コロナ第五波を生き抜く為に#1[DAY 1] 黒い果実

2021年7月27日（火）この日、僕は昼から新ビジネスへの金策案を話し合うべく、朝からパートナーと水道橋の事務所に出向いた。ちなみにこの日は奇しくも死んだ父の誕生日であり、私の小説第3作目の発売日でもある。もちろん外は相も変わらずの猛暑日であり、まさに茹だるような暑さだった。

「今日も暑いですね」
「そうですねえ。とりあえずサクッと打ち合わせでもしましょうか」
「はい」

午前11時頃に事務所に着くとまずはパートナーと簡単に打ち合せを行い、その後近所の弁当屋で弁当を買って事務所で一緒に食べ終えると、すぐに打ち合わせ場所である東京商工会議所本部ビルへと向かった。

商工会議所丸の内本部はとてもカジュアルで、入り口にはデジタル式のサーモメーター（温度計）が設置されており、なかなかの感染症対策が徹底されているようだ。

僕らは商工会議所で約1時間の打ち合わせを終えた後、再び水道橋の事務所に戻ると約3時間ほど資料づくりに励んだ。そして5時過ぎにようやく解散をした。

実は先週から「ギックリ腰気味」だった僕は、腰を引きずるようにタクシーで部屋に戻ると早めに寝た。もしかするとこの時点で何かが起きていたのかもしれない......。