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コーヒーの沼 第15歩 CHERRY TO CUP

皆さんこんにちは。 今、ZKは悩んでいます。なぜか?
それは今回書こうと思っているネタの沼が深すぎるから。
そんな迷いに頭を巡らせながらコーヒーを飲むと心が落ち着きます。
よし、書こう。

お題は、精製です。
コーヒーを飲むためには、焙煎したコーヒー豆が必要です。
飲めるコーヒー豆にするには収穫したコーヒーの赤い(黄色もあり)
果実から生豆を抽出し、豆だけを乾燥させる作業が必要不可欠です。
この行程は、一般に精製と呼ばれ、地域や産地によって方法が異なります。

先日、精製作業を機械で行う工程を生で見てきました。
どこでって? 沖永良部島です。 いやぁ良かった。(またかよ)
実際に作業を見学、体験して、noteに書かなきゃという
変な使命感が生まれました。
拝見した精製方法を一般的な分類に当てはめると
『ナチュラル』と『パルプドナチュラル』に該当するのかな。
それ以外に、『ウオッシュド』や『ハニープロセス』なる精製方法もあり。
こちらは見たことはありません。
ZKにとってあいまいな部分があったので、一度整理しようと思います。

内容が濃いので2回に分けます。
今回のその1では、多くの産地で昔から採用されている
『ナチュラル』と『ウオッシュド』をZKなりに説明します。

そもそも精製とは

精製方法を説明する前に、コーヒーチェリーの構造について説明します。
コーヒーチェリーは外側から、
1 外皮→2 果肉→3 粘液質(ミューシレージ)→4 パーチメント→5 シルバースキン→6 種子(生豆)という構造になっていて、
生豆は多くの部分に包まれています。コーヒー豆の構造はこんな感じです。

コーヒー豆を取り出すには何層も取り除く必要があるのです。

コーヒー豆の精製は4のパーチメントを残した状態にすることが目的です。
さまざまな方法が存在しますが、一番重要な点は、どのタイミングで
乾燥させるのかということです。

最も広く用いられる精製方法 ウォッシュド

ウオッシュドでは、初めに果肉除去機を使って
1外皮と2果肉を除去します。
つぎに、半日から1日程度水につけて(つけない地区もあるそうです)、
3ミューシレージを除去しやすくします。
ミューシレージはサクランボの種の周りにあるヌルヌルを
イメージしていただければわかりやすいと思います。
大量の水を使って洗い流し、乾燥棚に広げて乾かして完成。
ウォッシュドで精製されたコーヒー豆はクリーンな味わいが特徴です。
乾燥前にミューシレージまで取り除いていることが効いているのでしょう。コロンビアやグアテマラをはじめとした多くの地区で採用されています。

果肉ごと乾燥するナチュラル製法

ナチュラルとは、収穫したコーヒーの果実を天日干しもしくは乾燥機にかけ
水分を抜いた後に、果肉と豆を分離する方法です。
乾燥して固くなった果実を脱穀機にかけて、豆と外皮や果肉、内皮などの
豆以外に選別します。分離に水を使わないので、アンウオッシュドとも
言われます。
天日での乾燥に2週間程度必要なので、気象条件に左右されやすい
精製方法ですが、ウオッシュドに比べて使用する水の量が
少ないというメリットもあります。

ナチュラルで精製されたコーヒー豆は乾燥中に果肉の香りや甘みが生豆に
浸み込む
ので、フルーツのような風味を感じられます。
モカはその代表例だと思います。
ブラジル、エチオピア(モカ)、ドミニカなどで採用されています。

最後に

以上、代表的な精製方法である、ウオッシュドとナチュラルを
紹介しました。
最近知ったのですが、焙煎後の豆を見ると、精製方法が
ウオッシュドなのかナチュラルなのかがわかります。

水洗いしてから乾燥させるウオッシュドでは豆の中央部の切れ目
(センターカット)が白く、ナチュラルは褐色をしています。

ウオッシュド精製の豆。センターカットが白いですね。
ナチュラル製法の豆。センターカットが周りと同じ色をしています。


焙煎豆を見る機会があったら、ぜひ眺めてみてください。
次回は、精製方法その2として、セミウオッシュドを説明します。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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