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【伝染する熱量】
白熱の50問テスト。
ここにきて一気に熱を帯びてきたことが、ひしひしと伝わってきました。
まず、1分1秒も無駄にしないぞという心構え。
私が、朝教室に入るともうすでに漢字の学習をしているメンバーが。
朝の支度を終え、なんでもない時間。そこで「漢字の学習をしよう!」とアクセルを踏めるものだから驚きです。
そして、それが瞬く間に教室全体に広がっていきます。
まさに「何でもない時間を宝物」にている。
友達との雑談から、次第に音が消えていきました。
「10分後、やります!」と、伝えるのみ。
それぞれが、最後の追い上げをしました。
提出されたノートからも、50問テストへの熱量を感じる。
ちなみに、以前もどこかでお伝えしていると思いますが、漢字のテストでは基本的に上限を開放しています。
つまり、マックスが100点ではないということ。
100点以上が存在する仕組みににしています。狙いは、テストに出てくる熟語以外も書いて活用できるようにすること。テストで点を取ることが目的ではなく、あらゆる熟語をその時々で活用できることを目的としています。それが、「漢字を習得した」ということであると。
50個書くことができたから、それで漢字を完璧といってようだろうかと考えたときに、そではないと思います。
そのため、テストの余白に問題では出てこなかった熟語や活用パターンを書くと、1つにつきプラス10点としているわけです。
上限を解放することによって、明らかに自分の可能性をされに信じ、閉じこもらず、自分自身の限界に挑戦する姿が引き出されました。
このように熱中や白熱を生み出すほどの「やる気」を引き出すポイントがいくつかあります。
私の中では、「やる気を引き出す術」をいくつかをもっているわけですが、あまり多くなってしまっても書ききらないため、今回は特に重要なポイントを3つに絞って紹介します。
一つ目は、魅力的なゴール設定。
上限の解放はこれに当たります。100点とどころか、1000点、2000点が存在する。その中で、自分自身の到達したいゴールを設定する。
ここに子どもたちは燃え上がるというわけです。
自分で目標を立てることはもちろん、その目標を宣言することも効果的です。大きな責任感が生まれます。
2つ目は、自己決定。
目標はもちろんのこと、学習する方法は自分で洗濯して取り組みます。これが大きなポイント。やっぱり「やれ」と言われたら、多くの人の場合やりたくなくなるもの。逆に自分で選んだことに関しては、取り組みたくなるものです。
その手段をそれぞれの子が選べるように「手段の選択肢の紹介」として『けテぶれ通信』を発行しています。
子どもたちはそれを活用し、自分にあった学び方を選択して取り組んできました。
自分で選んだというだけで、モチベーションはぐんと高まります。
3つ目は、 仲間と学べる時間の設定。
最大の教育環境は「人」だといわれています。「誰といるか」が極めて重要なわけです。なので、今回の朝の時間も、授業開始の数分間もクラスの仲間とともに「漢字」に向き合う時間を設計しました。すると、自ら燃え上がっている人が近くにいる環境が整います。近くの仲間が、燃え上がっている姿を見て、燃え上がれる人が現れます。このように「熱」は広がっていくわけです。「僕も!」「私も!」と。
そんな学級に一緒にいるだけで、やる気が芽生えてくるものです。
そして、いざテストへ。
40分間、全く鉛筆が止まりません。
真剣な眼差し、前のめりな姿勢。
丁寧な字、熟語で埋め尽くされていくテスト、真っ黒になっていくテスト。
「学び方」を磨いてきた一つの区切り。これだけ、精を出して取り組んだからこそ、得られるものは、大きすぎるわけで。
結果はどうであれ、自分を見つめる、目指すゴールを決める、トライアンドエラーを繰り返して歩む、限界をつくらずやり抜く。
これ以上ない価値ある時間を過ごしていることは間違いない。
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