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断酒して失ったもの9選~後編~

こんにちは、244です。さて「失ったもの9選」ですが、例によって後編をお送りします。

◆元記事↓

なお、断酒して減ったもの4選は下記エントリーを参照ください。

本エントリー前編、未読の方はこちらよりお読みください。

「断酒して手に入れたもの」は現在執筆中です。テーマを小分けするとゾウリムシのように増えて困っちゃいます。もうしばらくお待ちください。


失ったもの ~後編~ 6から行きます

6.深夜徘徊

飲まなくなったので、池袋などの山手線沿線や地元の街の深夜徘徊がなくなりました。そりゃそうですよね。今は普通に夜寝ています。

つまり、これはどういうことかと言うと・・・例えば都内のどこかで飲んだくれて電車を逃し(または泥酔して山手線を乗り続けて一周~数周して流され)どこかの駅か、深夜にたどり着いた地元の街で「飲み直そう」と一人でウロウロすることです。

大抵こんな時はキャバクラやガールズバー(特に20~30代)、飲酒末期の頃(40代初頭)は地元のバーなどに顔を出していました。今思えば、恥しいほどムダの極致としか言いようがない散財っぷり。

酷い時は店の中で会話もすることなく、ただ寝こけて請求額が数万円とかザラでした。今の私が店に乗り込んで叩き起こし、当時の私をぶん殴りたい。

断酒した現在は、早寝早起き生活。深夜徘徊は時間とお金、健康と自己肯定感の棄損など、様々にムダを排出していたとしか言いようがありません。

7.ブラックアウト

ブラックアウト(記憶の飛び散らかし)も絶滅。

だって怖くないですか?飲んでいる途中で記憶がなくなり、気が付いたら自宅の布団で靴履いてコートを纏ったまま寝ていたり、電車の検車場に運ばれたり、はるか他県の終点まで流されてしまった時の絶望感、敗北感、無力感・・・。

それがもうないんですよ。平和です。

飲んでいた頃の私は2~3回に1度はブラックアウトをしていました(特に飲酒末期は頻繁に)。

それが怖くなり、断酒への引き金となった一因でもあります。記憶ぶっ飛びオートモード作動人間ほど恐ろしいものはありません。最悪、道路で寝転がって車にひかれて死亡です。実際年の暮れなど、必ずと言っていいほどこのような泥酔死亡事故は後を絶ちません。

また、中長期的に見ても、ブラックアウトは脳の海馬がどんどん傷つき、アルコール性認知症にも影響を及ぼすとも言われています。

アルコールを慢性的に飲むことによって、海馬における記憶形成と保存のメカニズムを阻害するということが分かってきました。こうしたことから普段、ブラックアウトを頻繁に起こしている人は、記憶力そのものが徐々に低下する可能性があるといえます。またアルコール性の認知症にも関係してくるので、注意が必要です。

上記記事の一部抜粋

もっとも、今はこれが無縁なので生活も平和。認知症が進む前にやめられて本当に良かったです。

8.脂肪肝

酒を飲むと一番働かざるを得なくなる器官は、肝臓です。肝臓はアルコール(毒物)を最優先で処理します。酒量が多くなっていくとそれも捌き切れなくなり、次第に腫れて重くなっていきます。簡単に言うとそれが脂肪肝(アルコール性肝炎の元)です。

「非アルコール性脂肪性肝炎」というのもあります。これは大酒飲みではなく、過食や運動不足でフォアグラ(脂肪肝)になってしまう肝炎。飲まない方であっても食べすぎでの危険性はあり、さらに酒飲み+暴食であれば危険度はさらに爆上がりします。

飲酒しない人であれば非アルコール性ということは明白ですが、多くの脂肪肝は飲酒と飲酒以外の要因の両者が関係しており、アルコール性肝炎や非アルコール性脂肪性肝炎にもオーバーラップする部分があるはずです。

e-ヘルスネット アルコール性肝炎と非アルコール性脂肪性肝炎
 https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/alcohol/a-01-011.html

当然ながら、酒をやめると肝臓の負担は和らぎます。そうなれば次第にアルコールに背負わされた脂肪肝も正常になっていくのです。肝臓はなかなかのタフガイですから。

私はダイエットもしたので、肝臓君はそれまでのフォアグラから今ではノーマルレバーに戻ってくれています。ありがとう。こんな私によく付き合ってくれて。

肝臓は人間の臓器で最も重要なものの一つ。しかも黙って働く高倉健のような不器用さをもった臓器。

大切にしないと、黙ったまま脂肪肝は肝炎となり、カチカチの肝硬変に変異し、しまいには肝癌に移行してしまいます。その時になったらもう手遅れ。

肝臓くん、大事にしないといけませんね。

9.現実逃避

「酒を飲む~♪」
私は会社での仕事が終わると即座に赤提灯に駆け付けていました。それはただ単に日常(仕事)がイヤだったからです。

酒を飲んで憂さを晴らす。これって一見単なる日常行為かもしれませんし、実際に多くの日本のサラリーマンにとっては、必要不可欠な習慣とも受け取られています。手段としての飲酒は手っ取り早い。

しかし、一方では「嫌な事の先送り」です。それは酒をやめてからようやく気付くことになります。逆に言えば、酒をやめなければいつまで経っても「わからない」つまり、酒に逃げ続ける(=日常をごまかす)ことに他なりません。

酒を飲む時間が消え、その分自身の抱える大なり小なりの現実問題に向き合う。問題解決のためのアクションを起こし、それを検証確認し、今一度プランを立て再度アクションを起こす。

酒をやめることで、自分にとってのミニマルなPDCAが常に行われるようになります。

いや、何でもいいんです。

  • ゴミの仕分け、部屋の掃除や断捨離

  • 税金の支払い

  • スマホや自宅のネット接続料金の見直し

  • 生保の見直し

  • 車検の方法

何でもいい。そういう些細な事から、

  • 子供の教育資金(進路について)

  • 転職、自らの将来の進路設計

  • 株式投資

  • 副業

  • 老後の資金計画

・・・などなど、現実直視することで目の前には色んな解決すべき課題が見えてきて、己に対し次のアクションを迫ってきます。

あなたはそれでもまだなお、酒を飲みますか?

私にとっては、断酒は時間の確保に繋がりました。そして様々なことを考察し行動に移し今に至っています。

たった5年、しかも40代後半の5年だけでこうも変わるのかと今も思っていますし、これまででこんなに変わったのだから、これからももっと変わっていくと確信しています。

断酒によって失ったものは、人生において全て余計な「しばり」だったとつくづく思います。酒を飲まないことで身軽になる。特にアラフィフのような人生の後半においては、間違いなく断酒が身をたすくと言えます。

最後まで読んでいただきありがとうございました。よろしければスキをお願いします。執筆への励みになります。ではまた!


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