城山文庫の書棚から088『建築と経営のあいだ』高橋寿太郎学芸出版社 2019
創造系不動産の高橋寿太郎さん第二弾。副題に「設計事務所の経営戦略をデザインする」とあるが、発注者のプロジェクトマネジメントにも通じる内容だ。建築を作ることが事業の一環である以上、そこには必然的に経営が関わる。当たり前の話だ。
これまでの施設計画で定石だった「与条件から建築設計を始める」という実務的なプロセスが当てはまらないケースが増えているという。社会や技術の変化が加速し、様々な業界ごとの「経営の定石」が確たるものでなくなっているからだ。VUCAの時代ならではの現象である。