領が、4月いっぱいはダメだと声明を出した


・3/30(月):Shelter-in-place(外出禁止令:以下SIP)の期間延長を発表 by郡政府
トランプの発表を受けて、こちらも正式決定。シリコンバレー6郡で、当初4/7までの3週間としていたSIPを5/1まで延長するとのこと。その後、翌日3/31の発表でしれっと5/3までになった


3/31(火):SIPの厳格化・ルールの一部変更 by郡政府
生活に関係するところで大きな変化はなくて、曖昧だったところが明確化された形

変更点抜粋
・営業が認められた店舗での入店客数制限
・製品ではなくサービスのデリバリーの禁止(訪問サービスなど)
・シェルターインプレイス中に家を離れて良いのは以下のケース:
 - 個人または同居人との散歩、犬の散歩
 - 参列者が10人以下の葬儀
 - 故人の死後手配と埋葬
 - DVや児童虐待からの避難
 - ホームレスにならないための避難所手配
 - 感染者が他の人から隔離するために住居を移動
 - 親権を行使するための移動

このルールになってから、スーパーは入場まで外で数十分の行列、中はガラガラという状態になった。また、多くの店でシニア限定の時間帯が設定されて、開店から30分~1時間は彼らのための時間になっている

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同じ日:カリフォルニア州全域で年度いっぱいの休校を推奨 by州政府

郡ごとに判断をしていた休校措置について、州政府(教育委員会?)は年度いっぱいの実施を推奨した。アメリカの学校は7月から夏休みで9月から新学期

尚、休校措置とは言ってもオンラインでの授業は続いているので、登校禁止であって実質的には休校ではない


4/2:マスク着用を推奨 by郡保健局

コロナ以前は誰もしていなかったマスク、じわじわ着用率が上がっていたのだけれど、ついに着用推奨令が出た。他人への感染は減らせるのでは、ということらしい

個人的には、どこでも買えないので結局みんな汚いまま使い回していて逆効果だと思う。3月中旬にAmazonで頼んだマスクはまだ届いていない


シリコンバレーの生活事情

・レストラン
前回紹介したベイスポのサイト以外に、 同様に日本語フリーペーパーを発行しているJ-weeklyでもお店リストを公開していた。こっちの方が見やすい&随時更新が反映されているのでおすすめ

以前はいつ行っても行列だったラーメン屋(ippudoとかある)がテイクアウトだけど並ばずに食べられる。高いけど


・生鮮食品店
魚介類の卸売の店が個別注文の受付を開始したらしく、日本人界隈で大人気担っている。我が家はウニの入荷を待とうかと話していたけれど、そろそろ待ちきれなくて注文しそう


Amazon、Instacart、Whole Foodsでストライキが断続的に継続中らしい

https://www.washingtonpost.com/technology/2020/03/30/worker-strike-instacart-amazon-whole-foods/

Instacartはスーパーなどでの買い物を代行して家まで届けてくれるサービス、Whole Foodsはオーガニック志向のちょっと高級めなスーパーである

Instacartの会社とShopper(買い物代行を実際にする人)は、雇用関係を結ばず請負契約としているので、労働者として法的に守られていない点が以前から問題視されていた。Uberと同じ感じ

こんな感じで身分証みたいなのを首から提げているのがInstacartのShopper。最近では平日のスーパーにいる客の数割がこういう人たち
写真出典

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ストライキはAmazonの倉庫や呼びかけがあった場所で断続的に行われているらしく、細かい情報はあまり追えていないが、今のところ私の身の回りで大きな影響はない(もちろんAmazonの配送は遅れているけれど)


・生活の変化
スマホのデータを使ってコロナの前後で人の移動がどのぐらい増減したかを調べた調査が面白かった。Santa Clara郡はマイナス48%と好成績

世帯収入が低いカウンティ、トランプに投票した人が多かったカウンティでは移動量が多く、学歴が高い人が多いカウンティでは移動量が少なくなっているという。

分析した人がいかにトランプ嫌いかがわかる笑


我が家の近況

SIPが伸びたことで、DMVで予約していたドライビングテストがキャンセルされた。現時点で予約の取り直しは受け付けておらず、通常3ヶ月待ちのテストが最早いつ受けられるのかわからない。気休めで持っている国際免許の期限が7月に切れるので、なんとかしないといけない

他に困っているのは、運動不足。ストレスや肩こりの原因にもなっていて、解消のためにOculusQuest(VRのゲーム)でロッククライミングをし始めた。楽しいのだけれど、他人のゲーム画像をテレビで見ていると画面酔いするので長時間楽しめないのが難点

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あとは、家での生産性を上げる習慣を作るために試行錯誤している。今週良かったのは、朝の散歩と昼間に日光を浴びること。ベランダで作業ができるように、アウトドア用の椅子を買ってみた。これが結構良い

週末は気晴らしにドライブでもしようかと思っていたのだけれど、生憎の雨だったので近くの日曜市(farmer's market) に行ってみた。「久しぶりにこんなに人間を見た」と夫氏が言っていて笑った

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引き続き Stay home, keep safe!

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